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華に会う
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体がふわふわする。
意識はあるのに、夢をみている様で体が動かない。
今日は・・休日を利用して、見頃のダリアの企画展に植物園に出かけよね。
大輪やポンポン咲、青や赤、多彩さに驚きながら楽しんで・・。
そう、特に気に入った白に緑の入った八重咲のダリアに見惚れて、その前でしばらく眺めていたはず・・。
「ヒュルル。ヒュルルル。」
何の音?
風が通り抜ける様な高い音がする。
「ヒュルルル。」
音の誘われる様に、ゆらゆらと意識が浮上していく。
目を開けば、ぽっかりと青空が見えた。
え?私貧血でも起こして倒れたのかしら、地面に寝転がってる。
ふらつきながら体を起こせば、手を付いた地面に違和感が・・。
「苔?」
こんなふわふわの苔の生えた場所、植物園にあったかしら?
周りを見渡せば、鬱蒼とした木々が広がり、遊歩道も見当たらない。
「ここどこ・・?」
「ヒュルルル。」
さっきから何度も聞こえる音が、頭上からする。
何の気無しに顔を上げてみると・・そこには、ありえない程の巨大な一輪のダリアの花があった。
白地に緑がにじむその色合いは植物園で眺めていたダリアと同じに見える。
問題はそのサイズだ。
「え?私小さくなった?。」
我ながら馬鹿な事を言っている自覚はある。でも驚きすぎて処理が追い付かないのだ。
「ヒュルルル。」
もぞりと花芯が動くとその中央から、顔が生えた。
白くツルンとした顔、鼻は無く、白目の部分も瞼もない瞳は、濃いグリーン。
作り物の綺麗なお面のようだ。
「ヒュルルル。」鳴いた・・。
あまりの衝撃で言葉がでない。
花は私を頭上から覗き込んでいる。
何これ?夢?
怪獣映画にでも出てきそうな花のお化けって、どうゆう深層心理なの?
私メンタル大丈夫?
「えっ・・あっ・・えっと・・。」
花が小首をかしげると、花弁が擦れてさわさわと音を立てる。
しゅるりと蔦の様な物が体に巻き付けられ、花に引き寄せられた。
「やだやだやだ!何これ!」
引き剥がそうとしてもビクともしない。
花がそのまま立ち上がると、足元がどんどん地面から遠ざかる。
あまりの高さに逆に蔦にしがみ付いた。
花が立ち上がると、6mはあるだろうか2階建てぐらいの高さになった。
花の肩口あたりに、ストンと置かれる。
落ちない様にか蔦は巻き付いたままだ。
見える風景に絶句する。
見渡す限り森だ。
遥遠くに、色は違うけれど同じような巨大な花が動いているのが見える。
呆然とする私を肩に置いたまま、花が移動を始めた。
「ヒュルルル。」
まるで「行くよ」と言った様に思えた。
意識はあるのに、夢をみている様で体が動かない。
今日は・・休日を利用して、見頃のダリアの企画展に植物園に出かけよね。
大輪やポンポン咲、青や赤、多彩さに驚きながら楽しんで・・。
そう、特に気に入った白に緑の入った八重咲のダリアに見惚れて、その前でしばらく眺めていたはず・・。
「ヒュルル。ヒュルルル。」
何の音?
風が通り抜ける様な高い音がする。
「ヒュルルル。」
音の誘われる様に、ゆらゆらと意識が浮上していく。
目を開けば、ぽっかりと青空が見えた。
え?私貧血でも起こして倒れたのかしら、地面に寝転がってる。
ふらつきながら体を起こせば、手を付いた地面に違和感が・・。
「苔?」
こんなふわふわの苔の生えた場所、植物園にあったかしら?
周りを見渡せば、鬱蒼とした木々が広がり、遊歩道も見当たらない。
「ここどこ・・?」
「ヒュルルル。」
さっきから何度も聞こえる音が、頭上からする。
何の気無しに顔を上げてみると・・そこには、ありえない程の巨大な一輪のダリアの花があった。
白地に緑がにじむその色合いは植物園で眺めていたダリアと同じに見える。
問題はそのサイズだ。
「え?私小さくなった?。」
我ながら馬鹿な事を言っている自覚はある。でも驚きすぎて処理が追い付かないのだ。
「ヒュルルル。」
もぞりと花芯が動くとその中央から、顔が生えた。
白くツルンとした顔、鼻は無く、白目の部分も瞼もない瞳は、濃いグリーン。
作り物の綺麗なお面のようだ。
「ヒュルルル。」鳴いた・・。
あまりの衝撃で言葉がでない。
花は私を頭上から覗き込んでいる。
何これ?夢?
怪獣映画にでも出てきそうな花のお化けって、どうゆう深層心理なの?
私メンタル大丈夫?
「えっ・・あっ・・えっと・・。」
花が小首をかしげると、花弁が擦れてさわさわと音を立てる。
しゅるりと蔦の様な物が体に巻き付けられ、花に引き寄せられた。
「やだやだやだ!何これ!」
引き剥がそうとしてもビクともしない。
花がそのまま立ち上がると、足元がどんどん地面から遠ざかる。
あまりの高さに逆に蔦にしがみ付いた。
花が立ち上がると、6mはあるだろうか2階建てぐらいの高さになった。
花の肩口あたりに、ストンと置かれる。
落ちない様にか蔦は巻き付いたままだ。
見える風景に絶句する。
見渡す限り森だ。
遥遠くに、色は違うけれど同じような巨大な花が動いているのが見える。
呆然とする私を肩に置いたまま、花が移動を始めた。
「ヒュルルル。」
まるで「行くよ」と言った様に思えた。
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