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しおりを挟むその後は、業者も交えてお引っ越しだ。秋夜さんに止められていて、全然開けられていないダンボール箱を運んでもらうだけだから、そこまで時間はかからなかった。秋夜さんと同棲かぁ。上手くやれるといいんだけど。
「秋夜さん、手伝ってくれてありがとうございました!」
「ん、お礼を言うのはこっちだけどね。俺のために引っ越してもらったんだから」
「秋夜さんの安眠の為ですからね!」
「ん、ありがと」
「はい!でも俺もいいお風呂に毎日入れますし!ご飯も一緒に食べれますからね!」
「ふふっなにそれ…そんなことで満足してくれんの?」
「そんなこと!?大事なことですよ!!」
「ははっわかった、わかったよ。でも、何か俺に出来ることがあったら言って」
「はい!」
まぁ秋夜さん良い人だし!なんとかなるか!
今日色々やってたし、もう夕方かぁ。ちょっと疲れたかも…でもご飯は大事!秋夜さんと暮らし始めて最初のご飯になるわけだし!
「香夜、疲れてる?」
「ええと、少し」
「なら、ご飯外に食べに行く?」
「外ですか?」
「嫌なら俺が作るけど」
「秋夜さんのご飯!食べてみたいです!」
「そう?じゃあ俺が作るね。」
前に手伝ってくれようとした時は料理出来ないんだろうな、とか失礼なこと考えてたけど、出来るのか!楽しみだな!
と思っていたんだけど、予想を遥かに上回る手際の良さを見せてくれ、かつ、俺が作る料理なんかとは段違いなくらいのコース料理みたいなのが完成したんだが…。
こんなの出されると、今後俺の料理食べさせるの申し訳なくなってくる。うぅん…。まぁ秋夜さんも俺の料理嫌なら食べないよね!食べてくれるってことはそういうことだ!ポジティブにいこう!
「秋夜さん、めちゃめちゃ美味しそうですね!」
「…ありがと」
「じゃあ、食べましょう!」
「ん」
「「いただきます」」
一口目から、美味しすぎる…うんまぁ!ほっぺたが落ちるってやつだ。見た目も凄いきれいだし!センスを感じる盛り付けだ。俺には出来そうにない。
「秋夜さん、めちゃめちゃ美味しいです!」
「そ?よかった。俺こんなのしか作れないから」
「こんなのって…こんなに凄いのに!秋夜さん!だってめちゃめちゃ美味しいですよ」
「んー…でも、俺は香夜のご飯の方が美味しいと思うから」
「え?ありがとうございます!でも俺は秋夜さんの料理好きですよ?」
「ありがと」
「今更だけど先に写真撮ればよかった…」
「ふふっそんなに気に入ってくれたの?また作ってあげるね」
「はい!楽しみにしてます!」
また作ってくれるとか楽しみだな!最後のデザートまで全部美味しかった。さて、ダンボール片付けますかね。とりあえず服と下着かな。まぁ私物はそんなに持ってきてないから、そんなに時間は掛からないけど。
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