華に愛でられ 華に堕ちる

後ろ向きミーさん

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ダリアside2

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僕を右肩に、蜜を左肩に乗せ移動する親はここいらで一二を争う美しさと大きさを誇った深紅の大輪だった。
変わりの者だと言われる事はあっても、表立って嘲笑する者はいない。

蜜にも色んな色があって、親の持つ蜜は、珍しい黒だった。
金だの茶だの赤はよく見かける。

僕と蜜は、同じ大きさになるくらいまで一緒に暮らした。

「×××××××××。」

蜜は良く僕に話しかけてきたが、最後まで何を言ってるのか理解できないままだった。
自分より小さな花が珍しいのか、何かと僕に構いたがる。
水をかけてくれたり、枯れた花びらを整えてくれたり、蔦の泥を払ってくれたり・・。
生れた時から一緒なので、それをとくに不快に思う事も無かった。

親は蜜が欲しい物があるかもしれないからと、異界から落ちてきた物を拾っては、一か所に集めていた。
実際、その場所から蜜が物を引っ張りだしているのを見た事があったので、なるほどと親に感心する。
全く見向きもしない物もあったが、必要性はあるんだなと思った。
僕は親の真似をして、色んな物を拾い集めるようになった。

ある日、蜜でも握れるくらいの小さな白い花の形をした、妙にきらきら光る何かを見つけたので、直接渡してみた。

「××!×××××!」

蜜はそれを頭にさして、どうやら喜んでいるらしい。
花と僕の顔を交互に指さす、お揃いとでも言っているのだろうか?

「ほら、お世話して慣れれば可愛いもんだろう?」

親は楽し気に揺れていた。

そんな穏やかな日もある日突然終わりを告げた。
ちょっと目を離した隙に、他の花が蜜を持って行ってしまったのだ。
見つけた時は、崖の下で冷たくなって動かなくなっていた。
随分ぼろぼろに汚れて、傷だらけで、かちんこちんだ。

「動かないね・・。」

ほっておけば森に還るだろう、僕はそのまま立ち去ろうとしたけれど、親はわざわざ穴を掘って蜜を埋めた。
蜜を埋めても芽は出ないのに、と僕は不思議に思う。

程無くして、黒い蜜を持って行った花が切り裂かれて、ひどい状態で枯れているのを見かけた。

あぁ、親がやったんだろうなと思う。

それから親は二度と蜜を持たなかった。
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