灰燼戦記

天緒amao

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風の章

金縛り、風は麗らか

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 隙間風、酷く痛むも夢現

 これまで、俺がどれだけ戦争や争いごとを嫌悪しているかを説明しても、姉上と楓、それと葵以外は誰も理解してはくれなかった。それどころか、鐵家のお坊っちゃまが争いが嫌い?何を冗談を。そう吐き捨てられる。苦痛。苛立ち。鐵の家に生まれたと言うだけで、残虐であらねばならないのか?くそ。この国の人間はみんな頭がおかしいんだ。良い人なのになんで。
 …そんな考えで泣き続けた頭痛で眠れない日もあった。

 王女は涙を流していた。
「待って下さい、私は、何か……申し訳ございません、ふ、不快なことでもありましたか……?」
なぜ泣いているのだろう。焦りながら彼女の顔を覗き込む。彼女と目が合う。潤んだ目が真っ直ぐに俺を見つめた。
 と、俺も涙が溢れてきてしまった。驚いて頬に触れる。確かに真新しい涙があった。さっき涸れるほど泣いたはずなのに、またぼろぼろと、何粒も零れ落ちる。
 王女は、あんなことがあった中、まだ俺を憐れんで泣いてくれている。出会ってから少ししか関わっていないのに、俺のことは怖いはずなのに、俺に慈愛に満ちた顔を見せてくれている。俺の歪みが一気に治っていくような気がした。彼女が全てを赦してくれるかのような気がした。愚かしくもまた。愛していると。口にしたくなった。
 彼女は表情を変えないまま口を開いた。
「…生まれた国が違うだけで、どうして私たちはこんなに苦しまねばならないのでしょう。生まれた日から不幸にならなければいけないことが決まっている子供が、どうして存在しなければならないのでしょう!何が、貴方をそんなに苦しめる!何が、世界をこんなに歪めている!」
 王女は服の裾を強く握りしめた。
「…なんで、私には救えない。」
王女は泣き続けた。悲しみ、憐れみ、慈愛、同情、そして、怒り。彼女が怒っているところを、初めて目にした。こんなに美しい怒りが、この世に存在している事実。私を憐れんでくれているがゆえの、まっすぐで、とうめいな、怒り。
「守るためではなく、奪うための兵士になるために生まれた子供なんて、そんなのむごすぎる。自分で生きたいように生きるのも精一杯なのに、余計な期待を押し付けられ、あまつさえ命を奪うことを強制されるなんて。……考えられない。そんなのおかしい!!」
 声を荒げる彼女。……そして、涙を拭い、ゆっくりと両手を広げた。おいでと、言っている。
「い、いえ、私は…だって、あなたを傷つけて…」
 必死に自分を責める言葉を探す私に、彼女は笑わないまま言った。
「…私は牡丹様のことが好きです。」
 音が消え、風が消え、時が止まった。

「貴方なりに、必死に葛藤しながら生きてきた貴方を、殺してきた貴方を、赦します。」

 数歩の距離しかなかったのに、俺は駆け寄って王女を抱きしめた。王女も俺を抱きしめ返す。言わせたような許しですら、今は何よりも嬉しかった。

 しばらくして、ゆっくりと離れる。ありがとうございますと小さく言った。彼女はいいえ、何も。と言った。ようやく平原が音と、風と、時を取り戻す。風は冷たい。
「…知れて良かったですわ。…牡丹様を受け入れる覚悟ができました。」
 彼女は俺に微笑みかけた。眩しかった。
「…私では、貴方を完全に救うことはできません。だから、共に苦しみます。ここが貴方の地獄です。これ以上苦しくなることはない。ここがどん底。ずっとどん底です。二人なら少しは楽になりましょう。」
 そして王女は、平原に座った。いつものように。私たちが何度もそうしてきたように、今まで通り、座って景色を眺めていた。俺もゆっくりと座る。
「牡丹様。…お慕いしております」
「お…王女……」
 彼女は俺に寄りかかった。俺は一瞬狼狽えて、それから、
「私も、お慕いしております」
と返す。

「明日も、ここへ来ては頂けませんか」
 俺が呟くと、彼女は嬉しそうに俺に顔を向けた。
「勿論。お約束致しましょう」
 彼女は小指を立てた手を差し出す。どこの国でも、誓いを立てる方法は同じなのだ。俺も小指を立てて差し出し、彼女の細い指と絡めた。





「体調はどう?」
「もうすっかり万全でございます、皇様。」
 読んでいた本を机に置き、席を立って頭を下げる。
「そんなに畏まる必要ないよ。人払いはしておいた。誰の目もないし、お堅いのはやめて。」
 合歓さんはそう言って笑い、椅子に腰掛けた。わたしも腰を下ろす。いつもの気を張った合歓さんより、大佐の肩書きを脱いだ柔らかい合歓さんの方が幸せそうに見える。人って、表情一つでこうも印象が変わるのだなと思った。
「牡丹さまが買って来てくださったクッキーです。いかがですか?」
「頂こうかな」
 透明なビニールに入ったクッキーを皿にいくつか出す。合歓さんはどれを手に取るか迷っているみたいで、お行儀悪くてごめんねと笑った。わたしは、チョコの入ったクッキーを手に取り、一口齧った。合歓さんは漸くしてどれにするかを決め、ピンク色のクッキーを一口で食べた。この、ちょっとだけはしたない、自然体の合歓さんと話すのは楽しい。
「…頰の傷、綺麗に治ってきてるね。本当に良かった」
「合歓さんがくれた軟膏のおかげです。ありがとうございました。」
 河口で二人が見つかったと聞いた時はどうなることかと思ったけど。と、合歓さんは胸を撫で下ろした。
「身投げがあんなに痛いとは思いませんでした。」
「あんな険しい川を選ぶからよ」
 時折危ういジョークを交わしながら、わたしたちは話を続ける。呑気なことを言ってはいられない立場だとしても、一応国外に来ているものだから、ロゼリアの特産だとか、そんな話にも花が咲く。

 それからしばらくして、話題は戦況の話に。
「…勝率の話で言えば、まあ、勝つでしょうけど、…私も、未だになぜ急にロゼリアを植民地に、だなんて話が出たのか分からない。確かにロゼリア王国は様々な国と国交があるし、領土も広い…けれど、国交と言うならカルネアデス共和国の方が使えるでしょうし、領土と言うならフラウの方が広い。」
 ロゼリアは国交も、領土も、資源も、軍事力も、言い方は悪くなるが、『中途半端』だ。上を狙おうと思えばさらに狙えるであろうし、地理的な有利さもそこまでだ。野菜の生産量は世界一位らしいけれど……野菜?野菜が欲しくて戦争をふっかけるほど馬鹿の国ではないと思う。そう信じたい。烏が阿呆の象徴の時代は、研究によって幕を閉じたのだ。喧嘩っ早い愚か者共の国ではあるけれど、そんな理由で国を動かすだろうか。
「しかし、ロゼリアは先進国には珍しい平和主義国家だ」
 合歓さんのその言葉で全てを察した。
「…からすの国は、の国に戻ろうとしている?」

 その昔、からすの国は、の国と呼ばれる、世界の覇者だった。文明。歴史。財力。軍事力。その全てを余すほどに持っていて、各地に植民地を持つ、まさに覇権。今でも人々はの国を「原初の国」と呼ぶ。それほどまでに、の国が世界に与える影響は大きかった。
 しかし、の国はからすの国とすなの国の二つに割れた。原因は、南東部と北西部が山に遮られていて、生活の仕方や文化などが全然違ったことと、極めつけは南東部と北西部の指導者の対立だ。南東部と北西部では、信仰と、それに対する捉え方が少しずつ、けれど決定的に違っていた。はるか太古の時代から、現人神あらひとがみとして信仰され続けてきた一族。それが天神あまつかみの一族。時天神あまつかみ賜雨しうの君は北西部、つまりからすの国についた。
 からすの国は、の国とは違った。二つの国に割れた際に、両国は植民地と財力の多くを失い、国交の途切れた国もあった。そのせいで、ただの戦争国家に成り下がってしまったのだ。
 何百年かけて、からすの国は漸く主要国家に認められるほど上にまで上り詰めた。しかし、まだだ。からすの国を昔から知り、愛し、守り続けてきた者たちにとっては、なのだ。

「主要国家であるロゼリアを落とすことで、からすの国の価値を引き上げようとしていると、そうお考えなんですね?」
 冷や汗をかいた。ロゼリアは目的じゃない。手段である可能性がある。これだけ多くの都市を占領し、そしてその際多くの兵士を死なせてきたと言うのに、これがまだ終わりでないと言うのだろうか。そんなことがあっていいのだろうか。
「…最初から戦争をするつもりだったんだ。あの平和主義国家のロゼリアですら怒らせるような難題を提示したのも、戦争にするために、わざと」
 わざと。…言葉が出ない。なんて腐り切った国なんだ。無駄に命を散らし、戦争に慣れていない国を食い物にして、登り詰めようだなんて。頭がおかしい。
「く、狂っている」
 怨恨や信仰の形の違いのせいで、砂の国と戦争をすると言うなら、まだ分からなくもない。それは避けようのない対立だろうし、その時でなくとも、いつかは必ず戦いになる。でも、は違う。この国をもっと発展させようという気持ちも、もっと上位の国に追いつきたいという気持ちも、理解できなくはない。わたしもからすの国の人間だから、微かだけれど愛国心はある。
 でもなぜ、よりにもよって、戦争という最悪の手段を選んだ?相手がロゼリアでないといけない理由が一つもない。ロゼリアの民たちは、我々の薄汚い天望のために、無意味に命を散らしたと言うの?
「合歓さん、合歓さんじゃ止められないんですか!?皇家と、大佐の権力を使って、どうにか……」
 合歓さんは遮るように片手を差し出した。縋るようなわたしの声を振り解くかのように。その手の意味を、私はよく知っている。……『聞きたくない』。
「どれだけ『すめらぎ合歓ねむ』の名が強かろうと、与奈よな様のお声には敵わないんだ」
 与奈様。今の天神あまつかみ、この国の最高権力者。勅命ちょくめいを受ければ、例え親の葬儀の途中でも、死のうと首を吊っていても、必ず従わなければいけない。与奈様がロゼリアを落とせと言ったのならば、この国に生きる全ての人間は、それに従わなければいけなかった。
「最近の与奈様は…おかしくはありませんか。今までの、聡明で思慮深い与奈様とは何かが違うと思いませんか?わたしには、裏に誰か、なにかが潜んでいるように思えるのです。」
 わたしが目を合わせようとしても、合歓さんはバツが悪そうに目を逸らすだけだった。
「…外ではそんなことを言わない方がいいからね。」
「…分かっております」
 与奈様を批判するわけではない。ただ、最近のこの国はどうにもおかしい。どうしてそこまでして、他国の民を何万人と殺してまでして、主要国家に戻りたいと言うのだろう。そんなに大切なことなのだろうか。私にはそうは思えない。
 国の価値が上がることが、自分の価値が上がることだとでも思っているのだろうか。主要国家になったとて、これまで殺してきた事実、成り上がるために殺した事実は変わらないと言うのに。私たちはみんな一律に無価値で、最悪の国に生まれた最悪の民。それをなぜ誰も理解しないんだろう。そう言うと異端扱いされるのはなぜだろう。
 この国は歪んでいる。斜めっている。思想が、思考が、手段が全て、斜めっていた。




 歩くたび床がギシギシ言う。割と新築のはずなんだけどなぁ。何も木造にしなくたって。ベルタっぽい建物にしときゃあ、他国に露呈しても言い訳が立つのに。あ、俺が重いから?うーん。葵ちゃんとかだったらあんま音鳴んないのかな。適当なことを考えながら、葵ちゃんと牡丹の部屋に向かう。
 部屋にいるかな。いるよね。行くとこないし。いきなり開けたら怒られる?まぁいっか別に。今日は朗報があるんだから、多少のアレは見過ごしてくれるよね。
「葵ちゃん!聞いてよ、牡丹が………」
「だっ…………、あ、藍染様。」
 俺が戸を開けて部屋に入ると、葵ちゃんがばさばさと何かを隠した。机や、その横、床にまで山積みにされている何かの書類。俺に見られちゃいけない系のやつ?別に俺何も言わないけど。
 机の上から、ひらりとこちらに一枚紙が落ちてきた。それを手に取る。葵ちゃんは白い顔をさらに青白くした。…地図だ。どこのだろう。
「…オルガンシア?」
 オルガンシア王国。平和主義の癖に世界最強の軍を持ってるって言われるあのオルガンシアか。あそこの資料なんて珍しい。資料室にこんな資料あったんだ。で、葵ちゃんが地図を集めてんのは何のため?それも、こんな大量の資料を。ただ気になったから?ならそこまで隠す必要はない。葵ちゃん何しようとしてんだろう。まさか本気で、牡丹をオルガンシアに逃がそうと?
「見ないでください。見なかったことにしてください。」
 葵ちゃんが手を差し出した。俺は紙を手渡す。牡丹を逃がす。何のために。いや、何のためかは分かるけど。こんなタイミングで。まさか、前に牡丹が言ってた…『ロゼリアの民の女性』と一緒に?え、真に受けてるの?牡丹が嘘つくとも思えないけど、いやそうじゃないし。なんで好きな奴が他の女と駆け落ちするのをただ見てるどころか手助けまでしようとしてんの?どういうこと。俺、頭はそこまで悪くないと思ってたけど、マジで理解できない。葵ちゃんって本当は馬鹿なの?
 混乱したけど、その目を見て呆気に取られた。本気なんだ。自分とのじゃなくても、本気であいつの幸せを願えるんだ。俺には理解できない考えだけど、ますます好きになっちゃった。
「…いいじゃん。オルガンシアで正解だよ。ただ、北東部より北西部の方がいいかもね…。北東部は色々と厳しいし、国籍がバレたら疑われかねない。北西部のね、えーと…ガレイア?だっけなぁ。そのへんは移民の受け入れに寛容な場所が多いはず。」
 戦争大国であるからすの国と、平和主義のオルガンシアは完全に考え方が合わない。だから、大昔から国交が死んでいる。この国との縁を断つのにはうってつけの場所と言えるだろう。
「なぜ、貴方さまがわたしの手助けをなさるのです。」
 怯えた様子でこちらを伺う。俺が上に言いつけるとでも思ってるんだろうか。そんなことするはずないのに。君と一緒だよ。俺も君に倣って、好きな子が幸せになるならその手伝いをしてやろうって思っただけ。
「葵ちゃんの手助けがメインってわけじゃない。ただ、親友は死んでるより生きてる方が好きなだけだよ。」
 そう言って、最後の…王都ローゼンテ侵攻の計画を思い出す。大筋しか決まってないけど、こっから大きく変わることは恐らくない。抜け目を縫って行けば、ロゼリアから逃げ出すことも可能だろう。
 陸路。不可能。ベルタ王国はからすの国についてるし、逆側から陸路で他国に出るのはちょっと遠すぎる。現実的じゃない。海路。一番安全だろうけど、航海術のない牡丹には金と伝手が必要だし、前日くらいから準備がいるな。でも海路の方がいいか。ハルモニアの港から出て、フラウあたりの港につければいいだろ。とりあえずロゼリアを出ることだけ考えてやれば、オルガンシアまではゆったり行けば良い。
「商人船にどうにかして乗れれば牡丹の勝ちだな。港まで行く予定はないし、商人船ならもし何かあっても止められはしない。ちょっとダーティーな商人船を探してみようか。金さえ積めば誰でも乗せてくれるようなやつ。」
 それに、戦場を抜け出す算段も考えなきゃなあ。虱潰しにまっすぐ進軍する予定だったけど…それじゃ巻き込まれちまうよなぁ。それはちょっと。
 なんて考えを巡らせていると、葵ちゃんの視線に気づいた。
「本当に、牡丹様の亡命を手伝って下さるのですか」
 勿論、と答えてから、理由を説明しようとする。しようとするが、んー…なんて言うかな。葵ちゃんに感化されちゃったってのと、言葉に言い表すのは思っていたより難しい。俺は最近の牡丹を見ていると、自分まで息が苦しくなるようで辛くなる。生まれて初めての感覚で、これが何なのかはよく分かってないけど、とにかく俺は苦しい。同情?共感?…それもよく分からん。よく分からんけど、このままあいつをただ見てるだけじゃ、いずれ俺はあいつを見殺しにする。
「…金縛りみたいじゃん。あいつはここじゃ上手く生きて行けないんだ。体も自由に動かせず、呼吸もままならない。常にボーッとしてる感じ?…吹いてる風の冷たさでやっと、自分が起きてることを自覚するような。」
 死にかける前から割と心ここに在らずって感じだったのに、死にかけてからはさらに酷かった。ありゃもう、ほっときゃここで死ぬ。それは、嫌だ。
「で、つまりさ、…あんな状態の親友、見てたいと思う?」
 葵ちゃんは一瞬驚いたような顔をして、それから力強い笑みを浮かべた。二人で手を取り合って何かをするのは初めてだ。戯言を一旦わきに置き、俺たちは計画を続けた。
「あー分かった、俺がここで伝達遅らして、んでからここ通れば誰にも会わん」
「…なるほど。ただ、ロゼリアの民には出会いかねませんね」
「それはもう無視で行くしかないね。まぁ大丈夫でしょ。別に出会ったって殺されやぁしないだろうし。牡丹だよ?」
 俺たちは話し続ける。オルガンシアについて、計画の抜け穴を縫って逃げ出すルート、ロゼリアから出た後の道のり、その後の生活までいろんな資料を引っ張ってきてまとめた。
 そして、一応…だが、完璧な計画ができたと思う。

 せっかく組んだ計画がお上さんのせいで台無しになったのは、次の日のことだった。
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