大魔王雪乃～ユリカモメ物語

01 ある日それは突然に

01

ある日それは突然に。
世界ははじまりました。

「私、魔王だけど文句ある？」

そういったのは今日転入したばかりの女の子。
柊ひいらぎ　万桜まお。
一同は戸惑いました。

「だからそれがどうしたんだよ？ああん？」

そういったのはクラスでも目立っている男子、ジル＝ジルベルト。
そして、できるだけ目立たないでいようと思っている女の子がいました。
女の子の名前は、都みやこ　雪乃ゆきのは、関わらないように気配を消しました。

「へへっへっへっへへ！」

すると別の男子高生が突然笑います。
男子高生の名前は、馬神まがみ　焔ほむら。

「ここにいるのは、魔王のより魔王の上の存在。
　大魔王だぜ！」

焔がそういって雪乃にスポットライトを当てます。

「あら？貴方が大魔王雪乃さんね？」

万桜がそういって笑う。

「……」

雪乃は視線を逸します。

そして、万桜は雪乃に抱きしめます。

「会いたかった！雪乃ちゃん！」

「え？」

突然の抱擁に戸惑う雪乃。
突然のムードに戸惑うクラスメイト。
どうなる？雪乃。
どうなる？万桜。

世界は暖かくはじまる世界のはじまりか。

世界は優しく残酷でした。