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女神ルート 女神転生

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「死ねや!アルフレイ!」

 アルフレイがゴンズにより殺されかけたその時、アルフレイの立っていた地面に穴が開く。

「な!」

 穴ができたことに驚きゴンズは攻撃を中断する。

「私は命の危機に晒された時、異世界アンブラシアへと普通の人間に異世界転生する仕掛けをしておいたの。だからありがとうゴンズ。私を殺そうとした点にだけは感謝をしてあげる。あなたの加護は戦闘に必ず勝利するだけど殺しに成功するわけではないから。処刑の神の前じゃこれが通じるか不安だったのよ」
「このクソ女神!ではさっきのやりとりはこのためでもあったのか!」
「そうね。でもジョージが殺されるのは計算外だったわ。彼の魂は私がアンブラシアに持って行く」

 体が消滅し、魂の球体となったジョージだったものをアルフレイは自分のもとへ誘導する。ジョージの魂を手に取るとゴンズに手を振りながら

「じゃ戦闘神様。後は頑張ってねー」
「く!ふざけるな!このクソ女神アルフレイ!神界の恥さらしめ!」

 ゴンズはアルフレイをふたたび斬ろうとするがアルフレイは穴へと落ちて行った。



 さてこれからどうしようか。異世界アンブラシアに転生する仕掛けだけはしておいたけどアンブラシアにおいて人間になるかはかけだ。魔物と帝国の人間にだけは転生しなければそれでいいが亜人でも構わないな。私はアンブラシアとはよくこうりゅうしていた。アンブラシアをよくするために。亜人は害悪ではないとも人間に語りかけてはいたが女神である私の教えはまったく通じず私のアンブラシアでの立ち位置は邪神だ。だからこそ女神のまま転移するのではなく転生を選んだ。もちろん記憶は引き継いでいる。

「アンブラシアの人間、主に帝国の奴らは亜人が悪いことをしたわけではないのに魔物は亜人と同じ扱いをしている。ザオーガを皆殺しにしたりするなんてそんな恐慌にいたるとは思わなかった。これも全てちゃんと管理できていない私の責任。私がアンブラシアで亜人は安全だと知らしめねば。そのためにたちいちも磐石にしないといけない。とりあえずは人間に転生することを祈るだけね。もちろんあなたもよジョージ」

 アルフレイはジョージの魂を抱きながら異世界アンブラシアへと新たな生をうけた。いづれアルフレイとジョージが転生したものにキナは会うことになる。
 そしてアルフレイ、ジョージが転生し、アンブラシアの世界では更に5年の月日が経っていた。
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