大好きな人に番が現れたので潔くセフレ離れします

きるる

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黒豹の重苦しい執着 2※

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その言葉にイリエは目を瞠った。
昔に学校の授業で高位の獣人族の一部は原祖の獣に変化できると習ったことはあったが、まさかフェリウスもなれるとは。


「…皆さん獣化できるのですか?」
「いや、血筋の濃さだったり、家系によっては部分的だったり色々だけど、黒豹族は雄が変化できる」
「黒豹…」


フェリウスの黒豹姿とは一体どんななのだろう。綺麗な銀色の瞳や漆黒の美しい髪色がそのまま反映されるのだろうか。

期待するような顔をしていたのか、フェリウスはふっと微笑む。まだフェリウスの微笑みそのものに慣れていないイリエはぽぽっと赤くなり、その頬にフェリウスの手が伸びる。


「黒豹族の習性で獣化を見せるのは肩の模様と一緒で唯一の相手だけ。父は母だけ。俺は、…イリエだけ」


肩の模様もそうなのだと初めて知ったイリエは、最後だと思っていたあの日の性交の時に見せてくれたフェリウスが本当に想っていてくれたのだと改めて胸が熱くなる。


「私だけ…」
「うん。見たい?」


イリエはぶんぶんと首を縦に振る。


「怖くないの?猛獣の類なのに」
「でもその猛獣はフェリウスさんでしょう?もしかして本能が前面に出てがぶりと狩猟モードになってしまうのですか?」
「いや、精神は一緒」
「なら怖いと思うわけがありません。沢山撫でてみたいです」


そう答えながらイリエは綺麗な髪を撫で続ける。イリエの答えに目を見開いているフェリウスには気づかずに。


身体がふわりと浮いた。イリエはフェリウスの片腕に乗せられた状態で、二人の部屋の間にある扉に向かっていた。


「フェリウスさん?」
「ここ俺の部屋と繋がってる」
「え、そうなんですか」


歩きながらイリエの首元や頬に口づけを施していたフェリウスが視線を向ける。


「侯爵家当主とその伴侶の部屋の間には二人専用の寝室があるけど、嫡男は直接相手の部屋」
「…そうなんですね」


貴族の家の構造に頷きながらもイリエはフェリウスの妖艶な視線に魅了されたように顔を赤らめてしまう。ちゅっと唇にリップ音を立てたフェリウスはいつも以上に甘やかな掠れた低音で耳元に囁いた。


「黒豹はそのうち…ね」


余りにも艶めかしい声にイリエの腰がびりりっと甘く響く。フェリウスが隣の扉を開け、あまり物を置かれていない薄いシルバー色を基調に揃えられた部屋に入る。

そのまま寝台に連れて行かれたイリエはふわんと背中から降ろされた。

フェリウスが優しい手つきで頬を包み、真上から僅かに首を傾けながらイリエを見ている。


「…フェリウスさん?」
「…ん?」


手の動きが頬から耳に移る。


「っふ、…フェリウス、さん擽ったい、です」
「うん?」


答えながら美麗な顔がゆっくりと近づき、フェリウスがぺろりと舌舐めずりをする。

その仕草が正しく猛獣そのものに見えたと同時に、醸し出す色香にイリエは思わずごくりと唾を飲み込んだ。


「イリエ。俺のお嫁さん。…唯一で…ようやく俺のもの」


フェリウスの銀色の瞳の瞳孔が徐々に開き、並行して何と瞳の色合いが金色に変化していく。


「フェリウスさん、…瞳の色…が」
「…ん、色?」
「金色に…」
「…ああ、原祖の血がそこそこ濃いのかな…」


段々と瞳孔が窄まっていくと共に、フェリウスの瞳が爛々と輝く金色になった。


「父は先祖返りで金色。俺は…こうして心から欲するものを目の前に興奮すると、…なるのか」
「…そう、なので――――っ」


フェリウスが小柄なイリエを被さり、まるで獲物を捕らえるかのように見下ろしながら、腕を頭の上に固定する。


「…黒豹族って獲物を抱え込んで長く長く愛でて動けなくして囲う習性があるんだって。独占欲と支配欲?の塊ってやつ」


イリエの耳元で甘い掠れた声と息がかかり、びくりと身体が反応する。


「抱え、込む…」
「うん。逃げられないように、…俺の元から逃げ出さないように、…徹底的に、一生…」
「っ…ふ、ぁ」


フェリウスがぺろりとイリエの耳を舐める。


「…ああ、意味がようやく理解できた――――イリエ、お前を喰わせろ」


確かリグリア―ノがそんなことを――――とそれ以上考える余裕もなく、フェリウスがイリエの息ごと吸い込むように口づけしてきた。


「ふ、んっ…はっ」


舌がイリエの中を縦横無尽に這いずり回り、イリエの小さな舌を捕らえながら絡めて吸い付かれる。ぞくぞくと身体中が粟立ち思わず上にずれようとするが、腕で固定されて全く動けず、足の間にもいつの間にかフェリウスの膝が入っていたので、微塵たりとも移動できなくなっていた。

口を蹂躙されながら、フェリウスの綺麗な長い指の手がイリエの夜着の留め具を外しながら、素肌に直接触れてくる。まるで壊れ物に触れるように優しく優しく。


「ぁ、ふ、んぅっ…ん」


声は全てフェリウスの口に呑み込まれながら、脇や腕、腰と次々に手が這い回り、イリエの息はどんどん乱されていく。


「…イリエ?今からそんなんじゃ、もたないよ…?」
「ひぅっ…!」


耳元にフェリウスの艶めかしい声が流されたイリエはそれだけで腰が跳ね上がる。

フェリウスの口が耳から首元に移り、ちくっと僅かな痛みが奔り、ちくりちくりと繰り返され、それが鎖骨、胸に移動していく。さらりと触れてくる手と共に小さな痛みが次々に快感に置き換わっていく。


「ぁ、ぁ、…っ、はっ、」
「…やっと刻める…」


イリエの小ぶりな胸を象るように触れながら、先端を時折優しく摘み捩じるような手の動きにイリエは声を抑えられなくなる。


「ぁあっ、…っ!あ、の、声…」
「ん、我慢しちゃ駄目」
「っ…」


イリエの胸元付近をちくりと吸っているフェリウスが言葉と甘い溜息を吐いた直後、イリエは声を思わず上げた。


「…っぁあっ!あ、ん、…っ」


突然胸の先端がフェリウスの口にぱくりと呑み込まれる。ちゅ、ちゅぅっと音をたてられ、吸われて舐められ甘咬みをされながら左右の胸に与えられ、イリエは更に高みに上げられていく。


「…甘、全部…俺の」


うっとりと呟きながら、胸の周りにもちくりちくりとフェリウスは痕を残していく。身悶えるイリエは手を伸ばし反射的に止まりそうになるが、もう好きに触れて良いのだと少し開けた夜着から見えるフェリウスの肩、その奥の模様に手を這わせて擦るように撫でた。





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