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しおりを挟むキャンプファイヤーは、18時くらいには終わって、簡単な片付けをしてから、荷物をまとめてバスに乗り込んだ。また秋夜さんの肩を借りて眠っている間に学校に戻ってきていた。
「楽しかった?香夜」
「はい!楽しかったです!」
「そう、なら良かった。明日は休みだし、さっさとお風呂入って寝よっか。」
「そうですね。」
秋夜さんの言うとおりさっさと休んだほうがいいかもしれない。バスの中では寝ていたとはいえ、身体には疲れが残っている感じだ。いっぱい寝て、疲れを取ろう。
「明日、どっか遊びに行く?」
「はい!」
「ふふっじゃあ楽しみにしといて。」
「はい!」
「ん、俺もデート楽しみ」
「で…でぇと!?」
「ん?デートでしょ?」
「…はい…」
…成り行きで秋夜さんとのデートの約束を取り付けてしまった…。お出掛けは楽しみだけど、俺こんなに秋夜さんにベッタリで大丈夫だろうか…。うぅん…
「香夜?何考えてんの?」
「あ…ええと…なんでもないです!」
「…ふーん…俺から離れようなんて考えないことだね。香夜は俺のだから。」
「はい。でも本当に俺でいいのかなって…」
「じゃあ俺が他のやつと居てもいいの?」
想像してみた。美少年、美少女Ωが秋夜さんにベタベタする。くっつく。秋夜さんがソイツに笑いかける…うん…普通に嫌だ。黒い気持ちになった。所謂嫉妬と言うやつだろう。俺、秋夜さんのこと誰にも渡したくないかもしれない。
「それは…嫌です」
「じゃあ答えなんて1つでしょ?」
「はい…」
「まぁ、いいよ。…香夜お風呂行っておいで。」
「はい」
「後で髪乾かしてあげる」
「はい!ありがとうございます!」
秋夜さんに髪乾かして貰うの好きなんだよね。なんか秋夜さん凄い優しく乾かしてくれるから、くすぐったい気持ちになって、好きなんだ。着替えを持って、ささっとお風呂場に向かう。秋夜さんも早くお風呂入りたいだろうしね!
「もしもし、情報屋か。」
「そーだけど?なんの用?冷酷野郎!」
「調べてほしいことがある。」
「なに?」
「今日、凰李に春夜を警戒しておけと忠告を受けた。春夜が何かするつもりがあるのか、調べてくれ。香夜に何かするつもりなら早めに手を打ちたい。」
「…りょーかい。急ぎで調べてあげる。…だから…ちゃんと守ってよね。かぐちゃんのこと」
「ああ。頼んだ」
「ん、わかったら連絡する」
側にスマホを投げ出す。春夜…何事もなければいい…けれど楽観視は危険だろう。香夜のことを一人にするのは危険だな。俺の番ってだけでも狙われる。そして春夜にも狙われているなら、なおのこと。
何も知らずに風呂から上がってきた香夜の髪を乾かしてやる。気持ちよさげに、されるがままだ。撫でられてる猫みたいで可愛い。この幸せを壊させない。何気ない日常が何よりも大切なのだから。
「香夜、お願いがある。」
「なんですか?」
「学校内だろうと何処だろうと一人にならないで。」
「え?はい…」
「香夜は狙われてるから。」
「はぁ…そうなんですか?」
「香夜は自覚がないようだけど、俺の番ってだけで十分すぎるくらい価値がある。気をつけて」
「はい…わかりました」
「ん、お願いね。」
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