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しおりを挟む経験を積ませてもらうことも出来たし、5層までの注意点なんかも理解できた。凄く勉強させてもらって有難かったな。明日からは無理せず第一層から頑張るとしよう。安全マージンは大切だからな。
「ただいまコクヨウ」
「…おかえりタカミ。怪我とかしてないよね?」
「ああ、なんなら確認するか?」
「…うん、脱いで見せて」
…冗談のつもりだったんだがな。まぁ本当に怪我なんかしてないからいいんだが。なんというか…触り過ぎじゃないか?コクヨウ…べたべたと体中撫で回されてる。怪我の確認だよな…これ?
「おい、コクヨウ…もう確認できたろ?触り過ぎだ」
「んー…うん、でもちゃんと見ないと」
「はぁ…もう終わりだ。」
「えー…もう終わり?僕1日大人しく待ってて寂しかったのに…」
「なんだ、お前寂しかったのか。しょうがねぇ、撫でてやるからこい」
「うん!」
コクヨウは撫でられるのが好きだ。だが、誰でもいいというわけではない。心を許した人間だけ、まぁつまり現状俺だけだ。コクヨウと長年過ごし、撫でてきたからな、撫でられるのが好きなポイントもバッチリだ。
ベッドに座る俺に跨るようにコクヨウが密着してくる。耳の付け根や、首、尻尾の付け根。全体的に撫で繰り回す。すると気持ちいいらしく段々力が抜けてフニャフニャになっていく。寝落ちしそうなところで手を止める。
「~~…タカミ…大好き」
「おう」
「…どんかん…」
「あ?なんかいったか?」
「ううん!」
何故だか少し怒った様に返事が帰ってくる。まぁそういう時もあるよな。こういうときは放っておくか、飯だな。腹も減ったので、後者の飯を選択して、コクヨウと街に出る。
相変わらず手を繋いで、逸れないようにしていく。大きくなっても、昔逸れたことが忘れられないのかも知れないな。俺も忘れられないが…。コクヨウの鼻にまかせて、飯屋を選ぶとハズレが無い。今日も今日とて上手い飯を引き当て、満足して宿に帰った。
そして問題はここからだ。森の家ではワンルームだったし狭くて2つベッドを置くことは出来なかったので、同じベッドで寝ていた訳だが!今居るところは宿屋だ。その上、ベッドはしっかり2つ置かれている。
にもかかわらずコクヨウは同じベッドで寝ようとするのだ。俺もそこそこ体格のいい男だ。コクヨウも育ってきて、結構デカい。つまり狭すぎるのだ。それに同じベッドで寝るような年齢でもない。
「だーかーら!!お前のベッドはあっち!!」
「いやだ!タカミと寝る!」
「馬鹿言ってんじゃねえ!狭えだろうが!!」
「狭くてもくっついて寝たらいいじゃん!」
「俺は嫌だって言ってんだろ」
「む…一緒に寝たら寝たで抱き締めてくるくせに…」
「なっ…そんなこと…」
無いとも言い切れない…朝起きたとき確かにそういう状況なことあった…。クソッ負けた!
「はぁ…もう勝手にしろ」
「やったぁ!おやすみタカミ」
「おやすみコクヨウ」
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