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第三章:青空のその向こうへ
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山岸先生にこってり絞られた放課後。ようやく解放された俺は、疲れ切った溜息を吐いて教室を後にした。
今日は皆で集まる約束はしていない。集めていいのか分からなかった。皆それぞれ放課後の活動があるし、まだ状況整理したいこともあるかもしれない。あえて何も連絡を入れず、俺は一人で調査を開始することにした。
その前に、俺は夕凪を探すことにした。珍しく今日は一度も姿を見かけていない。同じクラスの生徒会の子に聞いてみたが、会っていないそうだ。学校に来ていないのだろうか。メッセージを送っても、返信はなかった。
まさかとは思うが、彼女が知りすぎたせいで誰かに処分されてしまったとか。一吹の仮説を引きずって、そんな最低な予感が頭を過ぎった。
夕凪が一人で全てを抱えて戦っていたとしたら、ありえなくもない。
そう思うと俺は急速に不安感に襲われて、無意識に走り出していた。まだ全然体を動かしていないのに、呼吸が乱れる。
本能が焦っているのだ。
今すぐ夕凪を探さねば。
もしも彼女が危険な目に遭っていたら……。
俺はかつてないほど必死だった。どうしてこれほど夕凪のことになると必死になるかは分からない。単純に親友だからというのもあるが、俺自身が知らない自分の何かがそう告げているような気がした。
「あら、繋くん」
その時、職員室から出てきた夕凪がこちらを振り返った。聞きなれた声音に足を止め、俺は呼吸を整えた。
「ゆ、夕凪……」
「どうしたの、そんなに急いで」
「……夕凪を探してた」
「私を?」
そうだよ。
そう言って俺は彼女に近づいた。生徒会の仕事をしている途中なのか、手には書類が幾つか抱えられていた。かなりの量で、紙ではあるが重そうだった。
「運ぶの手伝おうか?」
「いいの?」
「うん。一人じゃ大変だろうから」
「ありがとう、助かるわ」
夕凪から半分ほど書類を受け取り、俺たちは生徒会室へと歩き出した。本来ならば関係者以外は立ち入り禁止されているが、俺は無断で生徒会室に入った前科がある。それなのに夕凪は特に気にもせず、出入りを許可してくれた。
「ここでいい?」
「えぇ、そこで大丈夫よ。ありがとう」
生徒会室の机に書類を置く。生徒会室内は驚くほど静けさに満ちていた。他の生徒会役員はいない。どうやら、夕凪が一人で仕事をこなしていたらしい。
「それで、どうして私を探していたの?」
「今日一回も姿を見ていなかったから」
「あぁ、ごめんなさいね。ちょっと仕事が立て込んでて」
「授業をサボるほど?」
「……そうよ」
少し間を置いて夕凪が答えた。
今のはどう見ても嘘だ。彼女らしくない、下手くそな誤魔化し方だった。
その表情を見てしまったからなのかもしれない。俺は、前置きもせずいきなり本題に入ってしまった。
「夕凪は一体何を隠しているの?」
静かに問えば、夕凪が僅かに反応を見せた。澄んだ瞳が、少し揺れる。
「夕凪は、何か知っているんだよね? 全てとは言わないけど、俺たちが調べている世界の秘密に関して、重要な何かを知ってるんでしょ?」
できるだけ優しく問いかけた。
夕凪を責めているわけじゃない。俺は夕凪のことを信じているからこそ、それはハッキリさせたいのだ。
「……私は何も知らないわ」
夕凪は俺の目を真っすぐ見て答えた。
曇りのない目だった。だが、迷った素振りは一瞬だけ見せたような気がする。
夕凪はまだ、俺に話す気はないらしい。
どうしてなんだよ、夕凪。
夕凪は一体、何を抱えているの……?
「ごめんなさい、何も見つけられなくて」
「……ううん、別に。記憶の方はどう?」
「……まずまずといったところかしら」
夕凪は苦笑しながら手を後ろで組んだ。
大切な記憶を完全に取り戻せていないのは、俺と夕凪だけ。どうにかして記憶を取り戻すきっかけが知りたい。
「……俺さ、少しだけ思い出したことがあるんだ」
「大切な記憶?」
「分からない。情報が多すぎて困ってるんだ」
「そう……。どんなことか聞いても良い?」
「むしろ聞いてほしい」
そう言えば、夕凪は椅子に腰かけるように促してきた。古びた音を立てたパイプ椅子に座り、夕凪と向かい合う形になる。なんだか、面接でもさせられている気分だ。
「大切な記憶かどうかは分からないけど、俺の記憶にない思い出だった。知らない女の子のお見舞いに行っててさ、楽しそうに話してたんだ。漫画の話したり、一緒に折り紙を折ったり……他にも、毎日いろんなことをしていたみたいだった」
あの時見た夢をもう一度辿りながら、俺はゆっくりと話す。
「女の子はたぶん病気で入院していたんだと思う。体調がどうのこうのって話をしていたから。俺はその女の子と親友だった。いつか一緒に外で遊びたいとも思った。……でも、あの子はある夏の日に亡くなった」
しん、と辺りがさらに静まり返ったような気がする。一度も俺から視線を外すことなく話を聞いている夕凪が、少しだけ悲しそうに眉を下げた。
「俺、その子が書いた手紙を病室で読んだと思う。でも、何て書いてあったかは思い出せないし、肝心の女の子の顔も名前も何も思い出せない。たぶん、あの子のことを思い出せたら、大切な記憶のピースも埋まると思う」
「……そうね。繋くんにとって、その子は大事なお友達のようだし」
「うん。まだその感覚が実感ないというか……でも、大事な友達だったなぁっていうのは、なんとなく分かる」
口にしてみると、少しずつ現実味を帯びてきた。
夢で見たあの少女。全く記憶にはないが、長年一緒に過ごしたかのような安心感はあった。傍にいるのが当たり前のような、そんな感覚。
「俺、記憶を取り戻したいんだ。もちろん。世界の秘密を知って外に出るためというのもあるけど、あの子のためにも思い出したいんだよ」
顔を上げ、夕凪にそう断言した。
彼女は目を丸くし、瞳を大きく揺らした。その理由は、俺には分からなかった。
「……私はね、怖いのよ」
夕凪の綺麗な目がしばし宙を彷徨った後、彼女は不意にそんなことを呟いた。
「皆が世界の秘密を知ってしまったら、何もかもが壊れてしまいそうで……」
自分の手を握りしめる彼女の声は、柄にもなく小さくて震えていた。夕凪の白い肌に、睫毛の青い影が落ちる。
「夕凪、やっぱり何か知って……」
問い詰めようとして俺はやめた。
あの夕凪が、泣きそうな面持ちをしていたからだった。
何も聞かないで。
彼女の心が、そう叫んでいるような気がした。
今日は皆で集まる約束はしていない。集めていいのか分からなかった。皆それぞれ放課後の活動があるし、まだ状況整理したいこともあるかもしれない。あえて何も連絡を入れず、俺は一人で調査を開始することにした。
その前に、俺は夕凪を探すことにした。珍しく今日は一度も姿を見かけていない。同じクラスの生徒会の子に聞いてみたが、会っていないそうだ。学校に来ていないのだろうか。メッセージを送っても、返信はなかった。
まさかとは思うが、彼女が知りすぎたせいで誰かに処分されてしまったとか。一吹の仮説を引きずって、そんな最低な予感が頭を過ぎった。
夕凪が一人で全てを抱えて戦っていたとしたら、ありえなくもない。
そう思うと俺は急速に不安感に襲われて、無意識に走り出していた。まだ全然体を動かしていないのに、呼吸が乱れる。
本能が焦っているのだ。
今すぐ夕凪を探さねば。
もしも彼女が危険な目に遭っていたら……。
俺はかつてないほど必死だった。どうしてこれほど夕凪のことになると必死になるかは分からない。単純に親友だからというのもあるが、俺自身が知らない自分の何かがそう告げているような気がした。
「あら、繋くん」
その時、職員室から出てきた夕凪がこちらを振り返った。聞きなれた声音に足を止め、俺は呼吸を整えた。
「ゆ、夕凪……」
「どうしたの、そんなに急いで」
「……夕凪を探してた」
「私を?」
そうだよ。
そう言って俺は彼女に近づいた。生徒会の仕事をしている途中なのか、手には書類が幾つか抱えられていた。かなりの量で、紙ではあるが重そうだった。
「運ぶの手伝おうか?」
「いいの?」
「うん。一人じゃ大変だろうから」
「ありがとう、助かるわ」
夕凪から半分ほど書類を受け取り、俺たちは生徒会室へと歩き出した。本来ならば関係者以外は立ち入り禁止されているが、俺は無断で生徒会室に入った前科がある。それなのに夕凪は特に気にもせず、出入りを許可してくれた。
「ここでいい?」
「えぇ、そこで大丈夫よ。ありがとう」
生徒会室の机に書類を置く。生徒会室内は驚くほど静けさに満ちていた。他の生徒会役員はいない。どうやら、夕凪が一人で仕事をこなしていたらしい。
「それで、どうして私を探していたの?」
「今日一回も姿を見ていなかったから」
「あぁ、ごめんなさいね。ちょっと仕事が立て込んでて」
「授業をサボるほど?」
「……そうよ」
少し間を置いて夕凪が答えた。
今のはどう見ても嘘だ。彼女らしくない、下手くそな誤魔化し方だった。
その表情を見てしまったからなのかもしれない。俺は、前置きもせずいきなり本題に入ってしまった。
「夕凪は一体何を隠しているの?」
静かに問えば、夕凪が僅かに反応を見せた。澄んだ瞳が、少し揺れる。
「夕凪は、何か知っているんだよね? 全てとは言わないけど、俺たちが調べている世界の秘密に関して、重要な何かを知ってるんでしょ?」
できるだけ優しく問いかけた。
夕凪を責めているわけじゃない。俺は夕凪のことを信じているからこそ、それはハッキリさせたいのだ。
「……私は何も知らないわ」
夕凪は俺の目を真っすぐ見て答えた。
曇りのない目だった。だが、迷った素振りは一瞬だけ見せたような気がする。
夕凪はまだ、俺に話す気はないらしい。
どうしてなんだよ、夕凪。
夕凪は一体、何を抱えているの……?
「ごめんなさい、何も見つけられなくて」
「……ううん、別に。記憶の方はどう?」
「……まずまずといったところかしら」
夕凪は苦笑しながら手を後ろで組んだ。
大切な記憶を完全に取り戻せていないのは、俺と夕凪だけ。どうにかして記憶を取り戻すきっかけが知りたい。
「……俺さ、少しだけ思い出したことがあるんだ」
「大切な記憶?」
「分からない。情報が多すぎて困ってるんだ」
「そう……。どんなことか聞いても良い?」
「むしろ聞いてほしい」
そう言えば、夕凪は椅子に腰かけるように促してきた。古びた音を立てたパイプ椅子に座り、夕凪と向かい合う形になる。なんだか、面接でもさせられている気分だ。
「大切な記憶かどうかは分からないけど、俺の記憶にない思い出だった。知らない女の子のお見舞いに行っててさ、楽しそうに話してたんだ。漫画の話したり、一緒に折り紙を折ったり……他にも、毎日いろんなことをしていたみたいだった」
あの時見た夢をもう一度辿りながら、俺はゆっくりと話す。
「女の子はたぶん病気で入院していたんだと思う。体調がどうのこうのって話をしていたから。俺はその女の子と親友だった。いつか一緒に外で遊びたいとも思った。……でも、あの子はある夏の日に亡くなった」
しん、と辺りがさらに静まり返ったような気がする。一度も俺から視線を外すことなく話を聞いている夕凪が、少しだけ悲しそうに眉を下げた。
「俺、その子が書いた手紙を病室で読んだと思う。でも、何て書いてあったかは思い出せないし、肝心の女の子の顔も名前も何も思い出せない。たぶん、あの子のことを思い出せたら、大切な記憶のピースも埋まると思う」
「……そうね。繋くんにとって、その子は大事なお友達のようだし」
「うん。まだその感覚が実感ないというか……でも、大事な友達だったなぁっていうのは、なんとなく分かる」
口にしてみると、少しずつ現実味を帯びてきた。
夢で見たあの少女。全く記憶にはないが、長年一緒に過ごしたかのような安心感はあった。傍にいるのが当たり前のような、そんな感覚。
「俺、記憶を取り戻したいんだ。もちろん。世界の秘密を知って外に出るためというのもあるけど、あの子のためにも思い出したいんだよ」
顔を上げ、夕凪にそう断言した。
彼女は目を丸くし、瞳を大きく揺らした。その理由は、俺には分からなかった。
「……私はね、怖いのよ」
夕凪の綺麗な目がしばし宙を彷徨った後、彼女は不意にそんなことを呟いた。
「皆が世界の秘密を知ってしまったら、何もかもが壊れてしまいそうで……」
自分の手を握りしめる彼女の声は、柄にもなく小さくて震えていた。夕凪の白い肌に、睫毛の青い影が落ちる。
「夕凪、やっぱり何か知って……」
問い詰めようとして俺はやめた。
あの夕凪が、泣きそうな面持ちをしていたからだった。
何も聞かないで。
彼女の心が、そう叫んでいるような気がした。
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