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その3
3−7
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さて。私の選んだ仕事って、実は危険と隣り合わせなの。ここまでは運が良かったのね、とてもうまくいってたわ。ひょっとして私にはセンスがあるんじゃないかと思い始めていた 。才能があるって信じ始めていた。だけどその後三人目に会った男、中野仁義に私のそんな思いを無残に打ち砕かれたの。
最初のメールから、変わった人だな、とは思ったわ。趣味は躾けです、だって。この人は学校の教師をやっていた人なんじゃないかって私は思った。 躾けなんて言葉、普通の人は使わないもの。
でも年齢は六十七歳となっている。これまで相手してきた男の人のことを思うと、そのくらいの年齢の人なら危険は少ないと、そんな判断をした。だからその日の夜、私は鳳駅の改札前で中野と会う約束をしたの。
「マキさん?中野です」
おとなしい風貌の痩せた男だったわ。
「マキです。よろしくおねがいします」
「では早速ですけど、付いてきてください」
私は中野に導かれ、男の家に徒歩で向かった。
まだかしら?と思った頃、
「あ、見えてきました」と中野が指さしたのは、下町の工場のような造りの建物だった。その両隣もまた似たような建物なの。
「ここに住んでらっしゃるんですか?」
「ええ。奥が住居になってましてね」
中野は振り返りもしないで、そう答えたわ。
私は何か嫌な予感がしたけれど、ここで騒いでも仕方がないか、と覚悟を決めた。
大きな入り口の戸を引くと、金属部品を作る工場なのか、大きな鉄の機械が中央に鎮座していた。
中野の後について通路から奥へ。靴を抜いで上がり框をあがると、そこからが住居のようだ。
汚いとこね・・・そう思いながら中に進んでいくと、
「連れてきたよ」
え?
居間には三人の、年齢もばらばらの男たちが陰湿な顔をしてテレビを見ていた。
最初のメールから、変わった人だな、とは思ったわ。趣味は躾けです、だって。この人は学校の教師をやっていた人なんじゃないかって私は思った。 躾けなんて言葉、普通の人は使わないもの。
でも年齢は六十七歳となっている。これまで相手してきた男の人のことを思うと、そのくらいの年齢の人なら危険は少ないと、そんな判断をした。だからその日の夜、私は鳳駅の改札前で中野と会う約束をしたの。
「マキさん?中野です」
おとなしい風貌の痩せた男だったわ。
「マキです。よろしくおねがいします」
「では早速ですけど、付いてきてください」
私は中野に導かれ、男の家に徒歩で向かった。
まだかしら?と思った頃、
「あ、見えてきました」と中野が指さしたのは、下町の工場のような造りの建物だった。その両隣もまた似たような建物なの。
「ここに住んでらっしゃるんですか?」
「ええ。奥が住居になってましてね」
中野は振り返りもしないで、そう答えたわ。
私は何か嫌な予感がしたけれど、ここで騒いでも仕方がないか、と覚悟を決めた。
大きな入り口の戸を引くと、金属部品を作る工場なのか、大きな鉄の機械が中央に鎮座していた。
中野の後について通路から奥へ。靴を抜いで上がり框をあがると、そこからが住居のようだ。
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居間には三人の、年齢もばらばらの男たちが陰湿な顔をしてテレビを見ていた。
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