25 / 48
その4
4−3
しおりを挟む
これからおきるかも知れないいろんなことを想像して、ガクガクと身体を震わせていると、一番若い子がトントンと軽快に近づいてきて、私のお尻をペシッと叩いた。
「あ痛ッ!」
子どもだけどやることは大人と同じだ、私は叩かれたあたりを手で擦ることしかできない。
「おばはん、あんたはわいらの相手っちゅうより、女らの看護や。香織はどうでもええけど、サヤだけは何とかしてくれ。さ、こっちに来るんや」
そう言うと、私の乳房をぶるんと平手打ちのようなことをしてから、腕を掴んで工場の方に歩き出した。
「逃がすなよォ」
背中から中野の声が聞こえる。
悔しいけれどこの子に声を掛けるのも怖い。私は黙って抵抗せずについていった。
工場の一角、トイレの横に大きな部屋があり、そのドアの前で少年は私の腕を離して、ズボンから鍵を取り出した。
「ここはな、工員たちの休憩室やったとこや。そやから割にでかい部屋やで。流しかてあるんや。水くらいならわしらに頼まんでも飲めるんや。ええ待遇やな」
少年が鍵を回すと、ガチャンと解錠する音がした。
中は薄暗かった。少年にお尻を押されて部屋に入ると、奥の事務机の上にあるスタンドライトがひとつ灯っているだけ。
薄暗い室内をぐるりと見回した。リノリウムの床の窓側に畳が何枚か敷かれてあって、その上に人の寝ている気配がした。
「おい、看護婦を連れてきたで。看病してもらいや」
少年は暗がりに向かってそう言った。だけど返事はない。
次に少年は私に顔を向けた。
「殺すなや。死んだらおばはんのせいや。ここにな、」と突然、私のあそこに指を突っ込もうとしてみせて、
「手ぇ突っ込んで腸を引き出したるさかいな!」と凄んでみせた。
数年前にインドで男たちが若い女性をレイプして、その後にあそこだか、もうひとつのあそこだかに手を突っ込んで腸を引き出して殺してしまった事件のことが頭に浮かんだ。残酷な人間ならやれば出来ることなのだ。
「わ、わかりました」私は震える声で答えた。
「薬はいろいろ置いてあるけど、他に何か必要なもんがあれば言いや。わいはもう行くけど、逃げようとしなや」
「その、もう少し部屋を明るくはできませんか?」と、私は思いきって聞いた。
「暗いのはあいつらが灯りを点けんからや。スタンドライトはあと二つあるから」
そう言いながら、少年は部屋を出て、ドアを閉めた。
ガチャン。
私は寝ている二人より先に、スタンドライトを探した。
「あ痛ッ!」
子どもだけどやることは大人と同じだ、私は叩かれたあたりを手で擦ることしかできない。
「おばはん、あんたはわいらの相手っちゅうより、女らの看護や。香織はどうでもええけど、サヤだけは何とかしてくれ。さ、こっちに来るんや」
そう言うと、私の乳房をぶるんと平手打ちのようなことをしてから、腕を掴んで工場の方に歩き出した。
「逃がすなよォ」
背中から中野の声が聞こえる。
悔しいけれどこの子に声を掛けるのも怖い。私は黙って抵抗せずについていった。
工場の一角、トイレの横に大きな部屋があり、そのドアの前で少年は私の腕を離して、ズボンから鍵を取り出した。
「ここはな、工員たちの休憩室やったとこや。そやから割にでかい部屋やで。流しかてあるんや。水くらいならわしらに頼まんでも飲めるんや。ええ待遇やな」
少年が鍵を回すと、ガチャンと解錠する音がした。
中は薄暗かった。少年にお尻を押されて部屋に入ると、奥の事務机の上にあるスタンドライトがひとつ灯っているだけ。
薄暗い室内をぐるりと見回した。リノリウムの床の窓側に畳が何枚か敷かれてあって、その上に人の寝ている気配がした。
「おい、看護婦を連れてきたで。看病してもらいや」
少年は暗がりに向かってそう言った。だけど返事はない。
次に少年は私に顔を向けた。
「殺すなや。死んだらおばはんのせいや。ここにな、」と突然、私のあそこに指を突っ込もうとしてみせて、
「手ぇ突っ込んで腸を引き出したるさかいな!」と凄んでみせた。
数年前にインドで男たちが若い女性をレイプして、その後にあそこだか、もうひとつのあそこだかに手を突っ込んで腸を引き出して殺してしまった事件のことが頭に浮かんだ。残酷な人間ならやれば出来ることなのだ。
「わ、わかりました」私は震える声で答えた。
「薬はいろいろ置いてあるけど、他に何か必要なもんがあれば言いや。わいはもう行くけど、逃げようとしなや」
「その、もう少し部屋を明るくはできませんか?」と、私は思いきって聞いた。
「暗いのはあいつらが灯りを点けんからや。スタンドライトはあと二つあるから」
そう言いながら、少年は部屋を出て、ドアを閉めた。
ガチャン。
私は寝ている二人より先に、スタンドライトを探した。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
セーラー服美人女子高生 ライバル同士の一騎討ち
ヒロワークス
ライト文芸
女子高の2年生まで校内一の美女でスポーツも万能だった立花美帆。しかし、3年生になってすぐ、同じ学年に、美帆と並ぶほどの美女でスポーツも万能な逢沢真凛が転校してきた。
クラスは、隣りだったが、春のスポーツ大会と夏の水泳大会でライバル関係が芽生える。
それに加えて、美帆と真凛は、隣りの男子校の俊介に恋をし、どちらが俊介と付き合えるかを競う恋敵でもあった。
そして、秋の体育祭では、美帆と真凛が走り高跳びや100メートル走、騎馬戦で対決!
その結果、放課後の体育館で一騎討ちをすることに。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる