死ぬほど嫌いな上司と付き合いました

三宅スズ

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15.社員旅行編 パート➀ お揃いで……

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祝日含む三連休初日の土曜日。

今日から2泊3日の社員旅行だ。楽しみにしてたかどうかと言われると……まぁなんと言えないが、俺としては、楽しみたいと思う。

ちなみに、旅行先へは各々現地集合(笑)
参加率も年々悪くなっているこの社員旅行で、ツアーのような大型バスなんか借りるわけもないし、添乗員がいるわけでもない、最低限、泊まる宿と大まかな時間だけ決めて、後は基本的に自由だ。まぁ、学生時代の修学旅行の自由行動みたいなことよなぁ!?

というわけで俺は現地に到着。

「涼介さああああんんん(*^o^)/\(^-^*)」

「うい!榎本! いつにも増してテンション高いし、今日も可愛いな!! 今日は前髪の分け目が普段と逆だ!!」

「やった!!気が付いてくれた!!( 〃▽〃)」

「もちろんだ!!榎本の事なら何でも気づくぞ!!」

他の参加者の社員達も、集合場所の駅にぞろぞろと集まってきて、俺はまだかまだかと、待っている。そうだ、もちろんそれは……

「おっ!瀧本さん!おはようございます! 今日から2泊3日、楽しく行きましょうぜ!」

「皆川おはよう。うん、よろしく頼むよ。本当に……頼んだよ皆川……」

「朝からテンション低いのはダメっすよぉ! 前も話した通り、任せてください!!」

「涼介さん、僕も挨拶させてください!」

「おおう、そうだったな榎本! 瀧本さん! 俺と仲が良い後輩の榎本です!!」

「榎本です!よろしくお願いします*_ _)ペコリ 瀧本さんの仕事すごさは皆川先輩からたくさん聞いてます!尊敬してます!!」

「榎本くんだね、うん、よろしく。」

「皆川先輩と瀧本さんは仲良しですよね!!」

「えっ?そ、そうかな‥‥榎本くんには‥‥そう見えるの‥‥?」

「見えます見えます(^-^*) 二人、最近は本当に仲良さそうだなぁって! 僕も涼介さんのこと好きだから、嫉妬しちゃいますよぉ(>_<)」

「えっ!?榎本くんは皆川のこと好きなの……?」

「はい、好きです!!(>_<)」

「そ、そうなんだ……それは……そうか……皆川は人気だもんな……」

「いやいや!!真に受けすぎですって瀧本さん!!榎本の言う好きっていうのは、俺のこと、先輩として好きってことですからね!!」

「そういうことか...…なら良かったよ。」

「そうですよね!!って待て待て、何がぁ!?」

「皆川、真に受けすぎだよ。」

「うわぁ、瀧本さんにハメられただと……!?」

すっかり瀧本も俺をからかってくるようになった。榎本の言う、俺らが仲良く見えるというのも、本当にそうなんだろう。

そんなこんなで、ここから先は自由行動。榎本は他部署の女子社員達と一緒に行動。涼介さんとのデートは明日へのお楽しみにしておきます♪と言って、違うグループに行ってしまった。他の参加者達もちらほら適当にグループを作って行動するようだ。俺もいくつかのグループから誘われたが……
まぁなんだ……社員旅行に来てまであれだけど……


「ということで、俺達二人で楽しみますよ瀧本さん!!」

はい、結局は瀧本と俺のサシになってしまった。まぁでもこれでいい。俺もぜんぜん嫌とかではないし、なんなら、社員旅行初日は瀧本と二人で思い出作りも悪くないよね!?

「皆川、行きたいところがあるんだ、一緒に来てくれ。」

「おっ、もちろんでっせ! どこへでもお供します!!」

うん、瀧本も嬉しそうだ。俺とサシで観光するのでもぜんぜん良いってことなんだろう。


こうして、上司と部下、男二人きりの観光が始まった。観光地を回ったり、ご当地グルメのお店でご飯を食べたり、二人きりでもあっという間に楽しく時間は過ぎていく。

ーーーーーーーーーーーー

お土産屋さんにて。

「おお……これはいいかも……」

瀧本が何か見ている。なんだろうか?

「瀧本さん、何見てるんですか! あっ、なるほどね(笑)」

瀧本さんが見ていたのは、可愛らしいクマのキャラクターのデザインのキーホルダーだった。

「あっごめん、つい可愛いなと思っちゃって……」

「良いじゃないっすか! 買いましょうよ!」

「でも、別にご当地のお土産でもないし‥‥」

「確かに…… あっ、ならこうしますか!!」

俺は同じキーホルダーの色違いの方を手に取った。

「俺はこっちを買いますから、瀧本さんはそっちのキーホルダー買いましょう!! お揃いやでぇ!? なんちって……(笑)」

「それ凄くいい。買う。すぐ買ってくる。皆川の分も買ってくるから。」

「あっ、お、おお、行動が早いっすね(笑)」

お揃いという言葉を聞いてなのか、瀧本の動きは早かった。2つのキーホルダーを手に取って、即お買い上げ。

「はいこれ、皆川の分。」

「あざます! なんか買ってもらっちゃって!! せっかくだから、この旅行中、キーホルダーは鞄に付けておきますか!」

「うん、いいね。」

お互いにキーホルダーを鞄に付けて……

旅行中のテンションだからか、何の躊躇いもなくお揃いでキーホルダーを付けているが、見る人がみたら、よっぽどの仲良しか、めっちゃ匂わせしてるカップルのようだ。しかし、そんなことは今の俺の頭の中にはなかった。

お土産屋を出る。気付けば夕方過ぎに。


「じゃあそろそろ、宿泊先のホテルに向かいますね!!」

「そうしようか。」

こうして俺達はホテルへ向かうのであった。
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