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作戦の決行
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「ふんふ~ふんふ~ふ~」
ドラはとっくに日が沈んだ真夜中に一人、鼻歌を口ずさみながらスキップをしていた。
右手に、大切そうにプリンを抱えながら。
「いやぁ。本当に店長様様だな」
ドラは隠しきれない笑みを漏らしながらそう口にする。
いつも、ドラは誰も来ない店じまいギリギリの時間に独りでプリンを買いに行く。
最初のころは店長に怖がられたりして、売ってもらえなかったものの、一年以上、毎日買いに行けば、もう慣れてしまったようだ。
いつもは、売れ残りのノーマルプリンを買っている。
しかし、今日はなんと!
「まさか、デラックスプリンが買えるなんて夢みたいだ」
あの数量限定のデラックスプリンを店長が一つ、ドラのために残してくれていたのだ。
今から食べると想像するだけでよだれをたらしているドラである。
「ふんふ~ふんふ~ふ~ふんふ~」
魔王城までの帰り道、正道ではなく裏道からドラはスキップしながら帰っていた。
ドラでも流石に幹部ともなる男がスキップしながら帰るのはどうかと思えるのだ。
そんな暗闇の夜道を一人で歩いているドラに一つの物影が襲い掛かる。
「……………………なッ!」
ドラは一瞬で殺気を感じ取り、バッと後ろを振り返る。
そして、ドラに刃を向けていた一つの物影の胴にプリンを持っていない左手をめり込ませ吹っ飛ばした。
「……………………ぐはッ!」
その物影は激しい音を出しながら左にある空き家の壁にぶつかる。
そして、その物影は地面に倒れこんだ。
「…………ここ最近は襲われることなかったんだけどな。なんでだ? 笑顔の練習だって、して――」
「調子に乗るなよ。魔王の下僕が」
「……………………ッ!」
先ほどドラが飛ばした影とは別の奴がドラの首元に向かって何か刺す。
すると、ドラは力が抜けたように頭から地面に倒れこんだ。
「それは二日間は八魔獣の俺たちでも抜け出せない睡眠薬だ。幹部であるお前が八魔獣級になっていたのは驚きだったが、二人いることに気づいて逃げなかったのがお前の敗因だな」
「いててて。僕の可愛い腹が傷ついちゃったじゃないか」
倒れこんでいるドラに二つの物影は上から見下ろすようにして口を開いた。
「お前の土竜腹が傷つくことなんてあるのか?」
「え⁉ あるに決まってるじゃん。それこそ、蛇の方が傷が入ったところで脱皮で新しくなるんだから先に邪蛇族君が戦えばよかったのに」
そんな時、雲に隠されていた月が姿を見せ始める。
すると、その物影の輪郭がくっきりと見え始め…………
「…………まさか…………お前ら……………………八魔獣」
ドラが眠気に対抗するように踏ん張りながら口を開けると、嬉しそうに邪蛇族が口を開く。
「そうだ…………あ、でも名前は覚えなくていい。お前らはもうすぐ全員死ぬんだからな」
その言葉を聞き終えるのが限界であった。
ドラの全身が脱力し、手の内にあった自分の意識を手放してしまった。
*************************************
「竜神族を確保できた? 分かったわ。二人ともご苦労様」
魔王城にいたサルバディは【念話】でその情報を聞き、より一層にんまりを口角を上げる。
「これで僕たちの作戦はほぼ確実ですね」
ランドロフもサルバディのように、歪なほど口角を上げる。
二人の作戦はこうだ。
まず、二人がいる偽の魔王城とは別の場所に拉致したドラを人質として配置する。
サルバディ曰く魔王の唯一の弱点は仲間を見殺しに出来ないことだ。
そのため、ドラの後ろに魔獣を二万、魔族を四万人を配置している。
流石にこの数ではあの魔王でも負けるはずだ。
そして、念のためにこちらの偽の魔王城には魔族を一万人配置している。
ちなみに八魔獣の二人には王族であるランドロフとサルバディの護衛をしてもらっていることになっている。
「ああ! 楽しみだわぁ!」
「そうですね! 母上の気持ちを雲散させれるのなら僕はいくらでも力を貸しますよ!」
静寂の夜に二人は悪と一目で分かるような歪な笑みを浮かべていたのだった。
ドラはとっくに日が沈んだ真夜中に一人、鼻歌を口ずさみながらスキップをしていた。
右手に、大切そうにプリンを抱えながら。
「いやぁ。本当に店長様様だな」
ドラは隠しきれない笑みを漏らしながらそう口にする。
いつも、ドラは誰も来ない店じまいギリギリの時間に独りでプリンを買いに行く。
最初のころは店長に怖がられたりして、売ってもらえなかったものの、一年以上、毎日買いに行けば、もう慣れてしまったようだ。
いつもは、売れ残りのノーマルプリンを買っている。
しかし、今日はなんと!
「まさか、デラックスプリンが買えるなんて夢みたいだ」
あの数量限定のデラックスプリンを店長が一つ、ドラのために残してくれていたのだ。
今から食べると想像するだけでよだれをたらしているドラである。
「ふんふ~ふんふ~ふ~ふんふ~」
魔王城までの帰り道、正道ではなく裏道からドラはスキップしながら帰っていた。
ドラでも流石に幹部ともなる男がスキップしながら帰るのはどうかと思えるのだ。
そんな暗闇の夜道を一人で歩いているドラに一つの物影が襲い掛かる。
「……………………なッ!」
ドラは一瞬で殺気を感じ取り、バッと後ろを振り返る。
そして、ドラに刃を向けていた一つの物影の胴にプリンを持っていない左手をめり込ませ吹っ飛ばした。
「……………………ぐはッ!」
その物影は激しい音を出しながら左にある空き家の壁にぶつかる。
そして、その物影は地面に倒れこんだ。
「…………ここ最近は襲われることなかったんだけどな。なんでだ? 笑顔の練習だって、して――」
「調子に乗るなよ。魔王の下僕が」
「……………………ッ!」
先ほどドラが飛ばした影とは別の奴がドラの首元に向かって何か刺す。
すると、ドラは力が抜けたように頭から地面に倒れこんだ。
「それは二日間は八魔獣の俺たちでも抜け出せない睡眠薬だ。幹部であるお前が八魔獣級になっていたのは驚きだったが、二人いることに気づいて逃げなかったのがお前の敗因だな」
「いててて。僕の可愛い腹が傷ついちゃったじゃないか」
倒れこんでいるドラに二つの物影は上から見下ろすようにして口を開いた。
「お前の土竜腹が傷つくことなんてあるのか?」
「え⁉ あるに決まってるじゃん。それこそ、蛇の方が傷が入ったところで脱皮で新しくなるんだから先に邪蛇族君が戦えばよかったのに」
そんな時、雲に隠されていた月が姿を見せ始める。
すると、その物影の輪郭がくっきりと見え始め…………
「…………まさか…………お前ら……………………八魔獣」
ドラが眠気に対抗するように踏ん張りながら口を開けると、嬉しそうに邪蛇族が口を開く。
「そうだ…………あ、でも名前は覚えなくていい。お前らはもうすぐ全員死ぬんだからな」
その言葉を聞き終えるのが限界であった。
ドラの全身が脱力し、手の内にあった自分の意識を手放してしまった。
*************************************
「竜神族を確保できた? 分かったわ。二人ともご苦労様」
魔王城にいたサルバディは【念話】でその情報を聞き、より一層にんまりを口角を上げる。
「これで僕たちの作戦はほぼ確実ですね」
ランドロフもサルバディのように、歪なほど口角を上げる。
二人の作戦はこうだ。
まず、二人がいる偽の魔王城とは別の場所に拉致したドラを人質として配置する。
サルバディ曰く魔王の唯一の弱点は仲間を見殺しに出来ないことだ。
そのため、ドラの後ろに魔獣を二万、魔族を四万人を配置している。
流石にこの数ではあの魔王でも負けるはずだ。
そして、念のためにこちらの偽の魔王城には魔族を一万人配置している。
ちなみに八魔獣の二人には王族であるランドロフとサルバディの護衛をしてもらっていることになっている。
「ああ! 楽しみだわぁ!」
「そうですね! 母上の気持ちを雲散させれるのなら僕はいくらでも力を貸しますよ!」
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