余命の残りを大切な人にくれてやります

きるる

文字の大きさ
83 / 110

鷹の囲い込み 1※





夫婦の寝室には淫猥な水音とか細く啼くスーランの声だけ。

もう何度達したのか分からないほどで、反っていた背中さえもう上げる気力もなく、ぴくりぴくりと体をひくつかせながらも脚の間にはバウデンが陣取っていた。

バウデンは陶酔したように滴る蜜液を啜り続け、ぽてっと腫れ上がってしまった陰核をこれでもかと責め抜き、蜜壺に入って動かしている指はふやけそうだ。


「お前の啼き声は何でこんなにも唆られるのだろうな…」


脚の間でそう囁くバウデンの息遣いがかかるだけでもスーランはぴくんと反応し、すんすん啼きながら最早答える気力さえない。

自分の感じる箇所を徹底的に甚振られたスーランは、ひたすらバウデンから与えられる快楽に屈していた。

バウデンは指をくるりと回してから抜き、それを口に入れちゅぷりと舐め取る。ゆっくりと起き上がり涙でぐずぐずしているスーランを見て僅かに首を傾げた。


「…これが…捕食したいという感覚か」


バウデンのレモン色の瞳は冷たくもなく温かくもない。
どろりと溶けたように濃く瞳孔が開き切った状態でスーランを見下ろしていた。


「ば、うで、ん…」
「…ああ、本当に愛おしいな」


バウデンは舌舐めずりしながらスーランと肌を重ねる。

その時。
ばさりという羽ばたく音が聞こえ、スーランは涙でぼやけた視界にバウデンの背に何やら羽のような輪郭が目に入った。


「っ!ばうで、ん…」
「…ん?」
「後、ろ…」


スーランの視線の先を見たバウデンが得心がいったように囁いた。


「…なるほどな」


バウデンが体を起こし己の背中を見る。

左右の肩甲骨付近に大きな翼。

それはまるで鳥の王者と言われる鷹の金色と茶色系統の混ざった美しい翼でスーランは瞠目しながら魅了される。


「迷信と思っていたが本当に顕現するものなんだな」


そう呟いたバウデンはスーランを見据えてゆっくりと近づき大きな手で頬を撫でる。


「鷹族は一部の種族のように獣化というものはないが、己の唯一と定めた相手の前ではこうして翼が生えると聞いたことがある」


バウデンの顔が近づき、涙に濡れたスーランの目元付近を口づけしながら舐め取っていく。


「性交中…翼を広げて相手を囲い、誰にも見せずに己だけの唯一として独占…するんだそうだ」


身体が快感でひくつき目が潤んでいるスーランにバウデンは首を傾げながら唇をぺろりと舐めた。


「お前の泣き顔は俺をおかしくさせる…――――ああ、喰らいたいというのはこういうことなんだな」


そう言いながらバウデンは深く口づけをし、ばさりと翼を鳴らして大きく広がったのを見たスーランは目を見開いた。

それがスーランを囲うように降りてきて、まるで小さな天蓋付きの寝台のように周りは翼しか見えなくなった。


まるで鷹に雁字搦めに囚われたかのように。


火照りの冷めないスーランの身体をゆっくりと擦りながらバウデンは口づけしゆっくりと両腕でスーランの頭を抱え込む。

そしてスーランの足を開かせ、ぐずぐずになった蜜口にだらだらと液を垂らし滾り過ぎたガチガチの剛直を充てがった。

あまりの熱さにスーランは反射的に動こうとするが頭を抱えられて微動だにできない。
目を開けるとそこには完全に瞳孔の開き切った捕食手前の鷹のようなバウデンの瞳。


「スーラン…俺の、唯一無二」


ずぶりと切っ先が蜜壺に侵入し、中を侵食しながら進んでいく。


「っ、ぁ、ぁぁぁあっ…!」


スーランは上にも逃げれず背も反らせず、ただただバウデンの熱い屹立を受け入れるしかない。

敏感な腟内にゆっくりと進んでいく屹立が余計に感じる箇所を的確に抉っていき、スーランはもう無理だと言う風に首を振るが、バウデンの口づけで阻まれてしまう。


「ん、んぅ…はっふ、―――んんぅ!」


あまりの快感にスーランは止まったと思っていた涙がまた溢れ始め、咽び泣くように嗚咽したいが口を塞がれてそれすら出来ない。


「…スーラン、これ以上煽ってくれるな。俺を狂わせたいのか?」


優しい声音なのに優しくない言葉がスーランの脳内へ高揚感として押し寄せ、もう快感でおかしくなりそうになりバウデンの頬を引き寄せて口づけに没頭する。


「ん、…ああ、愛しい、…喰らいたい」


ずぶんと奥まで到達した矢先、ぐちゅりと入口まで一気に引き抜いた剛直を物凄い勢いでずぶりと最奥に打ち込める。


「!っんんぅーっ!」


スーランはその一突きで瞬く間に快感が暴走し、身体中が痙攣に震え頬から手が離れて達した。それでもバウデンは口づけを止めず徐々に律動を再開する。


「ぁ、ひぅっ!…ぁ、ぁ、…ぁあ…!」


一定のリズムで律動する間、バウデンはスーランの首元に顔を埋めちゅくちゅくと首周りに鬱血痕を執拗に散らしていく。

バウデンの荒い息と首元にちくりとする刺激にスーランの身体は都度反応し、もう嗚咽が治まらない。


「――――ああ、啼くな―――いや、啼け。スーラン…俺だけの前で」
「っっ、あっ…!きゃぅっ…!!」


がぶりと首元の横にバウデンが噛み付いた。

直後一定だった律動が恐ろしい速さで加速され、達したばかりのどろどろの蜜壺がこれでもかと掻き回される。

バウデンに噛みつかれた場所の痛みが即座に快感に変換され、膣内を抉り刮げられスーランは子供のように咽び泣いて身体中を激しく痙攣させ再度達した。

ぐっと噛み付きを強くしたバウデンが唸るようにじゅぶんと屹立を最奥にめり込ませ白濁を大量に撒き散らせた。


奥に奥にとぐぐっと突破しようとするバウデンの達した大きな剛直は僅かにも萎える気配がない。

ようやく首元から口を離したバウデンは息を乱したままそこを舐め取り口づけをし甘咬みしている。


スーランは過ぎた快楽にぼろぼろと涙を溢しひっくひっくと嗚咽しながらも、ここまで興奮しているバウデンを愛しく感じ、震えている腕を持ち上げ首元に執着しているバウデンの頭を撫でながら頬を寄せる。

ゆるりと首元から顔を離したバウデンの瞳孔はまだ開いていたが、スーランを見つめ首をゆっくりと傾げながら頬を包み目元付近を舐め始め、顔中に口づけし、ゆっくりと口腔内に舌を滑り込ませて縦横無尽にスーランの全てを暴こうとする。


「はふ…ぁぅ…バ、ウデ…ン、もう、許し――んっ」
「ああ…堪らない…スーラン、…スーラン」


スーランの乞う言葉を膣内の雄をぐるりと回して遮る今のバウデンは完全に獲物を囚えて恍惚と捕食する鷹のよう。

スーランに対してのみ現れる、スーランだけに見せる獣人の本能を前面に出したバウデンだ。


「ん、バウデン…ばう、でん…」
「…もっとだ…もっと俺を呼べ…」
「ん、ん、…ばうで…ん」


普段表に出さないバウデンの攻撃性に、僅かな恐れ以上に悦楽と愛しさが凌駕したスーランはここまで乱れる伴侶が愛しくて仕方がない。

未だにスーランの頭を両手で囲い、翼もスーランを包囲したままだ。

激烈なバウデンの独占欲と止まない口づけを堪能しながら再度ゆっくりと動き始めた律動に、スーランは脆弱な声を漏らし快楽の奈落に引き摺り込まれていった。





あなたにおすすめの小説

愛する貴方の心から消えた私は…

矢野りと
恋愛
愛する夫が事故に巻き込まれ隣国で行方不明となったのは一年以上前のこと。 周りが諦めの言葉を口にしても、私は決して諦めなかった。  …彼は絶対に生きている。 そう信じて待ち続けていると、願いが天に通じたのか奇跡的に彼は戻って来た。 だが彼は妻である私のことを忘れてしまっていた。 「すまない、君を愛せない」 そう言った彼の目からは私に対する愛情はなくなっていて…。 *設定はゆるいです。

【完結】冷酷伯爵ディートリヒは、去った妻を取り戻せない

くろねこ
恋愛
名門伯爵家に政略結婚で嫁いだ、正妻エレノア・リーヴェルト。夫である伯爵ディートリヒ・フォン・アイゼンヴァルトは、 軍務と義務を最優先し、彼女に関心を向けることはなかった。 言葉も、視線も、愛情も与えられない日々。それでも伯爵夫人として尽くし続けたエレノアは、ある一言をきっかけに、静かに伯爵家を去る決意をする。 ――そして初めて、夫は気づく。 自分がどれほど多くのものを、彼女から与えられていたのかを。 一方、エレノアは新たな地でその才覚と人柄を評価され、 「必要とされる存在」として歩き始めていた。 去った妻を想い、今さら後悔する冷酷伯爵。前を向いて生きる正妻令嬢。 これは、失ってから愛に気づいた男と、 二度と戻らないかもしれない夫婦の物語。 ――今さら、遅いのです。

【完結】「元カノが忘れられないんでしょう?」と身を引いた瞬間、爽やか彼氏の執着スイッチが入りました

恋せよ恋
恋愛
「元カノが忘れられないなら、私が身を引くわくべきよね」 交際一周年、愛するザックに告げた決別の言葉。 でも、彼は悲しむどころか、見たこともない 暗い瞳で私を追い詰めた。 「僕を捨てる? 逃げられると思っているの、アン」 私の知る爽やかな王子の仮面が剥がれ落ち、 隠されていた狂おしいほどの独占欲が牙を剥く。 🔶登場人物・設定は筆者の創作によるものです。 🔶不快に感じられる表現がありましたらお詫び申し上げます。 🔶誤字脱字・文の調整は、投稿後にも随時行います。 🔶今後もこの世界観で物語を続けてまいります。 🔶 『エール📣』『いいね❤️』励みになります!

政略結婚の相手に見向きもされません

矢野りと
恋愛
人族の王女と獣人国の国王の政略結婚。 政略結婚と割り切って嫁いできた王女と番と結婚する夢を捨てられない国王はもちろん上手くいくはずもない。 国王は番に巡り合ったら結婚出来るように、王女との婚姻の前に後宮を復活させてしまう。 だが悲しみに暮れる弱い王女はどこにもいなかった! 人族の王女は今日も逞しく獣人国で生きていきます!

異世界に逃げたシングルマザー経理は、定時退勤だけは譲れない

木風
恋愛
DV夫から一歳の娘を抱えて逃げた鈴木優子は、光に飲まれて異世界の王宮へ転移してしまう。 生きるために差し出した武器は簿記と経理経験――崩壊寸前の王宮会計を『複式簿記』で立て直すことに。 ただし譲れない条件はひとつ、「午後五時の定時退勤」。娘の迎えが最優先だからだ。 その姿勢に、なぜか若き国王ヴィクトルが毎日経理室へ通い始めて――仕事と子育ての先に、家族の形が芽吹いていく。

【完結】妖精姫と忘れられた恋~好きな人が結婚するみたいなので解放してあげようと思います~

塩羽間つづり
恋愛
お気に入り登録やエールいつもありがとうございます! 2.23完結しました! ファルメリア王国の姫、メルティア・P・ファルメリアは、幼いころから恋をしていた。 相手は幼馴染ジーク・フォン・ランスト。 ローズの称号を賜る名門一族の次男だった。 幼いころの約束を信じ、いつかジークと結ばれると思っていたメルティアだが、ジークが結婚すると知り、メルティアの生活は一変する。 好きになってもらえるように慣れないお化粧をしたり、着飾ったりしてみたけれど反応はいまいち。 そしてだんだんと、メルティアは恋の邪魔をしているのは自分なのではないかと思いあたる。 それに気づいてから、メルティアはジークの幸せのためにジーク離れをはじめるのだが、思っていたようにはいかなくて……? 妖精が見えるお姫様と近衛騎士のすれ違う恋のお話 切なめ恋愛ファンタジー

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される

奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。 けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。 そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。 2人の出会いを描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630 2人の誓約の儀を描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」 https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041

〈完結〉【書籍化&コミカライズ・取り下げ予定】記憶を失ったらあなたへの恋心も消えました。

ごろごろみかん。
恋愛
婚約者には、何よりも大切にしている義妹がいる、らしい。 ある日、私は階段から転がり落ち、目が覚めた時には全てを忘れていた。 対面した婚約者は、 「お前がどうしても、というからこの婚約を結んだ。そんなことも覚えていないのか」 ……とても偉そう。日記を見るに、以前の私は彼を慕っていたらしいけれど。 「階段から転げ落ちた衝撃であなたへの恋心もなくなったみたいです。ですから婚約は解消していただいて構いません。今まで無理を言って申し訳ありませんでした」 今の私はあなたを愛していません。 気弱令嬢(だった)シャーロットの逆襲が始まる。 ☆タイトルコロコロ変えてすみません、これで決定、のはず。 ☆商業化が決定したため取り下げ予定です(完結まで更新します)