思い出の丘で君と

さくらんぼ

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思い出の丘で君と

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蝉の声が聞こえる頃、奏太はなみに「思い出の丘に行こうよ!」と声をかけた。なみは「いいよ!ちょうど暇だったし!」といい同意した。早速2人は思い出の丘に行こうと準備する。「ねね!ちょっと遠回りして行こうよ!」なみがこういう。「どうして?」「だって奏多と長くドライブしたいんだもん♪」可愛いな。と奏多は思った。準備が出来たところで2人は車に乗る。「楽しみー!早く出発しようよ!」「わかったよ!」なみが用意してくれた弁当を持って出発する。「ねー!私、思い出の丘に行ったら
言いたいことがあるの!楽しみにしててね!」「なんだよ~気になるじゃないか笑」「いいの!」「じゃあ楽しみにしてるよ!」奏太はなみの方を見るために一瞬だけ目を離した。突如にきぃっー!というブレーキ音が聞こえてきた。「なんだ、、?」「いやっー!」なみが叫んだあと奏太が前を見ると白いワゴン車が赤信号を無視してこちらに突っ込んできた。ドンッ、、
辺りに大きい音が響いた。「大丈夫ですか!?」と聞こえるが微かにしか聞こえない。そうだ、、隣にいたなみは!と思い奏太は力を振り絞ってなみを見るとなみはフロントガラスに頭を思いっきりぶつけたようで頭からは血が大量に噴き出していた。「な、、み、っ」奏太は意識がもうろうとする中必死に呼びかけるが反応はない、、少ししてまずは重症を負っているなみから救急車で運ばれて行った。そして奏太も運ばれていった。1日後、奏太は意識不明が戻った。「奏太さん!大丈夫ですか!?」「奏太、、!良かった、、」お母さんがお見舞いに来てくれたのだ。「母さん、、」奏太は突如になみのことを思い出した。「なみは、、っ先生!なみは!」医師は深刻そうな顔で奏太に話しかける。「なみさんは重症にも関わらずあなたより1時間前に目を覚まされました、、ですが」「目を覚ましていたんだ、、良かった、、」「ただ、なみさんは、、記憶をなくされています、、、」奏太の顔は無になった。「そんな、、、」奏太はベットから立ち上がりなみの病室を聞き、なみの所へ行った。「なみっ!お前大丈夫か!?」すると衝撃な言葉が帰ってきた。「あなた、誰?」「えっ?」奏太は涙目になりながらも話を続ける。「俺だよ!奏太!」「かなた?知らない」「奏太さん、記憶が全てないんですよ、」「そんな、、まさか、」奏太は全てを悟り絶望をした。「犯人は誰なんだ、、なみをこんなにした犯人は!」「今調べているそうです、、」「絶対に許さない、、」奏太はなみを連れて思い出の丘に行こうとした。「なみをつれていってもいいですか?」「はい、、ですか安全に」「わかりました。」ここから思い出の丘までは歩いて10分位で行ける。「なみ!少し僕とおでかけしよ!」「は、はい、、」なんとも言えない顔で返事をする。10分後、「ついた!」「ここは?」「ここは、なみと僕が初めて出会った2人の思い出の場所だよ!」「うぅっ、、」突然なみは泣き出した。「どうした、、?大丈夫?」「奏太思い出した、、私、ここが大好きだったあの時から、、」「なみ!思い出してくれたんだね!」「うん!全部思い出した!ありがとう、、、」2人は思い出の丘で夕日に照らされながらハグをした。「犯人は許せないけど、これからも一緒だよ!」「当たり前じゃん!」こうして2人はあとの人生を共にしていった。
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