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1話 僕はヒーローじゃない
しおりを挟む僕はヒーローじゃない。
誰かが助けてって言っても助けられないし、誰かが困っていても何の力になることもできない。
それどころか僕がいることで誰かに迷惑をかけている。
だから僕はヒーローじゃない。
だけど……
僕はヒーローになりたい。
どうしてもヒーローになりたかった。
でも……
「お前にヒーローは無理だ!」
普通なら子供の夢を応援してくれるはずの親が僕の夢を否定した。
「お前なんかがヒーローになりたいだって? あはははっっ」
友達だと思ってた誰かが僕の夢を馬鹿にした。
「そうだな、ヒーローには特別な力がないとなれないんだ、だから無能な君ではヒーローになれないんだ」
憧れたヒーロー、夢を見させてくれたヒーローでさえも僕がヒーローになれないと否定しある者は哀れんだ目で、ある者は蔑む目で僕を見た。
周りから否定され僕はヒーローになれないと諦めそうになっていた時、僕の瞳に信じられない光景が映った。
ヒーローが複数人で1人の少女を囲んでいたのだ。
少女はヒーローに囲まれ攻撃されながらも訴えていた。
ーー私は悪魔なんかじゃない!
悪魔、悪魔とは凡そに二つの意味がある。一つ目が地獄と呼ばれる異界に住む異形の姿をしたものたちのこと。そしてもう一つ目がXスキルと呼ばれる未知で強大な力を持つ者のことである。
この世界にはスキルと言う力がある。これは神の奇跡や世界の祝福とも言われているが詳しいことはわかっていない。スキルは個人によって強弱がある。その強さをランクで表すとS、A、B、C、D、E、Fとあり一番上がS、一番下がF、そしてそのランクに当てはまらないのがXスキルだ。
Xスキルは未知のスキルと呼ばれている。測れない予測できないだけなら問題もなかったんだろうが、だがこのスキルを持つ者が悪魔と呼ばれるようになる事件があった。
数年前にXスキルを持つ者が街一つを飲み込んだのだ。何の比喩や例えなんかではなく何かに飲み込まれるようにして消えてしまっていたのだ。その時からXスキルを持つ者は恐れられるようになりその未知で強力な力を持つ故に悪魔として呼ばれるようになった。
それからと言うものXスキルを持つ者の日当たりは悪いものとなってはいたと聞いてはいたけどまさかヒーローと呼ばれるようになった人たちがまさか複数人でしかも学生の少女をいじめているなんて思ってもいなかった。
「おら! 悪魔がなにを言ってんだよ!」
「お前は人の皮を被った化け物なんだよ!」
「「あはっはははは」」
周りにいる人は誰も止めようとはせず傍観を貫いていた。
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