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番外編:お泊まり会開催 14
しおりを挟む「これ美味っ。渋いっつーか後からくるっつーか」
「ジェフは酒が好きだな」
「ララの影響っすね。昔はエール一択でした」
「良いね。私も甘いもの苦手だったけどレリィが美味しそうに食べるのを見ていつの間にか食べるようになってたな」
「わかるー僕もあまり進んで食べなかったパスタをさ、シュナが作るのが美味しそうで食べるようになったなー」
「イリエのフィッシュサンドは美味い」
フェリウスもフライにしたフィッシュのサンドイッチに関しては寧ろ苦手な方だったが、ランチボックスに入っているのを一度食べてみたら魚独特の臭みもなくタルタルソースと合って美味しくて好物の一つとなっていた。
「最愛を通して好きにものが増えることは良いね。苦手や嫌いなものは少ない方が良い」
それからは戦闘においてのうんちく話で盛り上がり、騎士のジェフから教えられる剣を持つ上での技巧なども学びになり酒が進んでいった。
そろそろお開きにするかという頃にはフェリウス始め皆それなりに酒が入り、早く最愛と共に休みたいという気持ちが強くなる。
「さあ、もう良い時間だ。私のレリィを迎えに行くとしよう」
イアンも「僕の唯一もお迎えー」とにこやかに歩き出し、「ララにくっつかないと眠れない」とジェフも部屋を出る。フェリウスも激しく同意なのでほろ酔いであろうイリエを迎えに向かった。
扉を開けた男性陣は皆能面になる。
繋げた寝台できゃっきゃと楽しんでいる女性陣。
しかし湯を浴びた筈の彼女達が化粧をしている。
しかも異様に似合っている。
普段化粧を面倒臭がるレリエル始め、茶系多めのイメージのララの真逆な化粧や、シュナに至っては誰?と思うほどの変わり様。
そして。
イリエの淡い赤系統の色合いに目元に散りばめられた己の色のキラキラ化粧にフェリウスは無になった。
普段から可愛いのは当たり前だが、今回の化粧に限ってはイリエの良さを最大限に引き出したような――――絶対に外に出したくない姿だ。
そしてそう思っているのはフェリウスだけではなかったらしい。
「…レリィ?何でそんなに顔がいつも以上に美しくなってしまっているんだい?」
「顔?ああ、私がシュナに頼んで皆に化粧をしてもらったのだ。シュナの変わり様が凄いだろう?」
ここで誰よりも行動を示したのがイアンだった。
酒の酩酊も彼方に追いやったような俊敏な行動でシュナを抱き上げる。
「シュナ?何やってんの?何で化粧したの?」
「イアン、どしたー?皆を可愛くしてみたの。…駄目だった?」
「…駄目じゃないけど、シュナは駄目でしょ。変わり過ぎ」
「そうかー?久々に化粧したねぇ」
イアンは普段はないだろうシュナの甘えたな声にふらりとしながらも颯爽と部屋から去って行った。
「カルロー。急に抱き上げるなー。葡萄酒が喉元まで戻って―――」
「はいはい。部屋でゆっくり聞こうね」
続いてカルロがレリエルを抱き上げて物凄い勢いで部屋から出て行った。
「ジェフ、見過ぎ。あっち向いて」
「無理。ずっと見る」
ジェフがふわんとララを片手に抱き上げさくさく部屋から退室して行った。
「ふぇす?」
舌っ足らずなイリエにフェリウスは吸い寄せられるように近づき、抱き上げて間近で愛しの最愛を見る。
「シュナ姉さんに綺麗にしてもらったのよ。少しはふぇすに相応しくなったかな?」
フェリウスの頬を撫でながら敬語でなくなっているイリエがふわりと微笑む。
フェリウスは物凄い速さで自分達の寝室に向かった。
****************
イリエ始め皆が化粧をして更に酒も入り、きゃいきゃいと楽しんでいるとノックが聞こえ男性陣がお迎えにきた。すると何故か誰もが真顔になり、シュナ、レリエル、ララと次々に伴侶に担がれて部屋から消えていった。
首を傾げながらも、イリエも大好きな伴侶に綺麗かと尋ねるとフェリウスの銀色の美しい瞳の奥が一気に情欲に染まる。
抱き上げられフェリウスの寝室に入るやいなや、抱っこされたまま口づけされた。
「ふ、ん、ふぇす…んんっ」
激しい口づけとそこから香るお互いの酒の香りにイリエはより酩酊するような不思議な感覚に陥る。
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