喫茶★失恋

はらぺこおねこ。

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05 にょ

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 博くんは、ロングヘアーの女性の後ろについて歩いて行く。
 改札口は自然と通る事が出来た。

 私は、同じように、ショートヘアーの女性の後をついて歩いた。
 すると、問題なく通る事が出来た。

 博くんは、私の手を握りしめた。
 そして、私たちはゆっくりと電車のホームへ歩いて行った。

 電車にゆらゆらと揺られついた場所は名前も知らない駅……

「大丈夫だから」

 博くんがはそう言って私の手を引っ張った。

「確か、この辺にお母さんのアパートがあるんだ……」

 博くんは、メモを片手に住所をたどった。

「にょにょにょ?」

「うん?
 大丈夫だよ……
 俺、一回来た事があるから……」

 博くんは、そう言うとニッコリと笑った。
 それでも、私は不安だった。
 知らない街に、知らない場所
 一人になったら帰れない。

不安で不安で仕方がなく……

 私は、力いっぱい、博君の手を握りしめた。

「大丈夫だよ」

 博くんは、そう言うと私の頭を撫でた。

「ここが、俺のお母さんのアパート」

 博くんが、指を指した場所に見えたのは小さなアパート

「ここの2階の202号室が、俺のお母さんの部屋なんだ」

「にょにょにょ……」

 ゆっくりと私たちは階段を登った。

ピンポーン

 インターフォンを鳴らすと見知らぬ男の人が顔を出した。

 誰?

 と思っても、私は博くんのお母さんの顔も知らない。
 しかし、博くんも知らないようだった。

「お兄さん誰?」

「君たちこそ誰?」

 お兄さんは、私たちを眼を細くして睨みました。

「あのお母さんは……」

「お母さん??
 おい、幸子!
 こいつら、お前の子供?」

 お兄さんは、奥に居る裸の女の人に尋ねました。
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