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第一章
朝食から始まる非日常
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「んじゃ、そろそろ用意するかね。俺は適当に朝飯用意しとくから先に着替えたりしといてくれ。」
「はーい。今日は多分手伝ってもらわなくても1人で着替えられると思います!」
「多分じゃなくて絶対そうしてくれ…」
台所に行った龍一はパンをトースターにセットし、目玉焼きを焼き始める。母親が帰ってこない朝はよくあるのでこの程度ならお手の物だ。
しばらくするといい匂いが漂ってくる。
「おーい、できたぞー。」
「はーい。今行きますよー。」
そう言ってやって来たシノの服装は酷いものだった。セーラー服の襟は曲がって、リボンはぐちゃぐちゃ。挙句にはスカートを腰のところで巻き込んでいて、きわどい格好になっている。
「お前なぁ… 女としてそれはどうなのよ…」
「だってこんな金属の動くやつがついた服なんて着たことないんですよ!私達の世界じゃボタンで留めますもん。」
「金属のって… チャックのことか。それだってボタンと同じようなもんだろ!下げれば開くし上げれば閉まるんだよ!」
「龍一くんはもっと異文化を理解する思いやりが必要だと思うんです。」
「うるせえ。さっさと飯食え。」
テーブルの上には簡素ではあるが充分な量の朝食が用意されている。
「あ!この世界にも卵あるんですね!何か珍しい卵だったりしますか!?」
「何のって、ニワトリだよ。」
「鶏の卵ですか… 普通ですね。」
「他に何の卵があるってんだよ。」
「超高級食材ですけど、ドラゴンの卵なんてのもありますよ。なんでも1度食べたら他の卵が食べられなくなるくらいおいしくて、しかも1個で100人分の卵料理が作れるらしいです。」
「ドラゴン… さすが異世界クオリティだな。」
「まぁ私は食べたことないんですけどね。そもそもドラゴン自体数えるほどしか見たことないですし。」
「ドラゴン見たことあんのかよ!すげぇな、それは俺も見てみたいわ。」
「いやー、見て楽しいものじゃないですよ?ただでかいだけのトカゲですし、何しろ命の危険が伴いますからね。だから私達に討伐の依頼が来るんですよ。」
「討伐…?ドラゴンを…?」
「はい。立ち位置的には《青の王国》の専属傭兵みたいなところですからね。上から言われれば行くしかなかったんですよ。」
「話がぶっ飛びすぎて俺の理解力がついて行かないからもうこの話はやめよう…」
朝食をとった2人は学校に行く用意を済ませ玄関を出る。出発する時刻にもなる頃になっても未だ真美子は帰ってこなかった。
「真美子さん遅いですね。」
「母さんはいつもこんなもんだよ。小説家ってのも忙しいんだろうな。」
「そんなものなんですかね?こっちじゃそもそも字を書く仕事自体ほとんどないですからね。」
「なんでないんだよ?記録取ったりいろいろやる事はあるだろ?」
「徴兵されるからですよ。字がかけるってことは知識がある証拠ですから、魔術部隊として訓練を受けさせられますね。」
「字を書くことと魔法に何の関係があるんだか。」
「知識がある方が魔法の威力が強くなるらしいんですよ。まぁ私はバカなんでそんなの関係なかったんですけどね。今は神様にもらったいろんな魔法使えるようになったんで楽しいですよ。」
「あ、お前のバカはこっちだけじゃないのね。なんか安心した。」
「なんでですか!私だって探せばちょっとくらい知的なところだってありますよ、多分。」
「へいへい。…っていつまでこんなこと話してんだよ。遅刻するからさっさと行くぞ。」
今日は昨日よりも少し遅いせいか京一郎と合流することはなかった。
2人が登校すると、先に着いていた京一郎が話しかけてくる。
「昨日考えたことがあるんだけどさ… こんな国で新興宗教広めるの無理じゃない?」
「ふっふっふ… その点に関してはちゃんと私も考えてますよ。」
「何かいい考えでもあるの?」
「洗脳します!」
はぁ?という空気が龍一と京一郎の間に流れた。
「はーい。今日は多分手伝ってもらわなくても1人で着替えられると思います!」
「多分じゃなくて絶対そうしてくれ…」
台所に行った龍一はパンをトースターにセットし、目玉焼きを焼き始める。母親が帰ってこない朝はよくあるのでこの程度ならお手の物だ。
しばらくするといい匂いが漂ってくる。
「おーい、できたぞー。」
「はーい。今行きますよー。」
そう言ってやって来たシノの服装は酷いものだった。セーラー服の襟は曲がって、リボンはぐちゃぐちゃ。挙句にはスカートを腰のところで巻き込んでいて、きわどい格好になっている。
「お前なぁ… 女としてそれはどうなのよ…」
「だってこんな金属の動くやつがついた服なんて着たことないんですよ!私達の世界じゃボタンで留めますもん。」
「金属のって… チャックのことか。それだってボタンと同じようなもんだろ!下げれば開くし上げれば閉まるんだよ!」
「龍一くんはもっと異文化を理解する思いやりが必要だと思うんです。」
「うるせえ。さっさと飯食え。」
テーブルの上には簡素ではあるが充分な量の朝食が用意されている。
「あ!この世界にも卵あるんですね!何か珍しい卵だったりしますか!?」
「何のって、ニワトリだよ。」
「鶏の卵ですか… 普通ですね。」
「他に何の卵があるってんだよ。」
「超高級食材ですけど、ドラゴンの卵なんてのもありますよ。なんでも1度食べたら他の卵が食べられなくなるくらいおいしくて、しかも1個で100人分の卵料理が作れるらしいです。」
「ドラゴン… さすが異世界クオリティだな。」
「まぁ私は食べたことないんですけどね。そもそもドラゴン自体数えるほどしか見たことないですし。」
「ドラゴン見たことあんのかよ!すげぇな、それは俺も見てみたいわ。」
「いやー、見て楽しいものじゃないですよ?ただでかいだけのトカゲですし、何しろ命の危険が伴いますからね。だから私達に討伐の依頼が来るんですよ。」
「討伐…?ドラゴンを…?」
「はい。立ち位置的には《青の王国》の専属傭兵みたいなところですからね。上から言われれば行くしかなかったんですよ。」
「話がぶっ飛びすぎて俺の理解力がついて行かないからもうこの話はやめよう…」
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「真美子さん遅いですね。」
「母さんはいつもこんなもんだよ。小説家ってのも忙しいんだろうな。」
「そんなものなんですかね?こっちじゃそもそも字を書く仕事自体ほとんどないですからね。」
「なんでないんだよ?記録取ったりいろいろやる事はあるだろ?」
「徴兵されるからですよ。字がかけるってことは知識がある証拠ですから、魔術部隊として訓練を受けさせられますね。」
「字を書くことと魔法に何の関係があるんだか。」
「知識がある方が魔法の威力が強くなるらしいんですよ。まぁ私はバカなんでそんなの関係なかったんですけどね。今は神様にもらったいろんな魔法使えるようになったんで楽しいですよ。」
「あ、お前のバカはこっちだけじゃないのね。なんか安心した。」
「なんでですか!私だって探せばちょっとくらい知的なところだってありますよ、多分。」
「へいへい。…っていつまでこんなこと話してんだよ。遅刻するからさっさと行くぞ。」
今日は昨日よりも少し遅いせいか京一郎と合流することはなかった。
2人が登校すると、先に着いていた京一郎が話しかけてくる。
「昨日考えたことがあるんだけどさ… こんな国で新興宗教広めるの無理じゃない?」
「ふっふっふ… その点に関してはちゃんと私も考えてますよ。」
「何かいい考えでもあるの?」
「洗脳します!」
はぁ?という空気が龍一と京一郎の間に流れた。
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