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03 大好き
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「そうっすか……」
梨麻は、そんなことどうでもよかった。
この居場所がないような空気、感覚、感情。
全てが嫌になり逃げ出したかった。
すると壱が言った。
「僕のお願い聞いてくれるかな?」
「なんっすか?」
梨麻は、どうでもいいから話を終わらせこの場から逃げたい。
それだけを考えていた。
「行くところがないのならウチの会社に来ない?
君なら立派な警備員になれると思うんだ」
「え?」
壱の言葉に梨麻は驚く。
「今ね……
ウチの会社は、とても人手不足なんだ」
壱が、そう言って苦笑いを浮かべる。
すると美知子が言葉をつなぐ。
「警備員の採用試験は、社長と組手をして社長が認めた人だけで決めているのですが……
なかなか認めれる人がいなくて……」
美知子が、苦笑いを浮かべる。
「でも……」
梨麻が、何かを言おうとした。
しかし、何を言えばいいかわからない。
「じゃ、組み方はじめ!」
壱は、そういうとファイティングポーズを構えた。
「え?」
「さぁ、梨麻くんも構えて!」
梨麻は、もうどうでも良くなった。
言われたとおり拳を構える。
「怪我しても知りませんよ?」
梨麻は、そう言って壱に向かい拳を飛ばした。
壱は拳を払い除け梨麻の顔に向かい拳を当てようとした。
梨麻は、素早く後退し体を回転させ壱の腹部に一撃浴びせた。
しかし、それよりも少し早く壱のもう一つの拳が梨麻の額に当たっていた。
「……はい!
勝者は社長です!」
梨麻は、ため息をついた。
「俺では、まだまだ壱さんには敵わないっすよ」
梨麻は、そう言って服を整えた。
「でも、とりあえずは合格かな。
久しぶりに一撃を食らったよ。
痛い……」
壱は、そう言ってお腹を押さえる。
「だから言ったじゃないですか。
『怪我しても知りませんよ』って……」
「大丈夫。
僕は丈夫だから……」
壱が、ニッコリと笑う。
「……そうっすか」
「とりあえず退院したら僕の会社に来てよ」
「でも、俺なんかが壱さんの会社みたいな大手の起業でやっていける自信が……」
梨麻の頭の中がまっしろになる。
「大丈夫、僕が社長なのだから……」
壱の優しい顔に梨麻が、小さくうなずく。
「わかりました。
壱さんが、そこまで言うのならよろしくお願いします。
給料弾んでくださいっすよ!」
「うん。
任せてよ!」
壱は、ニッコリと笑顔で答えた。
梨麻は、そんなことどうでもよかった。
この居場所がないような空気、感覚、感情。
全てが嫌になり逃げ出したかった。
すると壱が言った。
「僕のお願い聞いてくれるかな?」
「なんっすか?」
梨麻は、どうでもいいから話を終わらせこの場から逃げたい。
それだけを考えていた。
「行くところがないのならウチの会社に来ない?
君なら立派な警備員になれると思うんだ」
「え?」
壱の言葉に梨麻は驚く。
「今ね……
ウチの会社は、とても人手不足なんだ」
壱が、そう言って苦笑いを浮かべる。
すると美知子が言葉をつなぐ。
「警備員の採用試験は、社長と組手をして社長が認めた人だけで決めているのですが……
なかなか認めれる人がいなくて……」
美知子が、苦笑いを浮かべる。
「でも……」
梨麻が、何かを言おうとした。
しかし、何を言えばいいかわからない。
「じゃ、組み方はじめ!」
壱は、そういうとファイティングポーズを構えた。
「え?」
「さぁ、梨麻くんも構えて!」
梨麻は、もうどうでも良くなった。
言われたとおり拳を構える。
「怪我しても知りませんよ?」
梨麻は、そう言って壱に向かい拳を飛ばした。
壱は拳を払い除け梨麻の顔に向かい拳を当てようとした。
梨麻は、素早く後退し体を回転させ壱の腹部に一撃浴びせた。
しかし、それよりも少し早く壱のもう一つの拳が梨麻の額に当たっていた。
「……はい!
勝者は社長です!」
梨麻は、ため息をついた。
「俺では、まだまだ壱さんには敵わないっすよ」
梨麻は、そう言って服を整えた。
「でも、とりあえずは合格かな。
久しぶりに一撃を食らったよ。
痛い……」
壱は、そう言ってお腹を押さえる。
「だから言ったじゃないですか。
『怪我しても知りませんよ』って……」
「大丈夫。
僕は丈夫だから……」
壱が、ニッコリと笑う。
「……そうっすか」
「とりあえず退院したら僕の会社に来てよ」
「でも、俺なんかが壱さんの会社みたいな大手の起業でやっていける自信が……」
梨麻の頭の中がまっしろになる。
「大丈夫、僕が社長なのだから……」
壱の優しい顔に梨麻が、小さくうなずく。
「わかりました。
壱さんが、そこまで言うのならよろしくお願いします。
給料弾んでくださいっすよ!」
「うん。
任せてよ!」
壱は、ニッコリと笑顔で答えた。
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