現実世界は退屈である

レイン

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ーーこの世界はひどく退屈である。

「はぁ~退屈だ」

今日も今日とて退屈な日々を過ごしている。

「今日も帰りに本屋に行くか」

そんな退屈な日々を過ごしている僕に取って、唯一と言ってもいいほどその退屈な日々に退屈を感じさせてくれない時間がある。それが本を読むことである。本といっても雑誌や小説などではなく僕が読むのは漫画である。一部漫画になる原作のような小説なら読むことは多少あるが基本的に僕が読むのは漫画だった。

僕が読む漫画はファンタジーな物を好んで読むが日常を描かれたやつやミステリー、はたまた恋愛物といったジャンルを問わず読んでいる。

漫画は凄くいい。なんせ心が揺さぶられるのだ。僕の退屈な人生において心が揺さぶられるのは漫画を読んでいる時だけだった。

「今日は何か新しい新刊でも出てるかな~」

僕は本屋に行く時には新刊の情報などは調べずにやってくる。どうしても続きが読みたくなった漫画があった時はいつ発売されるのかを調べる時もあるのだが、基本的には何も調べず本屋に行った時に買いたいものがあれば買うことにしている。

「ん~今日は何も変わってないな~」

本屋には毎日来るわけじゃない。定期的に気まぐれにやって来る。そのため日が開く時もあれは開かない時もある。気に入った本があればその日のうちに買っているので三日前にも来たこの本屋の新刊コーナーには特に目につくようなものは無く前に来た時と変わっておらず同じだった。

「仕方ないか、それじゃ定番コーナーを回るか」

基本的に本屋にくるやつは決まった本を買いにくるやつが多いと僕は思っている。だけど僕はそうじゃない。僕は定番コーナーと読んでいるがすでに発売されて置いてある棚を店に来たら必ず回ることにしている。

それは何か気にいる本と出会えるかもしれないからだ。前は気にせず流した本、そもそも気がつかず目に入らなかった本などがあるかもしれないからだ。

そのため僕は本屋に来ると必ず定番コーナーを回ることにしている。

「うーん…」

僕は迷ったら買う、って決めている。僕が本を買う時にどこを見て決めているかと言うと表紙の裏で決めていることが多い。タイトルや表紙の絵を見て買うこともあるけど、基本的に表紙の裏って言うか本をひっくり返し裏の帯に書かれている実際の場面の一つかな?そこを見て決めている。僕は何も全ての漫画が好きってわけじゃない。もちろん嫌いな…苦手な漫画ももちろんある。漫画の中で1番大切なのは絵であると僕は考えている。そのためストーリーは良くても絵が苦手なやつは読めない、読みたくならないので買わないようにしている。これはあくまでも個人的な好みになるけど。

「今日はなしだな」

本屋に寄ると一冊は必ず買って帰ると決めている僕だけとわざわざ欲しくもない漫画を買いたいとは思わない。何よりお金がもったいない。買いたい本があった時にお金がありませんじゃ泣きたくなるからな。

「仕方ない、今日はもう帰るか」

僕は本屋を出て家に帰ることにした。

今日は漫画を買わなかったので帰っても何も読むものがない。

「はぁ~今日も退屈だ」

今日もこの後は退屈な時間を過ごすことになる。
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