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閑話。ピンク、一足先に春が来る
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また前回同様、記憶のないまま魔物の氾濫
が終息した。
なんかまた私はブレスを吐いたらしい。
グレン様にも黒竜にも竜化しない人の姿で
ブレスを吐くなんて器用だなと笑われた。
器用とかそういう問題?
でも、まあいいか。あの二人が笑うのだから
きっと笑い事なのだろう。うん。
大群の状態異常の魔物相手に戦った国軍、
辺境伯領軍の兵士達には負傷者が大勢出た。
ただ幸いに死者はほとんど出ていない。
プリシラ様は魔力枯渇のために意識が
戻らない。あれだけの魔物の攻撃から
防衛結界を張り続け、砦を守り抜いたの
だから当然と言えば当然の結果なのかも
しれない。
本当にすごい人だ。
あの方がお館様の奥様で本当に良かった。
ロイシュタール様の見立てでは命には別状は
ないとの事。
魔力が回復するまで眠り続ける。
心配そうにお館様がずっと付き添っている。
ロイシュタール様がお館様にそっと
耳打ちする。
お館様が茹であがったタコのように
真っ赤になっている。
あ~なんか何を言われたのか私、
分かっちゃった。
魔力の性行為による夫婦間による譲渡。
だよね。
夫婦でも意識のない相手にどうなのそれ?
でも治療行為か。
例えば私が魔力枯渇して意識のない状態で
グレン様に……恥ずかしいけど嫌じゃない。
結局、二人の信頼関係の問題だ。
早くプリシラ様の意識が戻るといいな。
帝国に火をつけられたり、魔物に荒らされた
辺境伯領の街。
前回の氾濫の時にも街への魔物の流入は
なかったのに今回は……。
私の故郷は見るも無惨に破壊された。
それでもプリシラ様のお陰で民間人の
人的被害は全くなし。
人々の表情は明るい。
辺境人の強さを垣間見た気がする。
父や兄が言っていたように人さえ無事なら
それでいい。
いくらでもやり直しがきく。
帝国は今はアルフォンス様の反乱軍、
ロイシュタール様のキルバン、
バルド様のカナンの連合軍が完全に制圧。
支配下に置かれた。
皇帝であるオズワルドもアルトリアに
捕らえられたため、戦争は終結。
ちらつく雪が足枷だけど、それでも
復興に向けて皆が動き出した。
「え?!何?今何て言ったのドーラ」
負傷者の治療に忙しく働くドーラが
短い休憩時間に何かとんでもない事を
言い出した。
髪に編み込んだリボンはピンク。
相変わらずピンク愛に満ち溢れている。
「何度も言わせないでよ!恥ずかしい……」
真っ赤な顔で両手で顔を隠すドーラ。
ちょっと前までアルフォンス様の事を
慕う追っかけお嬢様だったのに……。
「だから、あんたのお兄様のエリック様と
その……お付き合いさせていただく事に
なったの!あ~~恥ずかしい!」
………あの美貌のアルフォンス様から
どう見ても熊にしか見えないうちの兄。
どうしたのドーラ?振り幅が大き過ぎない?
しかもエリック兄さんは火焔熊につけられた
顔の傷のせいで余計に威圧感がある。
ついぞ女性にもてた事がないのに。
「従軍中に魔物に襲われたのをエリック様に
助けていただいたのよ。もう、それが物凄く
カッコよくてぇ!!きゃ~~!!
魔物の群れをバッサ、バッサと斬り倒し、
『お嬢さんお怪我は?』ですって!
とても紳士でいらして……。
昨日、思い切ってお付き合いをお願いしたら
快く了承して下さったの!
私の身分が平民でも構わないとおっしゃて……。
そうしたら夜にお父様であるアシェンティ
子爵様と一緒にわざわざお見えになって、
いっその事、さっさと婚約しようと
書類を持って来られて……。
辺境伯様とグレン様が立ち会って下さって
婚約しちゃったの!幸せ過ぎて怖い!」
頬を染めて語るドーラ。
……この期を逃したらエリック兄さんは
絶対に結婚できないと思ったなあの熊父!
エリック兄さんが告白されたその日の夜に
即、婚約って……しかもグレン様まで
片棒を担ぐなんて。
何をしているのあの人は……。
あまりの事に頭が痛い。
ドーラはちょっと思い込みは激しいけれど
一途ないい子だから私は義姉になって
くれるのはうれしいけれど……。
いいの?本当に。
エリック兄さんは性格は無茶苦茶いいけど、
脳筋の熊だよ?
でも、幸せそうなドーラ。
う~ん。いいのかな?うん。よし!
素直に喜ぶ事にした。
「よろしくお願いします。お義姉様」
頭を下げるとさらに真っ赤になるドーラ。
可愛い!でも気になる事は聞いておこう。
「ねえ、ドーラ。アルフォンス様の事は
もういいの?」
「うん。アイリス様とうまくいったみたい
だし、アルフォンス様が幸せならそれで……」
ちょっと切なく笑うドーラ。
「ちなみにアルフォンス様の時は何が
きっかけで好きになったの?」
「ん?私が馬車の事故で大怪我した時に
その場に居合わせたアルフォンス様に
治癒魔法で助けていただいたのよ。
カッコ良かったなぁ。あれから私、適正が
あった治癒魔法の修行を本格的に始めたの。
アルフォンス様への恋は実らなかったけれど
アルフォンス様がきっかけで頑張った
治癒魔法はこうして辺境で役に立っている。
うん。失恋はしたけど後悔はないわ。
それにいまはエリック様がいるし!」
輝くほど目映い笑顔のドーラ。
残念ピンクなんて心の中で呼んでいたのが
嘘みたい。
ドーラってば助けられるとストンと恋に
落ちちゃうタイプなのね。
なんか納得。
まだ、雪深い北辺境の冬。
どうやら友人が義姉になる事が決まった。
このピンクをこよなく愛する友人が
大好きなエリック兄さんと幸せになって
くれるといいな。
友人と兄に訪れた一足早い春に
心、温まる私でした。
が終息した。
なんかまた私はブレスを吐いたらしい。
グレン様にも黒竜にも竜化しない人の姿で
ブレスを吐くなんて器用だなと笑われた。
器用とかそういう問題?
でも、まあいいか。あの二人が笑うのだから
きっと笑い事なのだろう。うん。
大群の状態異常の魔物相手に戦った国軍、
辺境伯領軍の兵士達には負傷者が大勢出た。
ただ幸いに死者はほとんど出ていない。
プリシラ様は魔力枯渇のために意識が
戻らない。あれだけの魔物の攻撃から
防衛結界を張り続け、砦を守り抜いたの
だから当然と言えば当然の結果なのかも
しれない。
本当にすごい人だ。
あの方がお館様の奥様で本当に良かった。
ロイシュタール様の見立てでは命には別状は
ないとの事。
魔力が回復するまで眠り続ける。
心配そうにお館様がずっと付き添っている。
ロイシュタール様がお館様にそっと
耳打ちする。
お館様が茹であがったタコのように
真っ赤になっている。
あ~なんか何を言われたのか私、
分かっちゃった。
魔力の性行為による夫婦間による譲渡。
だよね。
夫婦でも意識のない相手にどうなのそれ?
でも治療行為か。
例えば私が魔力枯渇して意識のない状態で
グレン様に……恥ずかしいけど嫌じゃない。
結局、二人の信頼関係の問題だ。
早くプリシラ様の意識が戻るといいな。
帝国に火をつけられたり、魔物に荒らされた
辺境伯領の街。
前回の氾濫の時にも街への魔物の流入は
なかったのに今回は……。
私の故郷は見るも無惨に破壊された。
それでもプリシラ様のお陰で民間人の
人的被害は全くなし。
人々の表情は明るい。
辺境人の強さを垣間見た気がする。
父や兄が言っていたように人さえ無事なら
それでいい。
いくらでもやり直しがきく。
帝国は今はアルフォンス様の反乱軍、
ロイシュタール様のキルバン、
バルド様のカナンの連合軍が完全に制圧。
支配下に置かれた。
皇帝であるオズワルドもアルトリアに
捕らえられたため、戦争は終結。
ちらつく雪が足枷だけど、それでも
復興に向けて皆が動き出した。
「え?!何?今何て言ったのドーラ」
負傷者の治療に忙しく働くドーラが
短い休憩時間に何かとんでもない事を
言い出した。
髪に編み込んだリボンはピンク。
相変わらずピンク愛に満ち溢れている。
「何度も言わせないでよ!恥ずかしい……」
真っ赤な顔で両手で顔を隠すドーラ。
ちょっと前までアルフォンス様の事を
慕う追っかけお嬢様だったのに……。
「だから、あんたのお兄様のエリック様と
その……お付き合いさせていただく事に
なったの!あ~~恥ずかしい!」
………あの美貌のアルフォンス様から
どう見ても熊にしか見えないうちの兄。
どうしたのドーラ?振り幅が大き過ぎない?
しかもエリック兄さんは火焔熊につけられた
顔の傷のせいで余計に威圧感がある。
ついぞ女性にもてた事がないのに。
「従軍中に魔物に襲われたのをエリック様に
助けていただいたのよ。もう、それが物凄く
カッコよくてぇ!!きゃ~~!!
魔物の群れをバッサ、バッサと斬り倒し、
『お嬢さんお怪我は?』ですって!
とても紳士でいらして……。
昨日、思い切ってお付き合いをお願いしたら
快く了承して下さったの!
私の身分が平民でも構わないとおっしゃて……。
そうしたら夜にお父様であるアシェンティ
子爵様と一緒にわざわざお見えになって、
いっその事、さっさと婚約しようと
書類を持って来られて……。
辺境伯様とグレン様が立ち会って下さって
婚約しちゃったの!幸せ過ぎて怖い!」
頬を染めて語るドーラ。
……この期を逃したらエリック兄さんは
絶対に結婚できないと思ったなあの熊父!
エリック兄さんが告白されたその日の夜に
即、婚約って……しかもグレン様まで
片棒を担ぐなんて。
何をしているのあの人は……。
あまりの事に頭が痛い。
ドーラはちょっと思い込みは激しいけれど
一途ないい子だから私は義姉になって
くれるのはうれしいけれど……。
いいの?本当に。
エリック兄さんは性格は無茶苦茶いいけど、
脳筋の熊だよ?
でも、幸せそうなドーラ。
う~ん。いいのかな?うん。よし!
素直に喜ぶ事にした。
「よろしくお願いします。お義姉様」
頭を下げるとさらに真っ赤になるドーラ。
可愛い!でも気になる事は聞いておこう。
「ねえ、ドーラ。アルフォンス様の事は
もういいの?」
「うん。アイリス様とうまくいったみたい
だし、アルフォンス様が幸せならそれで……」
ちょっと切なく笑うドーラ。
「ちなみにアルフォンス様の時は何が
きっかけで好きになったの?」
「ん?私が馬車の事故で大怪我した時に
その場に居合わせたアルフォンス様に
治癒魔法で助けていただいたのよ。
カッコ良かったなぁ。あれから私、適正が
あった治癒魔法の修行を本格的に始めたの。
アルフォンス様への恋は実らなかったけれど
アルフォンス様がきっかけで頑張った
治癒魔法はこうして辺境で役に立っている。
うん。失恋はしたけど後悔はないわ。
それにいまはエリック様がいるし!」
輝くほど目映い笑顔のドーラ。
残念ピンクなんて心の中で呼んでいたのが
嘘みたい。
ドーラってば助けられるとストンと恋に
落ちちゃうタイプなのね。
なんか納得。
まだ、雪深い北辺境の冬。
どうやら友人が義姉になる事が決まった。
このピンクをこよなく愛する友人が
大好きなエリック兄さんと幸せになって
くれるといいな。
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心、温まる私でした。
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