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第三章 常連客、プレイおやじ、若原
①「彼女が電話に出てくれないんだ」
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いつもは陽気で闊達な若原が眉間に皺を刻んで一人ぽつねんとカウンターに腰かけている。俯き加減の瞳は虚ろで焦点が定かではない。嶋木が作って出したお気に入りのカクテルもじろっと一瞥しただけでグラスを持とうともしない。
声を掛けようかどうしようか、と嶋木が躊躇っていると、丁度、折良く、友人の荒川が入って来た。二人は小学校からの友人でもうかれこれ五十年近い付き合いになると言う。
「俺は明日の朝から出張で、今夜はその準備で忙しいのに、急に呼び出して、一体、何の用なんだ?若原」
荒川はいきなり不機嫌さを言葉に表した。
「まあまあ、そう尖がらずに、一杯飲って下さい」
嶋木が執り成すように荒川をカウンター席に招じ入れて、作った水割りのウィスキーグラスを差し出した。
「彼女がどうしても電話に出てくれないんだ」
若原が虚ろな顔で荒川に言った。
若原は今朝、比較的早く目が覚めた。ベッドの枕元の時計は未だ八時を少し回ったところである。今日は月曜日で仕事は休みだった。
若原は徐にベッドから降りて紫色のビロードのカーテンを少し開け、その隙間から外をのぞいた。五月の朝の陽光が燦々とふりそそいでいた。
窓を三センチほど開けると、真下の川沿いの通りを疾走する車の轟音が一斉に湧き上がって来た。若原は慌てて窓を閉め、携帯電話に手を伸ばして、彼女の番号をプッシュした。
応答が無い。今度は彼女の家の番号を押してみた、やはり応答が無い。別に留守番電話になっている訳でもない。もう十日以上も前からそうである。彼女が電話に出てくれない!
若原は取り敢えずひげを剃り、それから、朝食の支度に取り掛かった。
コーヒーを沸かし、パンをトーストし、ゆで卵を作って、ハムを切り、最後に野菜を刻んでサラダを作った。
もしかすると彼女は洗面所に入っていたのかも知れない、そうで無ければ新聞を取りに階下へ降りていたのかも知れない・・・そう思い直して若原は又、電話をかけた。呼び出し音が十回鳴るのを数えた時、彼は電話を切った。
若原はむっつりと朝食を食卓に運んで、砂を噛むような味気無い食事を摂り始めた。
何故彼女は電話に出てくれないんだ?
折角の休日を何もする気にもなれず、自分でも数え切れないほどの回数の電話を彼女にかけ、その間、彼女からは何の応答も無く、夕方まで鬱々として自宅で過ごした若原は、とうとう居ても立っても居られなくなって、小学校からの友人である荒川に電話を架けた。
「彼女と言うと?」
「今、交際っている女性だよ」
「ほう。で、その女性とは何処で知り合ったんだ?」
「それが運命的な出会いだったんだ」
若原は彼女と出逢うまでの経緯を、これまでの自身の決して生真面目ではなかった人生の歩みと共にゆっくりと語り出した。
「俺は女性が好きだった。こよなく女性を愛して来た。背の高い女性も、低い女性も好きだった。ロングヘアーもショートカットも、巻き毛も黒髪も茶髪も栗髪も、皆それぞれに好きだった。強いて言えば、やや小さめの少し痩身のタイプが好みだったが、陽気で太り気味の女性と付き合ったこともあったよ」
女性の神秘さは極め尽くしようが無かったし、その愛らしさと多様性には限りが無かった。
女性こそが若原の天職だった。そう、若原の職業は美容師だったのである。
十代の少女から二十代の娘盛り、三十代の女ざかりや四・五十代の熟女まで、若原の手にかかると忽ち見違えるほどに変貌を遂げ、彼女達のその時々の女の粋と輝きが創出された。
若原は専門の美容術は無論のこと、ファッションや美顔、エステや痩身術等についても時の先端を行く流行の知識を仕入れ、それを自分流に一捻りして、それらを、一歩先の美容術であるが如く、ワンポイントアドバイスとして女性たちに提供した。若原は女性達を如何に個性的に美わしく光り輝かせて魅せるかに全霊を注いで砕身した。だから、若原が一声かけると女性達は一も二も無く応諾した。
若原は又、手の込んだ情事のメニューを様々に思い描き、戦略を立て戦術を練り、手練手管を考えることに長けていた。
その薄茶色の皮表紙の手帳には、ロマンティックな音楽の流れる仄かな照明の店や、この街を代表する繁華街のレストランやクラブや瀟洒な一寸気取った“もってこい”のシティホテルなどの名前がずらりと書き込まれていた。無論、それらの電話番号は全て携帯電話のアドレス帳に登録され、いつでも何処ででも活用することが出来るようになっていた。若原は、ダンサーのように踊ってスターはだしのセリフを吐く自分を、常に思い描いた。女性達をヨットに乗せてクルーズに出かけ、ジャンボエアバスに乗って遥かな異郷の地に飛び立つことをも夢想した。
そして、一日の仕事が終わると、毎日決まってアスレティック・ジムに直行し、引き締まった腹と逞しい胸を保つ為に厳しいトレーニングに励んだ。
整髪は週に一度、自分の店で、自分の手で、思い通りのスタイルに整えた。将にお手のものであった。
「もしこの世に女性が居なくなったら、と思ったこともあるが、きっと出家して仏門に入るだろうと考えて、俺はゾッとしたよ」
現実の若原の部屋は仏門の寺院の部屋とは似ても似つかぬものだった。
キッチンの冷蔵庫に入っているのは氷とライムと蒸留水くらいのものだが、ホームバーの棚にはいつも、コニャックやウオッカやバーボン、ワインやシャンパーンやテキーラ、それに日本酒やビール類がぎっしりと詰まっていた。
自慢のステレオ装置は月刊「プレイボーイ」誌の写真記事を見習ったもので、本物の暖炉付の部屋は特別の設計によるものだった。ふかふかした絨毯は爪先が沈み込むほどで、ソフトなムードミュージックが常に流れて、照明はレストランのそれよりも仄暗かった。
四十歳になった時、若原は一寸したピンチを迎えた。
「年齢が俺に追いついて来たんだ。お客や同業仲間からは既にカリスマ美容師と呼ばれる存在になってはいたが、ある日ふと、人生の半ばに達したことに俺は気づいた。それからというものは、鏡に向かって髪を整えるのに入念に時間をかけるようになったし、顎や身体の皮膚が弛まないように、アスレティック・ジムでの夜毎のトレーニングを三十分延長したよ」
荒川を初め若原と同年輩の友人達は誰もがみな身を固めて世帯を持っていたし、中には大学生になる息子や娘の居る奴も居た。そして、誰かが家庭や家族の話を持ち出すと、若原はいつも気取った笑みを浮かべてこう言った。
「俺は仲間達の中でたった一人残った独身貴族なんだよな。だから、いつも皆から白い目で見られてよ。特に皆の奥さん方からは後ろ指まで指される始末で、な」
五十歳になると若原は余り笑わなくなった。と言って、特に人が変わった訳ではない。確かに髪は少し薄くなったし目尻や顔にも小皺が現れたけれども、中年の魅力が出て来た。そう思って若原は、時に良い気分になった。相変わらず大勢の女性達と付き合っていたし、生き方も暮らし振りも少しも変わっていなかった。だが、付き合っている女性達は殆どが以前の相手よりは歳がいっていたし、離婚や死別を経験した女性達も少なくなかった。
声を掛けようかどうしようか、と嶋木が躊躇っていると、丁度、折良く、友人の荒川が入って来た。二人は小学校からの友人でもうかれこれ五十年近い付き合いになると言う。
「俺は明日の朝から出張で、今夜はその準備で忙しいのに、急に呼び出して、一体、何の用なんだ?若原」
荒川はいきなり不機嫌さを言葉に表した。
「まあまあ、そう尖がらずに、一杯飲って下さい」
嶋木が執り成すように荒川をカウンター席に招じ入れて、作った水割りのウィスキーグラスを差し出した。
「彼女がどうしても電話に出てくれないんだ」
若原が虚ろな顔で荒川に言った。
若原は今朝、比較的早く目が覚めた。ベッドの枕元の時計は未だ八時を少し回ったところである。今日は月曜日で仕事は休みだった。
若原は徐にベッドから降りて紫色のビロードのカーテンを少し開け、その隙間から外をのぞいた。五月の朝の陽光が燦々とふりそそいでいた。
窓を三センチほど開けると、真下の川沿いの通りを疾走する車の轟音が一斉に湧き上がって来た。若原は慌てて窓を閉め、携帯電話に手を伸ばして、彼女の番号をプッシュした。
応答が無い。今度は彼女の家の番号を押してみた、やはり応答が無い。別に留守番電話になっている訳でもない。もう十日以上も前からそうである。彼女が電話に出てくれない!
若原は取り敢えずひげを剃り、それから、朝食の支度に取り掛かった。
コーヒーを沸かし、パンをトーストし、ゆで卵を作って、ハムを切り、最後に野菜を刻んでサラダを作った。
もしかすると彼女は洗面所に入っていたのかも知れない、そうで無ければ新聞を取りに階下へ降りていたのかも知れない・・・そう思い直して若原は又、電話をかけた。呼び出し音が十回鳴るのを数えた時、彼は電話を切った。
若原はむっつりと朝食を食卓に運んで、砂を噛むような味気無い食事を摂り始めた。
何故彼女は電話に出てくれないんだ?
折角の休日を何もする気にもなれず、自分でも数え切れないほどの回数の電話を彼女にかけ、その間、彼女からは何の応答も無く、夕方まで鬱々として自宅で過ごした若原は、とうとう居ても立っても居られなくなって、小学校からの友人である荒川に電話を架けた。
「彼女と言うと?」
「今、交際っている女性だよ」
「ほう。で、その女性とは何処で知り合ったんだ?」
「それが運命的な出会いだったんだ」
若原は彼女と出逢うまでの経緯を、これまでの自身の決して生真面目ではなかった人生の歩みと共にゆっくりと語り出した。
「俺は女性が好きだった。こよなく女性を愛して来た。背の高い女性も、低い女性も好きだった。ロングヘアーもショートカットも、巻き毛も黒髪も茶髪も栗髪も、皆それぞれに好きだった。強いて言えば、やや小さめの少し痩身のタイプが好みだったが、陽気で太り気味の女性と付き合ったこともあったよ」
女性の神秘さは極め尽くしようが無かったし、その愛らしさと多様性には限りが無かった。
女性こそが若原の天職だった。そう、若原の職業は美容師だったのである。
十代の少女から二十代の娘盛り、三十代の女ざかりや四・五十代の熟女まで、若原の手にかかると忽ち見違えるほどに変貌を遂げ、彼女達のその時々の女の粋と輝きが創出された。
若原は専門の美容術は無論のこと、ファッションや美顔、エステや痩身術等についても時の先端を行く流行の知識を仕入れ、それを自分流に一捻りして、それらを、一歩先の美容術であるが如く、ワンポイントアドバイスとして女性たちに提供した。若原は女性達を如何に個性的に美わしく光り輝かせて魅せるかに全霊を注いで砕身した。だから、若原が一声かけると女性達は一も二も無く応諾した。
若原は又、手の込んだ情事のメニューを様々に思い描き、戦略を立て戦術を練り、手練手管を考えることに長けていた。
その薄茶色の皮表紙の手帳には、ロマンティックな音楽の流れる仄かな照明の店や、この街を代表する繁華街のレストランやクラブや瀟洒な一寸気取った“もってこい”のシティホテルなどの名前がずらりと書き込まれていた。無論、それらの電話番号は全て携帯電話のアドレス帳に登録され、いつでも何処ででも活用することが出来るようになっていた。若原は、ダンサーのように踊ってスターはだしのセリフを吐く自分を、常に思い描いた。女性達をヨットに乗せてクルーズに出かけ、ジャンボエアバスに乗って遥かな異郷の地に飛び立つことをも夢想した。
そして、一日の仕事が終わると、毎日決まってアスレティック・ジムに直行し、引き締まった腹と逞しい胸を保つ為に厳しいトレーニングに励んだ。
整髪は週に一度、自分の店で、自分の手で、思い通りのスタイルに整えた。将にお手のものであった。
「もしこの世に女性が居なくなったら、と思ったこともあるが、きっと出家して仏門に入るだろうと考えて、俺はゾッとしたよ」
現実の若原の部屋は仏門の寺院の部屋とは似ても似つかぬものだった。
キッチンの冷蔵庫に入っているのは氷とライムと蒸留水くらいのものだが、ホームバーの棚にはいつも、コニャックやウオッカやバーボン、ワインやシャンパーンやテキーラ、それに日本酒やビール類がぎっしりと詰まっていた。
自慢のステレオ装置は月刊「プレイボーイ」誌の写真記事を見習ったもので、本物の暖炉付の部屋は特別の設計によるものだった。ふかふかした絨毯は爪先が沈み込むほどで、ソフトなムードミュージックが常に流れて、照明はレストランのそれよりも仄暗かった。
四十歳になった時、若原は一寸したピンチを迎えた。
「年齢が俺に追いついて来たんだ。お客や同業仲間からは既にカリスマ美容師と呼ばれる存在になってはいたが、ある日ふと、人生の半ばに達したことに俺は気づいた。それからというものは、鏡に向かって髪を整えるのに入念に時間をかけるようになったし、顎や身体の皮膚が弛まないように、アスレティック・ジムでの夜毎のトレーニングを三十分延長したよ」
荒川を初め若原と同年輩の友人達は誰もがみな身を固めて世帯を持っていたし、中には大学生になる息子や娘の居る奴も居た。そして、誰かが家庭や家族の話を持ち出すと、若原はいつも気取った笑みを浮かべてこう言った。
「俺は仲間達の中でたった一人残った独身貴族なんだよな。だから、いつも皆から白い目で見られてよ。特に皆の奥さん方からは後ろ指まで指される始末で、な」
五十歳になると若原は余り笑わなくなった。と言って、特に人が変わった訳ではない。確かに髪は少し薄くなったし目尻や顔にも小皺が現れたけれども、中年の魅力が出て来た。そう思って若原は、時に良い気分になった。相変わらず大勢の女性達と付き合っていたし、生き方も暮らし振りも少しも変わっていなかった。だが、付き合っている女性達は殆どが以前の相手よりは歳がいっていたし、離婚や死別を経験した女性達も少なくなかった。
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