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宰相 2
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あの王とのぐったりするようなお茶会から
数日後、宰相が今度は私を訪ねてきた。
私も聞きたい事が山のようにあるので
会う事にした。
お茶の支度が済むと人払いのために
アンナが退室する。
扉は開けたまま。
外には護衛騎士が立っているが小声で
話す分には聞こえないだろう。
「先日は大変失礼いたしました。
私はジェームズ・シドウェル。ゴードルの
宰相をしております。陛下の……
リチャードの伯父にあたる者です」
呼び捨てにするような関係性があるとは
思ったけれど叔父!
ずいぶんと年の近い叔父だ。
「お年の近い叔父、甥ですわね?」
「三つ違いですね。叔父といっても
私は妾腹です。先々代の国王陛下が若い
側室に生ませた子でした。
当時ゴロゴロいた屑王子の一人です。
先々代の国王陛下はとても
子沢山でしたから。
まあ今は誰一人として生き残っては
おりませんがね。私は下から二番目の
王子で早くから実母の実家の伯爵家に
養子に出されたので死なずに済んだ
ようなものです」
「誰も生き残っていないとは?」
「先々代の国王陛下の崩御の後、
当時の王太子を含め年の近い上の兄三人が
跡目争いで殺し合いまして……。
それが他の王位継承権のある者同士の
殺し合いに発展し
最終的に一番殺したリチャードの父と
子供で誰も殺さず逃げ回った私だけが
生き残りました。
まああの兄にはいつ殺されるかと
びくびくしていましたが何とか生き残り
ましたね」
大国の跡目争い。血生臭い話ね。
「そんな訳で王家の血を引くのはもう
リチャードしかいないのです。
なので王妃様には何が何でもお世継ぎを
産んでいただきたいのですよ」
「王家の血ならあなたも引いている
でしょう?あなたのお子さんでも
よいのではなくて?」
「私は子供の頃に盛られた毒の後遺症で
子ができません。
だから生き残ったのですから。
王妃様?最新鋭の戦艦一隻分の代わりです。
死ぬ気で頑張って下さいね」
ニッコリ笑うシドウェルが怖い。
嫌だ。故郷に帰りたい。嫌だこんな国。
権力争いで殺し合い血筋が絶えそう?
自分達が悪いんじゃない。
私にそんな責務を背負わせないで。
賠償金が払えないばかりに……。
あ~お金がないのって辛い。
「そうは言いますけど、当の陛下が私には
手をつけないとおっしゃていては……」
そう。大切にされてはいるけれど
私は女性としては見られていない。
あれを何とかしろと言われても、
どうすればいいの?
「ほら陛下は側室をよこせと仰せでしたし
食指の動かない私よりも側室の方に
頑張っていただく方が現実的ではない?
イレーネ様とは仲良く絡み合ってましたし、
別に女性嫌いな訳ではないでしょう。
いずれどなたかに子ができますわ」
「繁殖用のメスですか?あれはない。
我が甥ながら酷すぎます。あれに関しては
謝罪します。
お願いですから見捨てないで下さい」
シドウェルが頭を下げる。
「陛下は幼少期にずいぶん寂しい思いをした
ようです。一体どんな養育をしたのですか。
情緒の成長が著しく悪いです」
首くくりの幽霊を癒しにするぐらいだもの。
きっと十分な愛情は得られなかったに
違いない。
「そんな話しをしますか?あいつが?
やはりあなたは特別だな。これは是非とも
頑張っていただかねば」
いやだから無理ですって。そんなキラキラと
期待に満ちた顔をされても。
あれは根深そうだもの。
「ご指摘の通りあいつは酷い育ち方を
しました。生まれた時は世継ぎの王子として
それは大切にされていましたけれど、
五歳になった頃、人面瘡ができたために
父である国王からは自分の殺した兄弟達の
祟りだと疎まれ、
母である王妃や姉である王女から醜いと
嫌われまして。虐げられ離宮に閉じ込め
られるようにして育ちました」
「世継ぎの王子なのに?」
「あの当時は次にまた王子が生まれる
だろうと楽観視されてましたし
最悪、王女が女王として即位すればいいと
思っていたのでしょう。
実際はその後、子供ができる事は
ありませんでしたがね。
王妃に子ができぬならと
次々に側室や愛妾を召し上げましたが
全く懐妊しませんでした」
そんな事ってあるだろうか。
ちゃんと嫡室の王子がいるというのに。
「そんな多くの側室や愛妾に入り浸る夫に
王妃が心を病みまして。今度は王女を虐待
し始めたのです。
お前が女なのが悪いと……。
虐待された王女も心を病みました。
だから、誰も悪夢の草が使われたとは
気がつかなかったのです。
心を病む理由がありましたから。
それに王家は物狂いの家系。
王妃は王にとっては従姉妹にあたる王族。
王家の女性はいつ狂ってもおかしくは
ありませんから……。
ほどなくして二人とも幽閉されました」
「先代の国王陛下は隣国との戦の折りに
戦死されたのよね?」
さすがにそれぐらいは私でも知っている。
「ええ。ですので結局は貴族議会の後押しで
リチャードが急遽即位しました。
リチャードは即位するとすぐに参戦。
初陣だったのにもかかわらず隣国の軍を
次々に打ち破り戦争を我が国に有利な形で
終結させました。
戦争の英雄ですよ。国民の人気は高い。
ですが戦から戻ってきたら王妃と姉姫が
あのような事に……」
自分の腹を切り裂いて内臓を引きずり
出した訳ね。そして王が止めを刺した。
胸糞悪い話しね。
「リチャードはその生い立ちから人を信用
していません。だからあなたと仲良くされて
いるのを見た時は目を疑いました。
それで……仲間とは一体なんの事でしょう?
短い間に何故あいつはあなたに
心を許したのか教えて欲しいのです」
シドウェルはとても真剣だ。
甥に対する情はあるようだ。
きっと王の心を掴む糸口が欲しいのだろう。
いいのかしら。こんなふざけた事を
言っても。
「それが……」
「それが?」
「人面瘡です」
「人面瘡?」
「実は私にもあるのです。人面瘡が」
「……は?」
「陛下の言う仲間とはそういう事です。
ですから無理だと申しました。
あの方は相当に病んでいます。
同じ人面瘡持ちという事で私を大切に
してくれているだけで特別に心を許して
くれている訳ではありません。
こうなる前にもっと早く手を打つべき
だったのでは?あの方の心の傷は深いと
思いますよ?」
そう。もっと心が柔らかいうちに守って
あげられたら良かったのに。
もう、成人男性だ。
人格形成も終わっている。
今さら人並みに人を愛せと言われても
無理でしょう。
愛された事もないのに。
冷酷王などと呼ばれているけれど実は
可哀想な人だった。
「王妃様に人面瘡が……奇跡ですね!」
「はい?」
何、この人。今、奇跡と言った?
まじまじとシドウェルの顔を見る。
うるうると瞳を潤ませている。
何、その顔?
「きっと運命です。賠償金代わりに貰った
嫁に人面瘡!いや、議会の年寄り達の勘は
侮れない。こんな偶然がありますか?
ないでしょう。人面瘡がかすがい。
いや、これは驚いたな」
人面瘡がかすがい……。
大丈夫なのこの人も。
命を狙われ過ぎてこの人も病んでない?
「とにかく王妃様はリチャードの心を掴み
閨に引きずり込んで子を成して下さい。
大丈夫です。とりあえず好感は持って
いるのですから、きっと何とかなります!」
「だから側室を……」
「側室の子ではまずいのです。
実は隣国の王子にゴードルの王位継承権が
あるので、血筋の正しい嫡室の子でないと
最悪の場合、国が乗っ取られてしまいます」
「はい?」
何でそんな面倒な事になっているの?
要するに隣国の王妃はゴードルの王女ね?
結婚しても王位継承権を保有しているのね?
馬鹿じゃないの?
何で婚姻に際して継承権を放棄させて
おかないの……。
ああ~。
それは私の命が狙われる訳だ。
悪夢の草も暗殺未遂も隣国の仕業でしょう。
「いっそのこと隣国の王子と王妃を
殺した方が憂いが失くなって話しが
早いんじゃないの?
それなら側室の子を跡継ぎにしても問題が
ないと思うけど?」
「すごいな。夫婦で同じ事を言いますね。
でもそんな滅多な事を言ってはいけません。
どこで誰に聞かれるか分かりませんからね」
にこやかに笑うシドウェル。
その顔は何度か暗殺しようとしたみたいね。
ゴードルは隣国の王妃と王子を殺したい。
隣国は王と私を殺したい。
どちらが先に殺せるか競争ね?
どうやら隣国の方が今は優勢だ。
私は生き残れるのだろうか。
なんの因果でこんな国に嫁ぐ羽目に
なったのかしらね私は。
深い深いため息をする。
今日は前回よりももっとぐったりする
お茶の時間となった。
数日後、宰相が今度は私を訪ねてきた。
私も聞きたい事が山のようにあるので
会う事にした。
お茶の支度が済むと人払いのために
アンナが退室する。
扉は開けたまま。
外には護衛騎士が立っているが小声で
話す分には聞こえないだろう。
「先日は大変失礼いたしました。
私はジェームズ・シドウェル。ゴードルの
宰相をしております。陛下の……
リチャードの伯父にあたる者です」
呼び捨てにするような関係性があるとは
思ったけれど叔父!
ずいぶんと年の近い叔父だ。
「お年の近い叔父、甥ですわね?」
「三つ違いですね。叔父といっても
私は妾腹です。先々代の国王陛下が若い
側室に生ませた子でした。
当時ゴロゴロいた屑王子の一人です。
先々代の国王陛下はとても
子沢山でしたから。
まあ今は誰一人として生き残っては
おりませんがね。私は下から二番目の
王子で早くから実母の実家の伯爵家に
養子に出されたので死なずに済んだ
ようなものです」
「誰も生き残っていないとは?」
「先々代の国王陛下の崩御の後、
当時の王太子を含め年の近い上の兄三人が
跡目争いで殺し合いまして……。
それが他の王位継承権のある者同士の
殺し合いに発展し
最終的に一番殺したリチャードの父と
子供で誰も殺さず逃げ回った私だけが
生き残りました。
まああの兄にはいつ殺されるかと
びくびくしていましたが何とか生き残り
ましたね」
大国の跡目争い。血生臭い話ね。
「そんな訳で王家の血を引くのはもう
リチャードしかいないのです。
なので王妃様には何が何でもお世継ぎを
産んでいただきたいのですよ」
「王家の血ならあなたも引いている
でしょう?あなたのお子さんでも
よいのではなくて?」
「私は子供の頃に盛られた毒の後遺症で
子ができません。
だから生き残ったのですから。
王妃様?最新鋭の戦艦一隻分の代わりです。
死ぬ気で頑張って下さいね」
ニッコリ笑うシドウェルが怖い。
嫌だ。故郷に帰りたい。嫌だこんな国。
権力争いで殺し合い血筋が絶えそう?
自分達が悪いんじゃない。
私にそんな責務を背負わせないで。
賠償金が払えないばかりに……。
あ~お金がないのって辛い。
「そうは言いますけど、当の陛下が私には
手をつけないとおっしゃていては……」
そう。大切にされてはいるけれど
私は女性としては見られていない。
あれを何とかしろと言われても、
どうすればいいの?
「ほら陛下は側室をよこせと仰せでしたし
食指の動かない私よりも側室の方に
頑張っていただく方が現実的ではない?
イレーネ様とは仲良く絡み合ってましたし、
別に女性嫌いな訳ではないでしょう。
いずれどなたかに子ができますわ」
「繁殖用のメスですか?あれはない。
我が甥ながら酷すぎます。あれに関しては
謝罪します。
お願いですから見捨てないで下さい」
シドウェルが頭を下げる。
「陛下は幼少期にずいぶん寂しい思いをした
ようです。一体どんな養育をしたのですか。
情緒の成長が著しく悪いです」
首くくりの幽霊を癒しにするぐらいだもの。
きっと十分な愛情は得られなかったに
違いない。
「そんな話しをしますか?あいつが?
やはりあなたは特別だな。これは是非とも
頑張っていただかねば」
いやだから無理ですって。そんなキラキラと
期待に満ちた顔をされても。
あれは根深そうだもの。
「ご指摘の通りあいつは酷い育ち方を
しました。生まれた時は世継ぎの王子として
それは大切にされていましたけれど、
五歳になった頃、人面瘡ができたために
父である国王からは自分の殺した兄弟達の
祟りだと疎まれ、
母である王妃や姉である王女から醜いと
嫌われまして。虐げられ離宮に閉じ込め
られるようにして育ちました」
「世継ぎの王子なのに?」
「あの当時は次にまた王子が生まれる
だろうと楽観視されてましたし
最悪、王女が女王として即位すればいいと
思っていたのでしょう。
実際はその後、子供ができる事は
ありませんでしたがね。
王妃に子ができぬならと
次々に側室や愛妾を召し上げましたが
全く懐妊しませんでした」
そんな事ってあるだろうか。
ちゃんと嫡室の王子がいるというのに。
「そんな多くの側室や愛妾に入り浸る夫に
王妃が心を病みまして。今度は王女を虐待
し始めたのです。
お前が女なのが悪いと……。
虐待された王女も心を病みました。
だから、誰も悪夢の草が使われたとは
気がつかなかったのです。
心を病む理由がありましたから。
それに王家は物狂いの家系。
王妃は王にとっては従姉妹にあたる王族。
王家の女性はいつ狂ってもおかしくは
ありませんから……。
ほどなくして二人とも幽閉されました」
「先代の国王陛下は隣国との戦の折りに
戦死されたのよね?」
さすがにそれぐらいは私でも知っている。
「ええ。ですので結局は貴族議会の後押しで
リチャードが急遽即位しました。
リチャードは即位するとすぐに参戦。
初陣だったのにもかかわらず隣国の軍を
次々に打ち破り戦争を我が国に有利な形で
終結させました。
戦争の英雄ですよ。国民の人気は高い。
ですが戦から戻ってきたら王妃と姉姫が
あのような事に……」
自分の腹を切り裂いて内臓を引きずり
出した訳ね。そして王が止めを刺した。
胸糞悪い話しね。
「リチャードはその生い立ちから人を信用
していません。だからあなたと仲良くされて
いるのを見た時は目を疑いました。
それで……仲間とは一体なんの事でしょう?
短い間に何故あいつはあなたに
心を許したのか教えて欲しいのです」
シドウェルはとても真剣だ。
甥に対する情はあるようだ。
きっと王の心を掴む糸口が欲しいのだろう。
いいのかしら。こんなふざけた事を
言っても。
「それが……」
「それが?」
「人面瘡です」
「人面瘡?」
「実は私にもあるのです。人面瘡が」
「……は?」
「陛下の言う仲間とはそういう事です。
ですから無理だと申しました。
あの方は相当に病んでいます。
同じ人面瘡持ちという事で私を大切に
してくれているだけで特別に心を許して
くれている訳ではありません。
こうなる前にもっと早く手を打つべき
だったのでは?あの方の心の傷は深いと
思いますよ?」
そう。もっと心が柔らかいうちに守って
あげられたら良かったのに。
もう、成人男性だ。
人格形成も終わっている。
今さら人並みに人を愛せと言われても
無理でしょう。
愛された事もないのに。
冷酷王などと呼ばれているけれど実は
可哀想な人だった。
「王妃様に人面瘡が……奇跡ですね!」
「はい?」
何、この人。今、奇跡と言った?
まじまじとシドウェルの顔を見る。
うるうると瞳を潤ませている。
何、その顔?
「きっと運命です。賠償金代わりに貰った
嫁に人面瘡!いや、議会の年寄り達の勘は
侮れない。こんな偶然がありますか?
ないでしょう。人面瘡がかすがい。
いや、これは驚いたな」
人面瘡がかすがい……。
大丈夫なのこの人も。
命を狙われ過ぎてこの人も病んでない?
「とにかく王妃様はリチャードの心を掴み
閨に引きずり込んで子を成して下さい。
大丈夫です。とりあえず好感は持って
いるのですから、きっと何とかなります!」
「だから側室を……」
「側室の子ではまずいのです。
実は隣国の王子にゴードルの王位継承権が
あるので、血筋の正しい嫡室の子でないと
最悪の場合、国が乗っ取られてしまいます」
「はい?」
何でそんな面倒な事になっているの?
要するに隣国の王妃はゴードルの王女ね?
結婚しても王位継承権を保有しているのね?
馬鹿じゃないの?
何で婚姻に際して継承権を放棄させて
おかないの……。
ああ~。
それは私の命が狙われる訳だ。
悪夢の草も暗殺未遂も隣国の仕業でしょう。
「いっそのこと隣国の王子と王妃を
殺した方が憂いが失くなって話しが
早いんじゃないの?
それなら側室の子を跡継ぎにしても問題が
ないと思うけど?」
「すごいな。夫婦で同じ事を言いますね。
でもそんな滅多な事を言ってはいけません。
どこで誰に聞かれるか分かりませんからね」
にこやかに笑うシドウェル。
その顔は何度か暗殺しようとしたみたいね。
ゴードルは隣国の王妃と王子を殺したい。
隣国は王と私を殺したい。
どちらが先に殺せるか競争ね?
どうやら隣国の方が今は優勢だ。
私は生き残れるのだろうか。
なんの因果でこんな国に嫁ぐ羽目に
なったのかしらね私は。
深い深いため息をする。
今日は前回よりももっとぐったりする
お茶の時間となった。
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