183 / 239
181.学園祭4
しおりを挟む放課後、毎日2時間ほど練習している。その最中、俺は雷魔法コツを伝授していた。はずなのに…死屍累々の光景が広がっているんだけど…なんで?
「おーい、みんなまだまだだよ?雷魔法使えるようになりたいんだよねぇ?頑張らないと!!」
「…ぁぁ…もうナルアには教わらないことにする…」
「ええっ!?なんでそんなこと言うの?ククル…」
「…時には…理解し合えないこともある…」
「…私もやめておきます…」
「俺もだぜ…軽い気持ちで聞いちまったこと反省してる…」
「…ああ…皆に同意だ…」
「ええ…俺そんなに教えるの下手だった?」
おかしいなぁ…?俺、テスラさんとかウェンさんにこういう感じで、教えられたんだけど。思い出しながら指導したのになぁ…。なんで失敗しちゃったんだろ。
「まぁ、教えるのは駄目でもアドバイスとかは出来るから…気軽に聞いてね!」
「ああ」「おう…」「ああ」「ええ」
「んじゃあ練習する?」
「いや、今日はもう辞めにしよう。」
「もう帰るぜ」
「ですね」
「ああ」
「そう?じゃあ、また明日!」
早く帰れるのラッキー!今日はテスラさんがお迎え来てくれて、デート行こうって誘ってくれたからね!ンフフ!
「ナルア、楽しそうだな。おかえり」
「ただいまー!!テスラさん。だってテスラさんとデートだもん!」
「そうか、楽しませれるように努力しよう」
「ふふっ俺はテスラさんと一緒にいれるだけで楽しいよ!」
テスラさんの大きくてすらっと伸びた綺麗な手を握る。甘えたな俺の尻尾も勝手にテスラさんに絡みつく。
「ところで今日はどこ行くの?」
「ああ、最近ナルアが頑張っているみたいだからな。ゆっくりさせてやりたかったんだ。だから今日は森の方へ行こう。いい場所を知っているんだ。」
「うん!」
テスラさんの向かう先には人を拒むような森が広がっている。けれど俺のテスラさんへの信頼は揺るがない。ルンルン気分で浮かれたまま森へ足を踏み入れる。
人目がないとわかってノエルも影から顔を出した。ノエルは頭の良い子だからね。学園長の話を聞いて、ノエルは特別なんだとわかったあとは、他人には姿を見せないようにと言い聞かせてある。
「ノエル、今日は森でゆっくりするんだって!楽しみだね!」
「きゅきゅっ!!」(たのしみー!!)
「ノエル、きちんとナルアを守るんだぞ」
「きゅっ!」(りょーかい!)
「良い子だ」
きちんと返事をしたノエルがテスラさんに撫でられる。ずるい…俺もテスラさんに撫でられたいのに…じっと見つめていると俺のことも撫でてくれた。んふふ、満足です!
道中、テスラさんに学園でのことなんかを話しながら歩く。楽しそうに、うんうんって聞いてくれるからついつい一杯喋り過ぎちゃう。ノエルも話に加わってきて、俺の失敗談を語ったりするのだが、テスラさんには聞かれたくないのでスルーする。
辿り着いた場所は、隣に川の流れる小さな小屋だった。程よい広さで落ち着く。テスラさんが学園に通っているときに作ったんだってさ。一人になりたいときに来ていたのだそう。
「ナルア、何して欲しい?」
「ん…撫でて…あとで撫でさせて!」
「ああ、わかった。おいで」
「きゅうきゅう」(邪魔しないからごゆっくりー)
ノエルは影に潜っていった。そういうとこ空気読める子だもんね。俺は獣化してテスラさんの膝でころころして癒やされ、そしてその後テスラさんが獣化してくれて、ブラッシングさせてもらう。
そしてツヤツヤになった綺麗なテスラさんをモフる!えへへ…幸せ…
手が毛に埋もれて触り心地最高!その上、撫でられてるテスラさんが可愛過ぎる!獰猛そうなんだけど、知的な光を宿す瞳を細めて、耳や尻尾もへニャリとして…気持ち良さそうで可愛いんだよね。
暫くすると、のそりと身体を起こして、俺を包むように寝そべる。これは凭れていいよってサインで、逞しい体に背を預けると尻尾が腹に回される。暖かくていい香りがして…寝そう…。
いや、もう寝る…まぶたが落ちる。
92
あなたにおすすめの小説
真空ベータの最強執事は辞職したい~フェロモン無効体質でアルファの王子様たちの精神安定剤になってしまった結果、執着溺愛されています~
水凪しおん
BL
フェロモンの影響を受けない「ベータ」の執事ルシアンは、前世の記憶を持つ転生者。
アルファ至上主義の荒れた王城で、彼はその特異な「無臭」体質ゆえに、フェロモン過多で情緒不安定な三人の王子たちにとって唯一の「精神安定剤」となってしまう。
氷の第一王子、野獣の第二王子、知略の第三王子――最強のアルファ兄弟から、匂いを嗅がれ、抱きつかれ、執着される日々。
「私はただの執事です。平穏に仕事をさせてください」
辞表を出せば即却下、他国へ逃げれば奪還作戦。
これは、無自覚に王子たちを癒やしてしまった最強執事が、国ぐるみで溺愛され、外堀を埋められていくお仕事&逆ハーレムBLファンタジー!
捨てられた生贄オメガ、魔王城で極上の『巣作り』始めます!~不眠症の魔王様、私のクッションで爆睡して溺愛モードに突入~
水凪しおん
BL
「役立たずのオメガ」として冷遇され、血も涙もない魔王への生贄として捨てられたリノ。
死を覚悟して連れてこられた魔王城は、寒くて硬くて、居住性最悪のブラック環境だった!?
「こんなところで寝られるか!」
極限状態で発動したオメガ特有の『巣作り本能』と、神業レベルの裁縫スキルが火を噴く!
ゴミ同然の布切れをフカフカのクッションに、冷たい石床を極上のラグマットにリフォーム。
すると、不眠症で常にイライラしていた魔王ザルドリスが、リノの作った「巣」のあまりの快適さに陥落してしまい……?
「……貴様、私を堕落させる気か」
(※いいえ、ただ快適に寝たいだけです)
殺されるどころか、魔王様に気に入られ、気付けば城中がリノの虜に。
捨てられた生贄オメガが、裁縫一つで魔王城を「世界一のマイホーム」に変える、ほのぼの逆転溺愛ファンタジー!
この世界は僕に甘すぎる 〜ちんまい僕(もふもふぬいぐるみ付き)が溺愛される物語〜
COCO
BL
「ミミルがいないの……?」
涙目でそうつぶやいた僕を見て、
騎士団も、魔法団も、王宮も──全員が本気を出した。
前世は政治家の家に生まれたけど、
愛されるどころか、身体目当ての大人ばかり。
最後はストーカーの担任に殺された。
でも今世では……
「ルカは、僕らの宝物だよ」
目を覚ました僕は、
最強の父と美しい母に全力で愛されていた。
全員190cm超えの“男しかいない世界”で、
小柄で可愛い僕(とウサギのぬいぐるみ)は、今日も溺愛されてます。
魔法全属性持ち? 知識チート? でも一番すごいのは──
「ルカ様、可愛すぎて息ができません……!!」
これは、世界一ちんまい天使が、世界一愛されるお話。
【完】ラスボス(予定)に転生しましたが、家を出て幸せになります
ナナメ
BL
8歳の頃ここが『光の勇者と救世の御子』の小説、もしくはそれに類似した世界であるという記憶が甦ったウル。
家族に疎まれながら育った自分は囮で偽物の王太子の婚約者である事、同い年の義弟ハガルが本物の婚約者である事、真実を告げられた日に全てを失い絶望して魔王になってしまう事ーーそれを、思い出した。
思い出したからには思いどおりになるものか、そして小説のちょい役である推しの元で幸せになってみせる!と10年かけて下地を築いた卒業パーティーの日ーー
ーーさあ、早く来い!僕の10年の努力の成果よ今ここに!
魔王になりたくないラスボス(予定)と、本来超脇役のおっさんとの物語。
※体調次第で書いておりますのでかなりの鈍足更新になっております。ご了承頂ければ幸いです。
※表紙はAI作成です
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
転生したら嫌われ者No.01のザコキャラだった 〜引き篭もりニートは落ちぶれ王族に転生しました〜
隍沸喰(隍沸かゆ)
BL
引き篭もりニートの俺は大人にも子供にも人気の話題のゲーム『WoRLD oF SHiSUTo』の次回作を遂に手に入れたが、その直後に死亡してしまった。
目覚めたらその世界で最も嫌われ、前世でも嫌われ続けていたあの落ちぶれた元王族《ヴァントリア・オルテイル》になっていた。
同じ檻に入っていた子供を看病したのに殺されかけ、王である兄には冷たくされ…………それでもめげずに頑張ります!
俺を襲ったことで連れて行かれた子供を助けるために、まずは脱獄からだ!
重複投稿:小説家になろう(ムーンライトノベルズ)
注意:
残酷な描写あり
表紙は力不足な自作イラスト
誤字脱字が多いです!
お気に入り・感想ありがとうございます。
皆さんありがとうございました!
BLランキング1位(2021/8/1 20:02)
HOTランキング15位(2021/8/1 20:02)
他サイト日間BLランキング2位(2019/2/21 20:00)
ツンデレ、執着キャラ、おバカ主人公、魔法、主人公嫌われ→愛されです。
いらないと思いますが感想・ファンアート?などのSNSタグは #嫌01 です。私も宣伝や時々描くイラストに使っています。利用していただいて構いません!
性技Lv.99、努力Lv.10000、執着Lv.10000の勇者が攻めてきた!
モト
BL
異世界転生したら弱い悪魔になっていました。でも、異世界転生あるあるのスキル表を見る事が出来た俺は、自分にはとんでもない天性資質が備わっている事を知る。
その天性資質を使って、エルフちゃんと結婚したい。その為に旅に出て、強い魔物を退治していくうちに何故か魔王になってしまった。
魔王城で仕方なく引きこもり生活を送っていると、ある日勇者が攻めてきた。
その勇者のスキルは……え!? 性技Lv.99、努力Lv.10000、執着Lv.10000、愛情Max~~!?!?!?!?!?!
ムーンライトノベルズにも投稿しておりすがアルファ版のほうが長編になります。
追放された『呪物鑑定』持ちの公爵令息、魔王の呪いを解いたら執着溺愛ルートに入りました
水凪しおん
BL
「お前のそのスキルは不吉だ」
身に覚えのない罪を着せられ、聖女リリアンナによって国を追放された公爵令息カイル。
死を覚悟して彷徨い込んだ魔の森で、彼は呪いに蝕まれ孤独に生きる魔王レイルと出会う。
カイルの持つ『呪物鑑定』スキル――それは、魔王を救う唯一の鍵だった。
「カイル、お前は我の光だ。もう二度と離さない」
献身的に尽くすカイルに、冷徹だった魔王の心は溶かされ、やがて執着にも似た溺愛へと変わっていく。
これは、全てを奪われた青年が魔王を救い、世界一幸せになる逆転と愛の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる