1 / 1
1話
しおりを挟むーーこの世界は見えてなかっただけで実はファンタジーが隠れてるんじゃないか
って思う出来事があった。
その出来事っていうのが緑色の肌をした小汚い小人が今僕の目の前にいるっていうことだ。
その緑色の肌をした小汚い小人って言うのはファンタジー世界では有名なモンスターであるゴブリンとそっくりなのだ。
そっくりなだけで目の前にいるこいつがゴブリンかどうか確かめたいところではあるが……まぁそんなことよりもまずは逃げることが大事だろう。
だって相手はナイフのような物を持って追いかけてきているのだから……。
「ギャギャギャ!」
「いや、こいつ絶対ゴブリンだよ!」
確かめる必要もなくこいつはゴブリンで間違いない。僕は逃げながらもこいつの正体について考えていた。
「ギャギャギャ!」
「こいつ意外とはやい!」
相手はナイフを持って襲いかかってきているのだから僕は今までにない全力を超えた力を振り絞って走っているのだけどどうにも逃げ切れるような感じがしない。しかも僕が全力を越えているのに対して相手は余裕を持って追いかけてきているようにも見える。このままでは捕まってしまうのも時間の問題だろう。その時間も後数分も持たない。
「こいつがゴブリンだとすれば弱点は……え? ゴブリンって弱点なくない?」
僕は逃げながらもこの状況から脱するための知恵を振り絞る。そしてこいつが仮にファンタジー世界と同じようなゴブリンだとすればと考えた時に弱点等はないかと考えた時に僕は思った。ゴブリンって弱点らしい弱点はなかったんじゃないかと。強いて言うならばゴブリンの弱点は物語の初期に出てくるためステータスが低いと言うぐらいだ。つまりこいつのステータスより低い僕に打つ手はないと言うことになる……はい、詰みました。
「いやいや!諦められないよ!」
ここで諦めると言う事はイコールで死ぬと言うことになる。あのゴブリンを見る限り捕まって無事でいられると思えない。死にはしないまでも絶対にひどいと言う言葉を超える拷問的何かをされるのは確実だろう。
「はぁ、はぁ、やばい、息が、持た、ないや」
どれほど走っただろうか、息はもう途切れ途切れになり、足は震え、汗はびっしりともう限界だ。だけど限界と言って諦めるわけには行かない。
だって僕はまだ……
「死にたくないなら頭を下げなさい!」
僕は 誰だ! とも なんで!? とも反応する事はなく飛び込むようにして頭を下げた。
「《ウィンドカッター》」
頭の上を風の刃が通り過ぎるのを感じた。
そして後ろから何かが切り裂かれるような音が聞こえてきた。
「はぁ、はぁ、はぁ、助かった……」
僕は後ろにいたゴブリンがどうなったのか、声をかけてきた相手は誰なのか、そしてさっきのはなんだったのかと聞きたい事だらけだったのだが体が限界を迎えたようで僕は何かに飲み込まれるようにして意識を失った。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
ちゃんと忠告をしましたよ?
柚木ゆず
ファンタジー
ある日の、放課後のことでした。王立リザエンドワール学院に籍を置く私フィーナは、生徒会長を務められているジュリアルス侯爵令嬢アゼット様に呼び出されました。
「生徒会の仲間である貴方様に、婚約祝いをお渡したくてこうしておりますの」
アゼット様はそのように仰られていますが、そちらは嘘ですよね? 私は最愛の方に護っていただいているので、貴方様に悪意があると気付けるのですよ。
アゼット様。まだ間に合います。
今なら、引き返せますよ?
※現在体調の影響により、感想欄を一時的に閉じさせていただいております。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
もしかして寝てる間にざまぁしました?
ぴぴみ
ファンタジー
令嬢アリアは気が弱く、何をされても言い返せない。
内気な性格が邪魔をして本来の能力を活かせていなかった。
しかし、ある時から状況は一変する。彼女を馬鹿にし嘲笑っていた人間が怯えたように見てくるのだ。
私、寝てる間に何かしました?
地味な薬草師だった俺が、実は村の生命線でした
阿里
ファンタジー
恋人に裏切られ、村を追い出された青年エド。彼の地味な仕事は誰にも評価されず、ただの「役立たず」として切り捨てられた。だが、それは間違いだった。旅の魔術師エリーゼと出会った彼は、自分の能力が秘めていた真の価値を知る。魔術と薬草を組み合わせた彼の秘薬は、やがて王国を救うほどの力となり、エドは英雄として名を馳せていく。そして、彼が去った村は、彼がいた頃には気づかなかった「地味な薬」の恩恵を失い、静かに破滅へと向かっていくのだった。
私はもう必要ないらしいので、国を護る秘術を解くことにした〜気づいた頃には、もう遅いですよ?〜
AK
ファンタジー
ランドロール公爵家は、数百年前に王国を大地震の脅威から護った『要の巫女』の子孫として王国に名を残している。
そして15歳になったリシア・ランドロールも一族の慣しに従って『要の巫女』の座を受け継ぐこととなる。
さらに王太子がリシアを婚約者に選んだことで二人は婚約を結ぶことが決定した。
しかし本物の巫女としての力を持っていたのは初代のみで、それ以降はただ形式上の祈りを捧げる名ばかりの巫女ばかりであった。
それ故に時代とともにランドロール公爵家を敬う者は減っていき、遂に王太子アストラはリシアとの婚約破棄を宣言すると共にランドロール家の爵位を剥奪する事を決定してしまう。
だが彼らは知らなかった。リシアこそが初代『要の巫女』の生まれ変わりであり、これから王国で発生する大地震を予兆し鎮めていたと言う事実を。
そして「もう私は必要ないんですよね?」と、そっと術を解き、リシアは国を後にする決意をするのだった。
※小説家になろう・カクヨムにも同タイトルで投稿しています。
英雄一家は国を去る【一話完結】
青緑 ネトロア
ファンタジー
婚約者との舞踏会中、火急の知らせにより領地へ帰り、3年かけて魔物大発生を収めたテレジア。3年振りに王都へ戻ったが、国の一大事から護った一家へ言い渡されたのは、テレジアの婚約破棄だった。
- - - - - - - - - - - - -
ただいま後日談の加筆を計画中です。
2025/06/22
役立たずだと追放された私が祈らなくなった結果、王国は滅びました
藤原遊
ファンタジー
王国で代々“祈り”を担ってきた聖女である私は、
ある日突然「役立たず」と断じられ、王都から追放された。
祈りの力は目に見えず、平和が続くほど軽んじられる。
それでも私は、国のために祈り続けてきた――追放される、その日まで。
王都を離れた私は、もう祈らなかった。
義務でも使命でもないものを、続ける理由はなかったから。
それから一年。
王国は、静かに、確実に滅びへ向かっていく。
これは、祈らなくなった“役立たず”と、
祈りを失った王国の、因果応報の物語。
聖水が「無味無臭」というだけで能無しと追放された聖女ですが、前世が化学研究者だったので、相棒のスライムと辺境でポーション醸造所を始めます
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
聖女エリアーナの生み出す聖水は、万物を浄化する力を持つものの「無味無臭」で効果が分かりにくいため、「能無し」の烙印を押され王都から追放されてしまう。
絶望の淵で彼女は思い出す。前世が、物質の配合を極めた化学研究者だったことを。
「この完璧な純水……これ以上の溶媒はないじゃない!」
辺境の地で助けたスライムを相棒に、エリアーナは前世の知識と「能無し」の聖水を組み合わせ、常識を覆す高品質なポーション作りを始める。やがて彼女の作るポーションは国を揺るがす大ヒット商品となり、彼女を追放した者たちが手のひらを返して戻ってくるよう懇願するが――もう遅い。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる