英雄を目指す少年

1話 プロローグ：憧れ

僕は英雄になりたい。

子供の頃からの僕の夢であり目標でもある。

とても物語にありがちなことだが子供の頃に僕が生まれ育った村がモンスターの大軍に襲われたことがあった。

撃退することはもちろんのこと逃げることさえ出来ないほどにモンスター達は村の近くにまでやって来ていたのだ。

誰もが生きることを諦め戦うことや逃げることすらしなかった。

だがそんな時村に1人の英雄が現れた。

彼は生きることを諦めていた僕たちを励ましそして守るためにたった1人でモンスター達の大軍に立ち向かっていったのだ。

そして彼は強く剣を一振りするたびにモンスターが一体、また一体と倒れていった。

そして気がつくと彼は傷つきながらもモンスター達の大軍の大半を倒したのだ。

そんな彼の姿を見た村の大人達は武器を持ち彼と共にモンスター達と戦ったのだ。

そして全てのモンスター達を倒しきれると思った瞬間に空からドラゴンと呼ばれる最強種のモンスターが現れたのだ。

ドラゴンと出会った者は生きることを諦めろと言われるほど強い力を持ったモンスターなのだが彼はもちろん僕たちも生きることは諦めなかった。

なぜなら彼がいれば大丈夫だと信じていたからだ。

僕たちの思いは裏切られることはなく彼はドラゴンを見事倒したのだ。

そして残りのモンスター達も全て倒しきり僕たちは彼のおかげで生き残ることが出来たのだった。

その時僕は彼のような英雄になりたいと憧れた。