華に愛でられ 華に堕ちる

後ろ向きミーさん

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ダリアside1

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この世界には、異界から色んな物が落ちてくる。

一番よく落ちてくるのは、小さな生き物で、僕らはそれを『』と呼んでいる。

刺激を与えると美味しい蜜が取れるからそんな呼び名だが、本当は何なのか知らないし、興味もなかった。
性格の悪い奴等は、蜜を食べもせず、わざといたぶって楽しむ奴もいるらしいけど、何が楽しいんだか。

僕らにとって嗜好品の一つで、そこいらで取れるし、気が向いた時に吸って、飽きたら捨てるそんな扱いの生き物だ。


僕達と言えば、雌雄同体の親から種で生まれ、森に埋められ芽吹き勝手に育つ。
ある程度成長し、花が咲くと自我が生れ、自力で移動できるようになる。
不思議と親や、兄弟は何となくわかる、まぁ・・分かるからそれが何?程度だ。

でも、僕の親は少し変わり者で、『蜜』と僕を一緒に面倒みて育てていた。
そんな親も、もういない。
寿命を迎え、だいぶ前に立ち枯れて森の還った。森に生まれて森に還る、それが僕らだ。


「皆は知らないけれど、『蜜』は大事にお世話すると、美味しくなるんだよ。覚えておくといい。」

そう教えてくれた。

僕が生まれた時「これは育たないかもしれない」・・それで気になって、珍しく手元に置いて育てようと思ったそうだ。
白い種なんて、お前が最初で最後だったと、親は笑う。
白い種からは、やっぱり白い花が咲いた。

「小さいのは仕方ない白いからねぇ、お前は種を残せないかもしれないが、生きていかなきゃいけない。生き辛いかもしれないが、私の知ってる事を教えてあげよう。」

変わり者の親は博識だったのだろう、僕にいろんな事を教えてくれた。

親と一緒に暮らしていたから『蜜』の世話の仕方も自然と身についた。

『蜜』は、暑さ寒さに弱い、すぐに傷がついてしまう、いつも清潔に保っていないとすぐ死んでしまう、すぐに・・・。

とにかく僕らと違って、繊細で壊れやすい、こまめに世話をしないと、すぐ死んじゃう小さくてひ弱な生き物って事だ。
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