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ど忘れアレン
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「……………………【全体召喚】!」
俺はこの樹海に反響するようなほどの大きな声で叫んだ。
すると巨大な魔法陣が空中で展開される。
その大きさはDクラスの生徒の比ではない。
その魔法陣からは膨大な魔力と光が溢れ出ている。
流石に何か感じたのかDクラスの生徒まで余裕が表情から消えた。
そして、
「「「「かけ参じました! アレン様!」」」」
そして、そこからは大量の紫電鳥が……………………
誠に申し訳ございませんでした。
俺の方が密を作ってしまったようです。
高いと思っていた天井は一万《・・》もの紫電鳥で埋め尽くされており、真っ暗に染まっている。
集合体恐怖症の人は目に毒である光景だ。
俺は少しため息をつきながら口を開く。
「…………はぁ。暇な人って言ったよね?」
「「「「アレン様が助力を求めるのなら全てのことが暇になります!」」」」
「「「「「……………………え?」」」」」
当然、Bクラスの生徒はこの光景を見て戦意をなくし、Dクラスに関しては膝をついている者もいれば、逃げ出そうとしている者もいる。
本当にやばいことしてるのは理解しているつもりだ。
でも、今までの先輩たちに浴びせた罵倒は俺にとっては許せるものではなかった。
実力がある者が評価されない悔しさを俺は人一倍分かっている。
まぁ俺の場合、本当に最弱だと思い込んでいだから、認めていた部分もあったが。
俺はそんな恨みを晴らすように、にんまりと口角を上げて空を真っ黒に染めている紫電鳥に呼びかける。
「…………まぁいいや。ここにいる俺以外の人間を戦闘不能にして、各地に散らばってる旗を回収してくれ」
「「「「「承知しました!」」」」」
こうして、約一万を超える紫電鳥が各地に散らばっていった。
よし、密じゃなくなったぞ。
そして、俺は先に他の生徒たちに拝んでおく。
(ご愁傷さまです)
「お前らアレン様に何してんじゃこらぁ!」
ドガンッ!
「ギャアアアアアァァ!」
「アレン様の邪魔をする奴は皆殺しじゃぁ!」
バコンッ!
「いやああああぁぁぁ!」
「さっさと旗を渡しなさい!」
ビリビリビリ!
「ひいいいいぃぃ!」「やめてぇぇぇぇぇ!」
緑で生い茂っていた樹海は幾つもの雷によって焼け、炎々と燃え始めている。
これは訓練場なのでこの試合が終わればすぐに元通りになるにしても、流石にこの光景には驚嘆してしまった。
目の前にいたはずのDクラスの生徒たちは丸焦げになり、跡形もない。
もう、待合室に転移されているだろう。
Bクラスの生徒たちも頑張って逃げているものの、一段階と三段階では力の差があり過ぎる。
各地から生徒と思われる叫び声と紫電鳥たちの罵声が響き渡っていた。
俺はただただその場で棒立ちしているだけだ。
そして、俺の隣には時間が経つにつれ紫電鳥たちが旗を置いていく。
もう軽く三百は集まっただろうか。
「これで俺も三桁に…………ん?」
そう思うと頬が緩んでしまう。
しかし、俺はここであることに気づいてしまった。
「……………………あれ? これってやり過ぎちゃってない?」
多分、俺の目の前には樹海があったはずだ。
しかし、そこには荒れ地しかない。
当然、人の気配などなく、紫電鳥の気配しかない。
「「「「アレン様! 敵の壊滅終了しました!」」」」
「…………ありがとう。そういえばラークはどうしたの?」
最初から観察していたのだが、ラークの姿が見当たらなかった。
あいつなら、すぐに飛んできそうなのに。そう思ったので俺は素直に聞いてみる。
すると一人の紫電鳥がその問いに答えてくれた。
「ラーク様は『アレン様の気持ちになれ』と仰って一緒に来られなかったんです」
うん。それが正解だわ。
「また、今度、何かお願いするかもしれないけど…………その時はもうちょっと少数で来てね?」
俺は苦笑いしながら言うと紫電鳥たちはぶつぶつと何か言い始めた。
「次も俺は行くぞ」
「いや、僕だね。今日あんまり活躍できてないもん」
「は? 私だし。アレン様のためなら私が一番活躍できるわ」
その様子を見るからに少し話が長くなりそうなので、俺は魔法を行使する。
「【全体消滅】!」
俺は一度、紫電鳥たちに頭を下げてから一万を超える紫電鳥をもと場所へと帰した。
そして、誰もいなくなった、何もなくなった訓練場を見てもう一度思う。
終わったと。
何故あの時に気づかなかったのだろう。
先輩たちが歪な笑みを浮かべていたことに。
絶対に今日の夜はゴブくんによる説教フルコースだ。
俺はがっくりと肩を落とす。
そして、向こう側で笑いながら見ているであろう、先輩たちに向かって全ての怒りをぶつけるように吠えた。
「…………はめやがったなああぁぁぁ!」
今日の夜は長くなりそうです。
俺はこの樹海に反響するようなほどの大きな声で叫んだ。
すると巨大な魔法陣が空中で展開される。
その大きさはDクラスの生徒の比ではない。
その魔法陣からは膨大な魔力と光が溢れ出ている。
流石に何か感じたのかDクラスの生徒まで余裕が表情から消えた。
そして、
「「「「かけ参じました! アレン様!」」」」
そして、そこからは大量の紫電鳥が……………………
誠に申し訳ございませんでした。
俺の方が密を作ってしまったようです。
高いと思っていた天井は一万《・・》もの紫電鳥で埋め尽くされており、真っ暗に染まっている。
集合体恐怖症の人は目に毒である光景だ。
俺は少しため息をつきながら口を開く。
「…………はぁ。暇な人って言ったよね?」
「「「「アレン様が助力を求めるのなら全てのことが暇になります!」」」」
「「「「「……………………え?」」」」」
当然、Bクラスの生徒はこの光景を見て戦意をなくし、Dクラスに関しては膝をついている者もいれば、逃げ出そうとしている者もいる。
本当にやばいことしてるのは理解しているつもりだ。
でも、今までの先輩たちに浴びせた罵倒は俺にとっては許せるものではなかった。
実力がある者が評価されない悔しさを俺は人一倍分かっている。
まぁ俺の場合、本当に最弱だと思い込んでいだから、認めていた部分もあったが。
俺はそんな恨みを晴らすように、にんまりと口角を上げて空を真っ黒に染めている紫電鳥に呼びかける。
「…………まぁいいや。ここにいる俺以外の人間を戦闘不能にして、各地に散らばってる旗を回収してくれ」
「「「「「承知しました!」」」」」
こうして、約一万を超える紫電鳥が各地に散らばっていった。
よし、密じゃなくなったぞ。
そして、俺は先に他の生徒たちに拝んでおく。
(ご愁傷さまです)
「お前らアレン様に何してんじゃこらぁ!」
ドガンッ!
「ギャアアアアアァァ!」
「アレン様の邪魔をする奴は皆殺しじゃぁ!」
バコンッ!
「いやああああぁぁぁ!」
「さっさと旗を渡しなさい!」
ビリビリビリ!
「ひいいいいぃぃ!」「やめてぇぇぇぇぇ!」
緑で生い茂っていた樹海は幾つもの雷によって焼け、炎々と燃え始めている。
これは訓練場なのでこの試合が終わればすぐに元通りになるにしても、流石にこの光景には驚嘆してしまった。
目の前にいたはずのDクラスの生徒たちは丸焦げになり、跡形もない。
もう、待合室に転移されているだろう。
Bクラスの生徒たちも頑張って逃げているものの、一段階と三段階では力の差があり過ぎる。
各地から生徒と思われる叫び声と紫電鳥たちの罵声が響き渡っていた。
俺はただただその場で棒立ちしているだけだ。
そして、俺の隣には時間が経つにつれ紫電鳥たちが旗を置いていく。
もう軽く三百は集まっただろうか。
「これで俺も三桁に…………ん?」
そう思うと頬が緩んでしまう。
しかし、俺はここであることに気づいてしまった。
「……………………あれ? これってやり過ぎちゃってない?」
多分、俺の目の前には樹海があったはずだ。
しかし、そこには荒れ地しかない。
当然、人の気配などなく、紫電鳥の気配しかない。
「「「「アレン様! 敵の壊滅終了しました!」」」」
「…………ありがとう。そういえばラークはどうしたの?」
最初から観察していたのだが、ラークの姿が見当たらなかった。
あいつなら、すぐに飛んできそうなのに。そう思ったので俺は素直に聞いてみる。
すると一人の紫電鳥がその問いに答えてくれた。
「ラーク様は『アレン様の気持ちになれ』と仰って一緒に来られなかったんです」
うん。それが正解だわ。
「また、今度、何かお願いするかもしれないけど…………その時はもうちょっと少数で来てね?」
俺は苦笑いしながら言うと紫電鳥たちはぶつぶつと何か言い始めた。
「次も俺は行くぞ」
「いや、僕だね。今日あんまり活躍できてないもん」
「は? 私だし。アレン様のためなら私が一番活躍できるわ」
その様子を見るからに少し話が長くなりそうなので、俺は魔法を行使する。
「【全体消滅】!」
俺は一度、紫電鳥たちに頭を下げてから一万を超える紫電鳥をもと場所へと帰した。
そして、誰もいなくなった、何もなくなった訓練場を見てもう一度思う。
終わったと。
何故あの時に気づかなかったのだろう。
先輩たちが歪な笑みを浮かべていたことに。
絶対に今日の夜はゴブくんによる説教フルコースだ。
俺はがっくりと肩を落とす。
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「…………はめやがったなああぁぁぁ!」
今日の夜は長くなりそうです。
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