ゾンビキラーヒラノ～なんの才能もなかったヒラノがゾンビだらけの世界でヒーラーとしての才能が芽生えた話

04 弟子入り志願少女

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「おっと……」

　六花は、素早く井ノ林の攻撃を避けた。
　避ける時に、井ノ林の首に攻撃を加えた。

「あ……」

　井ノ原は、うめき声をあげながらその場で倒れた。

「急所を突けば眠る訳ね……」

「く……
　貴方達は下がりなさい」

　メドゥサは、台風のメンバーと残ったV5のメンバーを下がらせた。

「何のつもりかしら？？」

「できるだけ、彼等は傷つけたくないの……」

「貴方の目的は何？」

「貴方に答える義務はなくてよ？」

「そう、じゃ……
　私も剣を抜かざる得ないわね……」

　コウは、そう言うと刃の部分の無い柄の部分を取り出した。

「何の冗談かしら？
　刃のない剣なんて、そんなモノで私が切れるとも思って？」

　コウは、ゆっくりと目を閉じて精神を集中した。

「我心の剣よ、光となりて刃となれ！」

　すると、刃の無かった柄に光の刃が現れた。

「その剣は、もしや……」

「そう、アニメなどで有名な光の剣！つまりゴルン・ノヴァよ」

「それってあのアニメの伝説の？」

「コウさんだけじゃないよ」

　まきは、そう言うとゆっくりと手に鉄のグローブをはめた。

「我心の爪よ、光を飲み込む刃となれ！」

　すると鉄のグローブは3本の刃が生えた。

「この武器は、わかる？
　この武器も伝説の武器ネザード……
　貴方の体を掻きむしるわよ？」

「ふふふふふ……
　あははははは……」

「何がおかしい？」

「私みたいなキメラを相手に伝説クラスの武器がふたつも揃う。
　こんな愉快な事、ありませんことよ？」

　メドゥサは、体をくねらせて下半身を蛇の姿へと変えた。

「さぁ、来なさい……」

「メドゥサは、大人しくしていてくれ……
　ここは、俺が……」

「そんな事ができる訳ありませんことよ」

「君の体は、そんな事が出来る体じゃないじゃないか……！」

「隙あり！
　スリーピング！」

　六花は、和哉に向かって、スリーピングの呪文を唱えた。

「ちょっと待ってくれ、メドゥサは……」

　和哉は、そこまで言いかけて、ぐったりと倒れた。

「ありがとう……」

　メドゥサは、六花にお礼を言った。

「貴方にお礼を言われる筋合いはありませんが……」

「いえ、これで心おきなく貴方達と闘う事が出来ますと言う訳ですわ」

「あら、それじゃ、大きなハンデを負ってしまったってことかしら……？」

「そういうことになりますわね」

　コウは、無言で光の刃を伸ばした。

　その刃をメドゥサは、片手で受け止めた。
　そして、その瞬間、まきは、ネザードでメドゥサの体にきりかかるも、残った片手で受け止めた。

「あら、なかなか姑息な事をしますのね」

「これは、勝負だからね
　YOUに手加減できるわけないじゃない」

「じゃ、ノーガードの私が貴方を捕獲しましょう」