不良×平凡 オメガバース

おーか

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久しぶりに秋夜と食材を取りにやって来た。何を作るかはまだ決めてないけど。色々見て決めるのもいいよね。やっぱり空いてる。人っ子一人居ないや。この学校の人料理しないもんなぁ。料理の授業では皆上手いくせに…日常生活では使われず、宝の持ち腐れらしいね。

「秋夜、今日のご飯何にする?」

「んー…オムライス?…いや、やっぱりハンバーグ…ううん…肉じゃがも捨てがたい…」

「ふふっ順番に作りましょうね!取り敢えず今日は…和食の気分なので、おろしハンバーグと肉じゃがでどうですか?」

「うん、それがいい!そうしよう。」

「はい!じゃあ卵とひき肉と、豚バラ、玉ねぎ、人参、じゃがいも…後は適当に持って帰りましょう!」

「了解、じゃあ野菜取ってくるね」

「お願い!」

秋夜の取ってきてくれた野菜と他の材料、それからおやつとか色々と持って帰ることにした。まぁ、ちょっと欲張りすぎたと思う。重い!!更に重いの持ってくれてる秋夜の手前、口が裂けても言えないけど。

ふぅ…きつかったぁ!!やりきったぜ!
とはいえ、こんなに筋力無かったっけなぁ…?最近全然運動してないから、筋肉落ちたかな…。体力も落ちてそうだし。食べて寝てを繰り返す生活してたものだから、お腹周り出てきたし…。本格的に運動しないとやばいかも。

「ただいまぁ…!」

「ん、おかえり、ちゅっ」

「えへへ!秋夜もおかえり」

「ただいま香夜」

荷物を受け取ってくれた秋夜の優しさに甘えさせてもらって、部屋に上がる。手のひらを見てみれば、持っていた紐の部分がくっきりと赤くなっていた。ちょっと痛い。

俺が手のひらを見ている所を秋夜にも見つかってしまった。秋夜の心配気な顔に罪悪感が湧き上がるものの、そんなに心配されるようなことでもない。しっかりと言っておかないと。この間のこともあってだいぶ過保護だからね。秋夜に手を取られて赤くなっているところを指でなぞられる。ちょっとくすぐったい。

「あ、痛かったでしょ香夜。」

「あ…秋夜、大丈夫だよ!」

「無理せずに言えば良かったのに」

「無理なんてしてないって!本当に平気だし。」

「…そう。俺じゃ頼りない?」

「え?…ええっとそんなことはないよ?秋夜はすごく頼りになるし、格好いいよ。」

「じゃあちゃんと頼ってね」

「はぁい」

んん?あれぇ?
俺のほうが言いくるめられてない?……まぁいっか。人を頼るのは悪いことじゃない、よね。うん。

「よし!じゃあご飯作るね!」

「ん、楽しみ。手伝う?」

「ううん、最近秋夜にやってもらってばっかりだったし、俺が作ってあげたいから。待ってて」

「わかった。じゃあ待ってる。」

取り敢えず、早炊きでご飯を炊いてっと。手早く材料を切って、肉じゃがの方は鍋に放り込んで煮込み始め、ハンバーグの材料はボウルに入れてコネコネする。いい感じに丸めて、フライパンで表面をカリッと焼く。オーブンに入れて中にも火を通す。フライパンでは和風ソースを作って、肉じゃがもいい感じに煮込めたし。完成!

「いい匂い…」

「出来たよ秋夜」

「うん、ありがと。運ぶの手伝うね」

「うんお願い。」

テーブルに運んで、一緒に卓についた。何度もご飯作ってきたけど、やっぱり好きな人に食べてもらうのは緊張する…。ゴクリ…。箸を持つ秋夜をじっと見つめる。

「ん、美味い」

「よかった!」

「ふふっいつも不安げに見てるよね。ほんと可愛い」

「だってぇ…好きな人に食べてもらうの緊張しません?」

「まぁ分からなくはないかな。」

そんな会話をしながら、久しぶりにほのぼのとした時間を過ごした。






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