歪な戦士の異世界転生録 〜授かった【変換】スキルが尖り過ぎてて異常な性能を得る〜

チャド丸

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真の勇者編

vs勇者のパートナー

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「まぁ今日はもう遅い。ユウくん、よかったら夕食を食べていかないかい?」
「はい!是非ご一緒したいです」
今日はリリアにも遅くなると伝えてある。ユウはジィファの誘いを受けた。

「では急いで支度をさせよう。しばらくくつろいでいてくれ」
そう言ってジィファは部屋から出ていった。
「アラン叔父様、夕食まで時間があります。よろしければ久しぶりに、稽古をつけてください」
アランも一緒に出ていこうとしたとき、パルファがそう言った。

「それはいいな!アラン、頼まれてくれるか?」
「あぁ。どのくらい強くなったかやってみるか」
アランも快諾して、3人は屋敷の庭へと向かった。

~~~~~

「さて、どっからでもいいぞ」
アランが剣を持ってそう言う。文字通り持っただけで構えていないのに、とてつもない威圧感を醸し出す。
「では・・・行きます!」
パルファがそう言って駆け出す。進化した【純白】スキルの光り輝く状態に一瞬で変化し、遠かった2人の距離は一瞬で詰まった。

「おお!速くなったなぁ!」
パルファが横なぎに一閃するが、アランはそれをバックステップで回避する。
「はぁっ!」
パルファもそれを追い、上下左右から鋭く速い剣を叩き込む。

「うん、うん、重さも乗ってていい感じだ。でもまだ速さを活かしきれてないな」
アランはそれを完全にいなしつつ、時折パルファへとカウンターを返す。
「くっ!」
アランがパルファの攻撃に余裕を見せているのに対して、そのカウンターを受けるパルファはその都度くぐもった声を出す。

(パルファが嫌がるタイミングと方向に攻撃をしてる・・・)
アランはパルファが右に動こうとすると右から、下から切ろうとすると頭を狙うようにして、避けづらく受けられないところを狙って攻撃を返していた。
それは優れた反射神経や身体能力を持ったうえで、さらに抜群の戦闘勘があって初めてできる所業だろう。

しばらくするとパルファが膝をおり、息を切らしながら降参をする。
「はぁ、はぁ。まだまだ勝てませんね」
「当たり前だろう。向こう30年は負けるつもりはないぞ俺は」
そう言ってパルファの頭を軽く叩くアラン。すると周囲からパラパラと拍手がし始めた。使用人の何人かが、稽古を観戦していたのだ。

「さすがパルファ様!日に日にお強くなられる」
「これは次代勇者様も安泰です」
「アラン様も素晴らしかったですぞ」

そういった声を集めて本人はどんな顔をしているかと思いきや、アランの目はじっとユウを見ていた。
「それで、お前もやるか?」
その問いかけに、ユウも力強く返事をした。もちろん答えはイエスだ。

最初にパルファがいた位置まで進み、ナイフを抜いて構える。アランと向き合って数秒、今回はアランから攻めてきた。
(はやっ!!)
迫る剣にナイフをぶつけて弾き、その体勢のまま前蹴りを放つ。

「おっ、やるなぁ!」
それを剣の柄で受けたアランが感心したような声色で言う。
「絶対入ったと思ったんですが・・・今度はこちらから行きます!」

今度はユウが攻めに転じ、ナイフと打撃を織り交ぜた嵐のような攻撃を繰り出す。
それをアランは剣で受け止め、ときには避けて、さらには拳まで合わせてくる。
(体術もいけるのか・・・!)

しばらく打ち合っていると、アランが大きく距離をとった。
「これは予想以上だな。ちょっと本気出すか」
そう言ってアランは体に、深い紫色の炎を纏う。
どうやらパルファのように、アランさんもあの状態になることで全力を出せるようだ。
(炎ってことは、触るとまずいかもな・・・)

そう思った矢先、お互いの間にあった空間を侵略するようにアランが高速でユウへと近づく。
さらに速くなった動きと攻撃にかろうじて食らいつくユウ。だが、
(これは・・・受けているのにダメージが入っている!?)

アランの打撃や炎を纏った剣をガードしても、肉体にダメージが入っているようだ。
痛みはもちろん無いが、ずっと受け続けるといつか体が動かなくなるだろう。
そして、どうしたものかという余計な思考さえ今は邪魔だ。目の前の攻撃をさばく以外の雑念があると、瞬く間にやられてしまうだろう。

解決策もないまま耐えていると、アランがピタリと攻撃を止めた。
「よし、もういいだろう。夕食だ」
屋敷の方を見ながらアランが言う。その視線の先ではジィファが腕を組みながらこちらを見ていた。

「アラン。うちの庭を焼け野原にするつもりか?」
「加減したさ。雑草くらいしか燃えていないだろう」
注意をしたジィファにアランはそう言い返すと、改めてユウへと向き合った。

「思っていた以上に強かったな。これからも王都を頼むぞ」
そう言って、アランは先に屋敷へと帰っていった。
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