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転生者

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 俺とアルフレはアルフレの家外に出て集落からも出て、シソンタウンの入り口でアルフレは止まる。

「ここまで来れば大丈夫かしら。それじゃあ」

 アルフレは俺の方を向いて俺に

「あなた異世界からの転生者でしょ」

 !?。な、なぜ。なぜわかったんだ。俺が異世界からの転生者だと。そんな素振りは見せていないし俺が転生者だとバレる要素もないはずだ。

「なんでわかったかって驚いた顔してるわね。簡単な話よ。私も転生者だからよ」
「な、お前も。アルフレも転生者なのか?」
「ええ。以前は何をしていたかは覚えてはいないけどおぼろげに転生者だという記憶だけあるわ。転生する前に何かあったんでしょうね。私には異世界に転生した人がわかる能力的なものがあるわ」

 なるほど。俺で言えば女神様の加護みたいなものか。

「それで話はそれだけか」
「まぁ概ねはね。ただあそこにいるものにあなたは異世界転生者だとか聞いても混乱するだけでしょう。あなたの仲間に異世界転生者はいないのだから」

 まぁ確かにそうだろうな。あん中で急に俺に異世界転生者?とか聞いたらミワあたりが怒りそうだしな。ナンパか?みたいな感じで

「なんでかはよく分からないんだけど私には、本当によく分からないのよ。あなたを見守る義務があるような気がするのよ。後ジョーのこともね。ちなみにジョーも転生者よ」

 な、なんと。あいつも転生者とは驚いた。

「私は転生して5年経つからまだ5歳ね」
「は、はぁ?嘘をつくなよ。お前の姿どう見ても5歳には」

 俺はアルフレの姿を見て思う。アルフレが5歳ならまだ幼いはずだしこんな大人びているわけがない。

「よくわからないけど私成長が早いの体の成長が。でもここ最近は今の状態で止まるようになったのよ。だからまぁ5歳と言っても信用されないのは分かるわ」
「そ、そうなのか。俺は今13歳なんだが見ためが俺とそう変わらんから驚いたわ」
「おそらくだけど私が転生する前にジョーと私にそれなりの加護?的なものを与えたんじゃないかしら。あなたに会うために。ジョーはおそらく私の護衛になるため。転生前の記憶がないから予想しかできないけどね」

 アルフレは俺に自分の成長について言うと俺は

「俺に会うため、か。よくわからんがそれであんたはどうしたいんだ?」
「今回のシソンタウンの件が終われば私とジョーをあなたの仲間にしてほしい。これが本題、かな?」

 アルフレは首を傾げながら俺に言った。
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