不老に剣士

はらぺこおねこ。

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Scene03 カリュドーンの猪

56 選択肢

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「コレクション?」

丹歌が首を傾げます。

「女の人の形になることができる武器なんてコレクターが喉から手が出るほど欲しいからね」

アスカがため息交じりにいいます。

「そんなに凄い人がどうして僕のそばにいるの?」

「まぁ、成り行きよ」

プレゲトンは、そういって丹歌のベッドのそばにある椅子に座ります。

「そっか」

丹歌はそれ以上深く聞こうとは思いませんでした。

「丹歌くん。
君に選択肢を託す」

アズラエルが丹歌の目を見て言います。

「選択肢ですか?」

「そうだ。
このまま一花さんの孤児院でそっと暮らすか。
このまま一花さんの部隊に入り戦うか。
そのふたつにひとつだ」

「え?」

「私達は君の安全を保証するため。
君を手放すわけには行かない。
よって君をアンゲロスで保護させてもらう。
抵抗するのなら牢屋ぐらしだ。
カリュドーンのようにね」

アズラエルの目が深く黒く吸い込まれるようでした。
その瞬間、丹歌は感じました。
思っていることは素直に言おう。

「プレゲトンさんと離れなくていい道は?」

その言葉を聞いたプレゲトンは顔を赤らめます。

「なにいってんのよ?」

「ひとりぼっちにはなりたくないから」

丹歌の言葉に寂しさが溢れています。

「私のところにおいで。
ひとりぼっちにはならないから!」

一花がニッコリと優しく笑います。

「まぁ、すぐにとは言わない。
時間はある、ゆっくりと考えておいてくれ」

アズラエルはそういって病室を出ました。

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