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お昼の時間になって、GRACEの溜まり場に連れて行かれた。ついた先には咲人さんも待っていて、秋夜や神谷さんは居なかった。代わりに春夜さんとシオンさんが座っていた。
「お!元気そうだね!如月ちゃん!」
「お久しぶりです咲人さん」
「だね!ところで…その首の跡、ヤッバイね!!愛されてるね!」
「だよね!僕も思ってた!茜たちも思ってたよね?」
「まぁ…」「だな…」
茜くんたちに視線を向ければ、顔を逸らされる。うぅ…ここには敵しか居ないのか?四面楚歌っていうやつだ…。
「それ、体中についてたよ?」
「ホント!?わぁお!!秋夜凄すぎ、あははは!!」
「シオンさん!!何言ってくれてるんですかぁ!?」
「え?駄目だった?」
「駄目です!!……はぁ…」
シオンさんの口から漏らされてしまった事実。あぁもう…。つらい…穴があったら入りたい…もはや穴に埋まりたい。
「シオン、なんで知ってるのぉ?」
「ん?御見舞に行った時に見えたからだよハル」
「なるほどねぇ。となると、見せ付けてるってことかなぁ?」
「…まぁ…見せつけといてよって言ってましたけど…」
「ふぅん。秋夜もなかなかやるねぇ。俺達もやってみる?シオン」
「やりたいの?ハル」
「ううん、やっぱりいいかな。」
「ならいい。さ!ご飯たべよ!」
「だねぇ。いただきます」
「いただきます!」
「「……」」
俺達には無理だなと言わんばかりに、黙って顔を見合わせる茜くんと藍くん。憐れむような鳴海の視線。面白がる咲人さん。もはや興味はなくなったらしくご飯に夢中の春夜さんとシオンさん。混沌としている。居た堪れない気分を誤魔化すようにご飯に手を付けた。
「俺らも食おうぜ、藍」
「そうだね、茜」
揶揄われたり、お礼を言って回ったり、勝手に知らない人に謝罪されたり、学校が終わる頃にはもうヘトヘトになっていた…。ご飯を作りたいから、何か食材を持って帰るつもりだったんだけどなぁ…。
「…ただいまぁ…」
「おかえり香夜」
「秋夜ぁ…疲れたよぉ…」
「そっか。お疲れ様。手を洗ってソファでごろごろしておいで。おやつ準備してあるから。」
「やった!!」
「ふふっ疲れたときには甘いものってな。」
「秋夜わかってるぅ!!」
「ちなみに今日はチョコプリンだよ」
「チョコプリン!!」
「すぐ出してあげるからね」
「うん!」
促されるままに、手を洗いに向かう。手を洗って戻ると、秋夜がプリンを出してくれる。
「いただきます!」
俺の疲れきったメンタルも秋夜の出してくれたチョコプリンで急激に回復する!一口食べれば、とろけるように口の中で解ける。美味しい!
「美味しい!」
「ん、口にあって良かった」
「えへへ!よし!食べ終わったらご飯作るために食材取りに行ってくる!」
「俺も行く」
「いいの?」
「ん」
「ありがとう秋夜」
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