この世界は実は見えてないだけでファンタジーが隠れているのではないだろうか?

レイン

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1話

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 ーーこの世界は見えてなかっただけで実はファンタジーが隠れてるんじゃないか




 って思う出来事があった。




 その出来事っていうのが緑色の肌をした小汚い小人が今僕の目の前にいるっていうことだ。


 その緑色の肌をした小汚い小人って言うのはファンタジー世界では有名なモンスターであるゴブリンとそっくりなのだ。


 そっくりなだけで目の前にいるこいつがゴブリンかどうか確かめたいところではあるが……まぁそんなことよりもまずは逃げることが大事だろう。

 
 だって相手はナイフのような物を持って追いかけてきているのだから……。


 「ギャギャギャ!」

 「いや、こいつ絶対ゴブリンだよ!」

 確かめる必要もなくこいつはゴブリンで間違いない。僕は逃げながらもこいつの正体について考えていた。

 「ギャギャギャ!」

 「こいつ意外とはやい!」

 相手はナイフを持って襲いかかってきているのだから僕は今までにない全力を超えた力を振り絞って走っているのだけどどうにも逃げ切れるような感じがしない。しかも僕が全力を越えているのに対して相手は余裕を持って追いかけてきているようにも見える。このままでは捕まってしまうのも時間の問題だろう。その時間も後数分も持たない。

 「こいつがゴブリンだとすれば弱点は……え? ゴブリンって弱点なくない?」

 僕は逃げながらもこの状況から脱するための知恵を振り絞る。そしてこいつが仮にファンタジー世界と同じようなゴブリンだとすればと考えた時に弱点等はないかと考えた時に僕は思った。ゴブリンって弱点らしい弱点はなかったんじゃないかと。強いて言うならばゴブリンの弱点は物語の初期に出てくるためステータスが低いと言うぐらいだ。つまりこいつのステータスより低い僕に打つ手はないと言うことになる……はい、詰みました。

 「いやいや!諦められないよ!」

 ここで諦めると言う事はイコールで死ぬと言うことになる。あのゴブリンを見る限り捕まって無事でいられると思えない。死にはしないまでも絶対にひどいと言う言葉を超える拷問的何かをされるのは確実だろう。

  「はぁ、はぁ、やばい、息が、持た、ないや」

 どれほど走っただろうか、息はもう途切れ途切れになり、足は震え、汗はびっしりともう限界だ。だけど限界と言って諦めるわけには行かない。


 だって僕はまだ……


 「死にたくないなら頭を下げなさい!」

 僕は 誰だ! とも なんで!? とも反応する事はなく飛び込むようにして頭を下げた。

 「《ウィンドカッター》」

 頭の上を風の刃が通り過ぎるのを感じた。

 そして後ろから何かが切り裂かれるような音が聞こえてきた。

 「はぁ、はぁ、はぁ、助かった……」

 僕は後ろにいたゴブリンがどうなったのか、声をかけてきた相手は誰なのか、そしてさっきのはなんだったのかと聞きたい事だらけだったのだが体が限界を迎えたようで僕は何かに飲み込まれるようにして意識を失った。
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