すみません。その魔王は親友なので、勝手に起こさないでもらえます?

行枝ローザ

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賢者、勇者のひとりに会う。

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単なる田舎の農村で暮らしが困らないようにしたい。
それを行うのは自分たちであるというのを認識させるために、私も鍬や鋤を持つこともあれば、教壇に立つこともあった。
教えるのはせいぜい10人ぐらいずつ。
それでも若い女性がもっと若い子供たちを教え、年老いた者は覚えたことを熟練しつつ改善も行い、少しずつだが人が戻ったり根付くようになったのだ。
「……『役目を終えた』そういうかのように、私の曾祖母は森の中で凍死していたそうです。見たこともない素晴らしい黒いマントが労わるように掛けられ……今でもそれは我が館の宝として、曾祖母の肖像画と共に飾られておりますの」
『私』が作った小さな『学校』という学び舎は、今では三階建てで近隣の町からも通う生徒がおり、優秀な教師たちが各地へと散っているらしい。
その功労が認められ、先代の子爵が陞爵して伯爵になったのだと話してくれた。
「す、すごいですね……」
もう笑うことしかできない。
いったい私が転生を繰り返している間、私自身は何を残してきたのか知りたいと思ったが、まさかこんな形で知るとは思わなかった。
「ですから、ぜひ私どもを信用して、子供たちを預けていただきたい!」
「私たちの心の師でもある曾祖母の名に懸けて、子供たちの未来を穢させはしませんわ。ええ、絶対!」
ああ──この子は、私が見ることの叶わなかった未来の欠片。
私はこの血の流れを、繋がりを我が目で見るため、このように転生を繰り返したかったのかもしれない。
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