俺とタロと小さな家

鳴神楓

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第2章 成犬編

   side:タロ(13.5 副乳)☆

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絵を描いているご主人様の足元で丸くなっていた僕は、なんとなく誰かに呼ばれたような気がして、ご主人様が開けておいてくれたサッシの隙間から庭に出た。

「こんにちは、タロくん」
「あっ、ノリさん、こんにちは!」

庭に出ると、ちょうどノリさんが塀から庭に下りてきたところだった。
普通、猫とは話ができないのだけれども、ノリさんとだけは声を出さなくても人間同士のように言葉で話すことができる。
ちなみに、どうしてノリさんとだけ話ができるのかは内緒だ。

ノリさんは物知りなので、いつも色々なことを教えてもらっている。
この前もノリさんに人間の男同士の交尾のやり方を教えてもらって、そのおかげでご主人様と恋人同士になることができたばかりだ。

「ところで、その後、松下さんとはどうですか?
 交尾をしていて、困ったことはありませんか?
 受け入れる方は負担が大きいですから、大変なこともあるでしょう」
「いえ、大丈夫です!
 ご主人様は僕のことすごく大切にしてくれるので、大変なことなんて全然ありませんよ。
 ……あ、でも……」
「でも、何ですか?
 困っていることがあるなら相談に乗りますから、よかったら話してみて下さい」
「えっと、もしかしたら僕の気のせいかもしれないんですけど、なんか、交尾の時、ご主人様がいじわるな気がするんです。
 あ、いじわるって言っても、叩いたりとかするわけじゃないんですよ?
 ただ、なんて言うか、僕に恥ずかしいことを言わせたりさせたりするので、それがちょっと困るっていうか……」
「ああ……」

僕の説明を聞いたノリさんは納得したようにうなずいた。

「うーん、それは仕方がないかもしれませんね。
 人間の男性の中には、好きな人ほどいじめたくなるという、困った癖がある人が時々いるのですよ。
 おそらくは、松下さんにもそういう癖があるのでしょう。
 あとはまあ、タロくんが彼のことを『ご主人様』と呼ぶせいもあるかもしれませんね」
「え? なんでご主人様って呼ぶといじわるになるんですか?」

僕がそう聞くと、ノリさんはちょっと困ったみたいな顔になった。

「あー、すみません。それは忘れてください。
 それよりも松下さんのいじわるの方ですけど、まあ、あまり気にせずにタロくんも松下さんと一緒に楽しんでしまう位の気持ちでいればいいと思いますよ。
 それでもやっぱりタロくんが困ると思うようなら、その時はちゃんと松下さんにそう言えばいいと思います」
「なるほど、楽しむんですか。
 確かに、僕にいじわるを言っている時のご主人様ってちょっと楽しそうですから、僕も同じように楽しめばいいんですね。
 わかりました、ありがとうございます」

そしてその後、もう少し話をしてからノリさんは帰って行った。


――――――――――――――――

ご主人様と恋人同士になってから、僕が人間に変身した日に夕食後2階に上がる時間が前よりも早くなった。
早く2階に上がって何をしているかと言えば……、うん、まあ、そういうことです。

服を脱いでモデルをしているうちに僕が気持ちよくなってしまってそのまま、ということもあるし、逆にご主人様の方がご飯を食べている時からそわそわしていて、早く2階に上がろうと言い出すこともある。

今日もご主人様に背中を押されるようにして早々に2階に上がった。
ご主人様がいそいそと敷いた布団の上で、後ろから抱きかかえられ、パジャマのボタンをはずされながら、胸やお腹をなでられる。

「……くふん」
「あれ、タロ、今の感じた?」

くすぐったいようなむずむずするような感じに思わず鼻を鳴らすと、ご主人様が目ざとくそれに気付いた。

「ここだよな?」
「あっ……」

ご主人様はボタンを全部はずしたパジャマの前を大きく開くと、お腹にぽつぽつと並んでいる小さい方のお乳の上に一本ずつ指を乗せて、さわさわと動かし始めた。

「あっ、待って、ご主人様、それ…変、です……」
「前に教えただろう?
 変な感じがするところは、気持ちがいいところだよ。
 だから、その変な感じに集中してみて」
「あ……はい」

ご主人様の言う通りにくすぐったいような変な感じに集中していると、そのうちにだんだん耳や大きいお乳を触ってもらっている時のように気持ちよくなってきた。

どうしてなのかわからないけど、ご主人様には僕が気持ちよくなってきたことがわかったらしい。
それまで指の腹でそっと触っていた小さいお乳を、今度は爪で軽くひっかくようにしてきた。

「あっ……やっ…」

そんなふうに触られると、さっきまでよりもっと気持ちよくて、僕は恥ずかしい声を上げる。

どうしよう、気持ちいい。
気持ち……いいんだけど、けど。

確かに気持ちはいいのだけれど、でも、小さいお乳を触られているだけでは物足りないような気もする。

物足りないと思いながらも、どうしていいのかわからなくて、僕がもぞもぞしていると、ご主人様が後ろから「タロ、どうした?」と聞いてきた。

「あ、あの、ご主人様……その、小さいお乳だけじゃなくて、大きいお乳も触って欲しいです……」

すごく恥ずかしかったけれども、思い切ってご主人様にそうお願いすると、ご主人様はクスッと笑った。

「そっかー、タロは大きいお乳が触って欲しくて、もじもじしてたのかー。
 んー、でも俺は小さいお乳を触るので忙しいしなー。
 あ、そうだ。
 タロ、大きいお乳は自分で触ってみたらどうかな?」
「ええっ!」

ご主人様がすごいことを言い出したので、僕は思わず大声を上げてしまう。

……あ、けどこれ、いじわるなご主人様だ。

なんとなくわざとらしくて、少しおもしろがるようなその話し方は、交尾の時にいじわるになった時のご主人様の話し方の特徴だ。

えっ、でもこれ、楽しむって言っても、どうすれば……。

昼間ノリさんに教えてもらった通りに、ご主人様と一緒に楽しもうと思ってはみたものの、いったいどうやって楽しめばいいのか、まったくわからない。

「ほら、触ってみて」

僕がどうするか悩んでいるうちに、ご主人様が僕の手をつかんで、大きいお乳へと持っていった。

「お乳をつまんで……、うん、それで指をくりくりって動かして……うん、そうそう、上手だな、タロ」

ご主人様が言う通りにするのはすごく恥ずかしいのに、ご主人様に手を重ねてもらってお乳を触っていると、すごく気持ちがよくって、僕はご主人様の言う通りに自分のお乳をつまんだ指を動かしてしまう。

僕が自分で大きいお乳をいじりだしたのを見て、ご主人様は僕の手に重ねていた手をはずして、またさっきみたいに小さいお乳を触りだした。

「どうだ、タロ。
 気持ちいいだろ?」
「は、はいっ。
 ご主人様、気持ち…いいですっ……!」
「大きいお乳と小さいお乳、どっちが気持ちいい?」
「あっ、やだ…わかんない……。
 どっちも、どっちも気持ちいいですっ……」
「そっか、どっちも気持ちいいのか。
 タロはエッチだな。
 ほんと、かわいい」

僕に恥ずかしいことを言わせているご主人様は、すごく楽しそうだ。
そして、ご主人様に恥ずかしいことを言わされたりさせられたりしている僕は、すごく恥ずかしいけれど、だけどすごく気持ちがいい。

……あ、もしかしたら、一緒に楽しむってこういうことなのかな?

ふと、僕はそんなことに気付く。

ご主人様が楽しそうにしていて、それで僕が気持ちよくなって、そんな僕を見たご主人様がかわいいと言ってくれて。

たぶんノリさんが言っていた一緒に楽しむというのは、そういうことなんじゃないかと思う。

だったら。
だったら、恥ずかしいけど、もっと恥ずかしいことを言ってもいいんだ。

そう気付いた僕は、恥ずかしくて言えなかったけど、さっきからご主人様にして欲しいと思っていたことを口にする。

「……ご主人様。
 あの……お尻も……。
 僕のお尻も触って、それで、ご主人様のおちんちん、僕のお尻にいっぱい入れてください……!」

僕ががんばって恥ずかしいことを言うと、後ろのご主人様が「ぐっ」と変な声を出した。
それと同時に僕の尻尾に当たっていたご主人様のおちんちんが大きくなる。

「あー、もう降参。
 よし、待ってろ、タロ。
 すぐにおちんちん入れてやるからな」
「……はいっ!」



そうしてご主人様はその後すぐに、僕のお願いした通りに、僕のお尻にいっぱいおちんちんを入れてくれたのだった。

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