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第10話 囁かれた秘密と心の距離
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夜が更けるほど、雪は深くなっていった。
エルシャルトの月は白く、地上の雪と重なって、すべてを静寂で包み込む。
リリアナは窓辺に座り、暖炉の火が揺れる音を聞いていた。
その胸には、あの夜の言葉が幾度も蘇っている。
――俺は君を信じる。
誰かが心の底からそう言ってくれたのは、あの婚約破棄の夜以来、初めてだった。
いや、もしかすると、生まれて初めてだったのかもしれない。
火の粉が静かに弾ける。
それをぼんやり見つめながら、リリアナは左手の指輪に触れた。
まだ夜の冷気が溶けきらぬこの国で、その銀の輝きだけが不思議に温かかった。
***
翌朝、執事のロイが控えめに部屋を訪ねてきた。
「リリアナ様、閣下がお呼びです。」
「私に……ですか?」
「はい。執務間の前庭にてお待ちとのこと。」
侍女エミリアに助けられながら身支度を整え、外套を羽織って外へ出る。
冷たい風が頬を刺すが、不思議と心は穏やかだった。
前庭には、黒い外套をまとったセドリックがいた。
雪を背にして立つ彼の姿はいつも通り厳格で、しかしどこか柔らかさを帯びていた。
「来たか。」
「はい。お呼びとのことでしたが……。」
「散歩に付き合え。」
「……え?」
あまりに意外な言葉に、リリアナは小さく目を瞬いた。
「日が出ているうちに外を歩かねば、身体も鈍るだろう。」
「でも閣下、ご多忙では?」
「今はお前の健康のほうが優先だ。」
素っ気ない調子なのに、胸が妙に熱くなる。
彼にそう言われると、どんな命令でも従ってしまいそうになるから不思議だ。
二人は並んで、邸の裏手に広がる林道を歩いた。
足元には厚く雪が積もり、セドリックが先に足跡をつけ、リリアナがその跡を辿る。
その歩調が自然に合うのが、嬉しかった。
「この道、よく歩かれるのですか?」
「昔からの癖だ。戦場に立っていたころも、考えがまとまらない時は必ず歩いた。」
「戦場……。」
「聞いても面白くはない話だ。」
「いいえ、聞かせてください。」
リリアナの声に、セドリックは少しだけ横目を向ける。
冬の光が彼の銀の瞳に反射し、どこか切なく見えた。
「かつて王国が隣国と交戦した頃、俺は軍を率いて前線にいた。」
「以前、仰っていましたね。命を守ると誓った、と。」
「……戦で守れなかった命が、今も夢に出る。」
沈んだ声が雪に吸い込まれていく。
「君を見ていると、あのときの少女を思い出す。」
「少女……?」
「助けを求めながら、俺の目の前で倒れた。俺がもう少し早ければ、救えたかもしれなかった。だから――君がこの屋敷に現れた日、あの瞳が重なったんだ。」
リリアナの胸が痛んだ。
彼が抱える過去の痛みが、そのまま冷気の中を漂っているようだった。
「……公爵様。」
彼は首を横に振る。
「もういい。それより、お前のほうこそ、まだ王都のことを夢に見るだろう?」
問われ、息が止まる。
彼の言葉は、まるで自分の脆い部分を静かに突き刺してくる。
「たまに、思い出しますわ。あの冬の夜も、冷たい空気でした……。けれど、私には守ってくれる人が誰もいなかった。」
「もう大丈夫だ。ここでは、俺がいる。」
淡々とした言葉。
しかし、その一言が途方もなく重く響く。
「……貴方がそう言ってくださるだけで、心が救われます。」
「救うつもりではない。約束だ。君を手放さないと誓ったからな。」
一瞬、世界が止まったように感じた。
冷たい空気のなかで、リリアナの頬が一気に熱を帯びる。
彼の横顔は穏やかで、まるでそれが当然のことのように見えた。
(……この人は、どうしていつも私の心を惑わせるのかしら。)
息が詰まる。
けれどその手が、自然とセドリックの袖を掴んでいた。
「ここの空は、とても綺麗ですね。」
「王都よりも高い位置にある。空が近いぶん、冷える。」
「でも、澄んでいて、息を吸うたびに胸の中が洗われるようです。」
「……お前は、儚いことを言う。」
「そうでしょうか?」
「それでいて強い。」
リリアナは小さく笑った。
「強く見せているだけですよ。本当は、まだ泣きたいときもあります。」
「泣けばいい。誰も笑わない。」
「……公爵様の前でも?」
「俺の前でこそ泣け。」
その低く優しい声に、胸の奥が締めつけられた。
返す言葉を探しても、何も出てこない。
代わりに吹いた風が、二人の間を通り抜けていく。
その流れの中に、ほんの一瞬、リリアナの髪が彼の頬を掠めた。
セドリックがわずかに息を呑む。
そして、視線がぶつかった。
遠い雪の向こうから、鐘の音が微かに響いた。
二人とも何も言わなかったが、その音がどこか切なかった。
***
屋敷に戻ると、ロイが慌てた様子で迎えた。
「閣下、急ぎの書簡が!」
「誰からだ。」
「王都より。王太子殿下直筆の印です。」
一瞬で空気が変わる。
セドリックは封書を受け取ると、黙って開いた。
広げた瞬間、瞳の奥が鋭く光る。
リリアナはその視線を見ただけで、嫌な予感を覚えた。
「……何か、あったのですか?」
「王太子が、君の身柄引き渡しを正式に要求してきた。」
「えっ……。」
息が詰まる。足元が揺らぐ。
「理由は、“国家の名誉を失墜させた者”を放置するわけにはいかない、だと。」
「でも、私は――」
「わかっている。だが、彼にとっての真実は常に“自分の体面”だ。」
セドリックは手紙を握りつぶした。
「放ってはおけんな。」
その目の奥に、鋭い炎が見えた。
それは怒りであり、同時に――守ろうとする意思の光。
「君を二度と、誰にも踏みにじらせはしない。」
リリアナの喉が詰まり、言葉が出ない。
指先が震え、思わず胸元の青い宝石に触れた。
寄せる言葉よりも、彼の瞳の熱が何より確かなものだった。
「セドリック様……。」
呼んだ名が震える。彼がその名を呼ばせたのは初めてだった。
セドリックは息を吐いてから、彼女の肩に手を置いた。
「安心しろ。俺が必ず守る。」
そして静かに付け加える。
「――たとえ、この国を敵に回しても。」
その言葉は、炎よりも熱く、氷よりも鋭く、リリアナの心に刻まれた。
外では再び雪が降り始める。
白い欠片が窓に落ち、やがて溶けて消える。
だが、その夜、リリアナの胸の奥では何ひとつ消えずに燃えていた。
続く
エルシャルトの月は白く、地上の雪と重なって、すべてを静寂で包み込む。
リリアナは窓辺に座り、暖炉の火が揺れる音を聞いていた。
その胸には、あの夜の言葉が幾度も蘇っている。
――俺は君を信じる。
誰かが心の底からそう言ってくれたのは、あの婚約破棄の夜以来、初めてだった。
いや、もしかすると、生まれて初めてだったのかもしれない。
火の粉が静かに弾ける。
それをぼんやり見つめながら、リリアナは左手の指輪に触れた。
まだ夜の冷気が溶けきらぬこの国で、その銀の輝きだけが不思議に温かかった。
***
翌朝、執事のロイが控えめに部屋を訪ねてきた。
「リリアナ様、閣下がお呼びです。」
「私に……ですか?」
「はい。執務間の前庭にてお待ちとのこと。」
侍女エミリアに助けられながら身支度を整え、外套を羽織って外へ出る。
冷たい風が頬を刺すが、不思議と心は穏やかだった。
前庭には、黒い外套をまとったセドリックがいた。
雪を背にして立つ彼の姿はいつも通り厳格で、しかしどこか柔らかさを帯びていた。
「来たか。」
「はい。お呼びとのことでしたが……。」
「散歩に付き合え。」
「……え?」
あまりに意外な言葉に、リリアナは小さく目を瞬いた。
「日が出ているうちに外を歩かねば、身体も鈍るだろう。」
「でも閣下、ご多忙では?」
「今はお前の健康のほうが優先だ。」
素っ気ない調子なのに、胸が妙に熱くなる。
彼にそう言われると、どんな命令でも従ってしまいそうになるから不思議だ。
二人は並んで、邸の裏手に広がる林道を歩いた。
足元には厚く雪が積もり、セドリックが先に足跡をつけ、リリアナがその跡を辿る。
その歩調が自然に合うのが、嬉しかった。
「この道、よく歩かれるのですか?」
「昔からの癖だ。戦場に立っていたころも、考えがまとまらない時は必ず歩いた。」
「戦場……。」
「聞いても面白くはない話だ。」
「いいえ、聞かせてください。」
リリアナの声に、セドリックは少しだけ横目を向ける。
冬の光が彼の銀の瞳に反射し、どこか切なく見えた。
「かつて王国が隣国と交戦した頃、俺は軍を率いて前線にいた。」
「以前、仰っていましたね。命を守ると誓った、と。」
「……戦で守れなかった命が、今も夢に出る。」
沈んだ声が雪に吸い込まれていく。
「君を見ていると、あのときの少女を思い出す。」
「少女……?」
「助けを求めながら、俺の目の前で倒れた。俺がもう少し早ければ、救えたかもしれなかった。だから――君がこの屋敷に現れた日、あの瞳が重なったんだ。」
リリアナの胸が痛んだ。
彼が抱える過去の痛みが、そのまま冷気の中を漂っているようだった。
「……公爵様。」
彼は首を横に振る。
「もういい。それより、お前のほうこそ、まだ王都のことを夢に見るだろう?」
問われ、息が止まる。
彼の言葉は、まるで自分の脆い部分を静かに突き刺してくる。
「たまに、思い出しますわ。あの冬の夜も、冷たい空気でした……。けれど、私には守ってくれる人が誰もいなかった。」
「もう大丈夫だ。ここでは、俺がいる。」
淡々とした言葉。
しかし、その一言が途方もなく重く響く。
「……貴方がそう言ってくださるだけで、心が救われます。」
「救うつもりではない。約束だ。君を手放さないと誓ったからな。」
一瞬、世界が止まったように感じた。
冷たい空気のなかで、リリアナの頬が一気に熱を帯びる。
彼の横顔は穏やかで、まるでそれが当然のことのように見えた。
(……この人は、どうしていつも私の心を惑わせるのかしら。)
息が詰まる。
けれどその手が、自然とセドリックの袖を掴んでいた。
「ここの空は、とても綺麗ですね。」
「王都よりも高い位置にある。空が近いぶん、冷える。」
「でも、澄んでいて、息を吸うたびに胸の中が洗われるようです。」
「……お前は、儚いことを言う。」
「そうでしょうか?」
「それでいて強い。」
リリアナは小さく笑った。
「強く見せているだけですよ。本当は、まだ泣きたいときもあります。」
「泣けばいい。誰も笑わない。」
「……公爵様の前でも?」
「俺の前でこそ泣け。」
その低く優しい声に、胸の奥が締めつけられた。
返す言葉を探しても、何も出てこない。
代わりに吹いた風が、二人の間を通り抜けていく。
その流れの中に、ほんの一瞬、リリアナの髪が彼の頬を掠めた。
セドリックがわずかに息を呑む。
そして、視線がぶつかった。
遠い雪の向こうから、鐘の音が微かに響いた。
二人とも何も言わなかったが、その音がどこか切なかった。
***
屋敷に戻ると、ロイが慌てた様子で迎えた。
「閣下、急ぎの書簡が!」
「誰からだ。」
「王都より。王太子殿下直筆の印です。」
一瞬で空気が変わる。
セドリックは封書を受け取ると、黙って開いた。
広げた瞬間、瞳の奥が鋭く光る。
リリアナはその視線を見ただけで、嫌な予感を覚えた。
「……何か、あったのですか?」
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「えっ……。」
息が詰まる。足元が揺らぐ。
「理由は、“国家の名誉を失墜させた者”を放置するわけにはいかない、だと。」
「でも、私は――」
「わかっている。だが、彼にとっての真実は常に“自分の体面”だ。」
セドリックは手紙を握りつぶした。
「放ってはおけんな。」
その目の奥に、鋭い炎が見えた。
それは怒りであり、同時に――守ろうとする意思の光。
「君を二度と、誰にも踏みにじらせはしない。」
リリアナの喉が詰まり、言葉が出ない。
指先が震え、思わず胸元の青い宝石に触れた。
寄せる言葉よりも、彼の瞳の熱が何より確かなものだった。
「セドリック様……。」
呼んだ名が震える。彼がその名を呼ばせたのは初めてだった。
セドリックは息を吐いてから、彼女の肩に手を置いた。
「安心しろ。俺が必ず守る。」
そして静かに付け加える。
「――たとえ、この国を敵に回しても。」
その言葉は、炎よりも熱く、氷よりも鋭く、リリアナの心に刻まれた。
外では再び雪が降り始める。
白い欠片が窓に落ち、やがて溶けて消える。
だが、その夜、リリアナの胸の奥では何ひとつ消えずに燃えていた。
続く
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