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四章
王城でのひと時
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ダンジョンから戻った僕達は、ダンジョン攻略の報告をしに冒険者ギルドへと向かった。ヨシュア君とシェラさんは冒険者じゃないけど、一応僕のパーティのメンバーという事で、ダンジョンを制覇したメンバーという事で名前を刻まれる。
まあ、名声を得ようとして冒険者や私兵を引き連れた貴族がダンジョンに潜る事は珍しい事じゃない。更にトレントやマザートレントの素材の一部を売却したり、エレキテルバッファローを初めて討伐して記録に残るのがシェラさんだったりと、冒険者ギルドはハチの巣を突いたような大騒ぎになっている。
何より今まで素顔が知られていなかったシェラさんが、呪われたと言われている褐色の肌を持っていた事。これがギルドだけでなく、領内全体に衝撃をもたらした。特に呪いだ何だと公言していた者達は今頃首筋が寒くなる思いをしているだろうね。堂々と領主代行の悪口を言ってたんだから。
それからのシェラさんは堂々と悪びれる事なく、自分の母親がダンジョンの魔物を抑える役目を担っていた事、自分の肌の色は呪いでもなんでもなく、単に魔力への適正の問題である事を公の場で説いた。
さらに、東の辺境を治める大貴族、グリペン侯爵家の第二子、ヨシュア公子との婚約が発表された。光と闇の系譜を継ぐ両者の話を知る者は少ないが、これは良くも悪くも王国全体を震撼させた。
「まったく、関係を深めたいとは言ったが、婚姻の約束を交わしてくるとは思わぬかったぞ」
シェラさんとヨシュア君を連れてグリフォバーグ城に赴いた時、グリペン候はそう言って笑っていたよ。形式上はシェラさんがドラケン家を継ぎ、ヨシュア君は婿入りという事になるらしい。まあ、ヨシュア君には兄君もいらっしゃるので問題はないだろう。ただ、借りていたフレイムブレイドを返す時は、悲しい顔をしていたなあ、ヨシュア君。
そうだ、シェラさんのジョブを調べるために協会にも行ったんだ。どうやら支援魔女というらしい。ジョブの名前からすると行動阻害に代表されるような支援魔法しか使えないように思われるけど、決してそんな訳じゃないらしい。他の魔法と比べて得意だという事だけだそうだ。
それにしても、ジョブにもいろんなバリエーションがあるんだなあ。
△▼△
そして僕とノワール、アーテルは王城の一室にいる。そこにはレベッカ陛下、オスト公爵、冒険者ギルドからグランドマスターのユーイングさん。あとは陛下の護衛のデライラ、ルークス、グランツ。他には陛下お付きの侍女が二人。
「それにしてもやるものよな。貴公のお陰でザフト公の動きがめっきり目立たなくなったわ」
相変わらず表情は厳しいが、きっと褒めてくれてるんだよね、オスト公って。
「そうですね。グリペンとドラケンの婚姻で、日和見の貴族達もこちら側に靡く動きが見られます」
レベッカ陛下は優雅にティーカップを口に運びながら現状に満足しているような言葉を紡ぐ。
「ザフトの寄子の貴族共をやったのって、お前さんなんだろ?」
ユーイングさんは骨付き肉に豪快に齧り付き、さも面白そうに勘ぐってくる。いや、これは確信してるよね。
「さて、どうでしょう?」
貴族殺しだのなんだの言われるのは面倒なので、ここは惚けておこう。特にオスト公はそういうのに厳しそうだし。
「ところでデライラは最近どうなの?」
「ぶほっ! げほげほっ!」
急に話を振って驚いたのかな? スープを飲んでいたデライラが激しくむせた。
「どしたの? デライラ?」
「な、なんでもないわよ!」
ん?
「うふふ、最近のデライラは殿方に大人気なんですよ」
へえ、そうなんだ? 見た目もいいし腕も立つから分からなくはないね。
「王都内の暴徒鎮圧や盗賊団の討伐なんかで目立っちまってなあ。女王陛下のお側で良く見る少女がまるで剣鬼の如くだってんでそりゃあもう評判だぜ? くっくっく」
「うむ。おかげで貴族の倅どもの求婚が後を絶たぬわい」
「もっとも、本人にはまったくその気はないですよ? ショーン。一体誰のせいでしょうねえ?」
ユーイングさん、オスト公、レベッカ陛下が揃ってニヤニヤして僕を見る。デライラはと言えば顔を真っ赤にして俯きながらプルプルしているし。
「あ、あああああたしはあんたを守るの! それが、その……罪滅ぼしだから……」
最後はしぼんで無くなっちゃうんじゃないかと思うくらいか細い声だったけど、言いたい事は分かった。
「ありがとう。でも僕もそんなに弱くないよ?」
すると、レベッカ陛下を始め、全員がガックリと項垂れてしまった。
待って。なんで?
「あなたという方は……」
「貴公は全く……」
「お前さん、朴念仁とか言われねえ?」
うーん、何だ分からないけど、僕はまだ志半ばだからね。難しい事はそれらが片付いてからさ。ね、ノワール?
「はい! ご主人様、どこまでもご一緒します!」
さて、次はどこを攻略しようか。
**長らくご愛読ありがとうございました。キリのよいところですので、この辺りで一先ず完結とさせていただきます。また別の作品でお会いしましょう!**
まあ、名声を得ようとして冒険者や私兵を引き連れた貴族がダンジョンに潜る事は珍しい事じゃない。更にトレントやマザートレントの素材の一部を売却したり、エレキテルバッファローを初めて討伐して記録に残るのがシェラさんだったりと、冒険者ギルドはハチの巣を突いたような大騒ぎになっている。
何より今まで素顔が知られていなかったシェラさんが、呪われたと言われている褐色の肌を持っていた事。これがギルドだけでなく、領内全体に衝撃をもたらした。特に呪いだ何だと公言していた者達は今頃首筋が寒くなる思いをしているだろうね。堂々と領主代行の悪口を言ってたんだから。
それからのシェラさんは堂々と悪びれる事なく、自分の母親がダンジョンの魔物を抑える役目を担っていた事、自分の肌の色は呪いでもなんでもなく、単に魔力への適正の問題である事を公の場で説いた。
さらに、東の辺境を治める大貴族、グリペン侯爵家の第二子、ヨシュア公子との婚約が発表された。光と闇の系譜を継ぐ両者の話を知る者は少ないが、これは良くも悪くも王国全体を震撼させた。
「まったく、関係を深めたいとは言ったが、婚姻の約束を交わしてくるとは思わぬかったぞ」
シェラさんとヨシュア君を連れてグリフォバーグ城に赴いた時、グリペン候はそう言って笑っていたよ。形式上はシェラさんがドラケン家を継ぎ、ヨシュア君は婿入りという事になるらしい。まあ、ヨシュア君には兄君もいらっしゃるので問題はないだろう。ただ、借りていたフレイムブレイドを返す時は、悲しい顔をしていたなあ、ヨシュア君。
そうだ、シェラさんのジョブを調べるために協会にも行ったんだ。どうやら支援魔女というらしい。ジョブの名前からすると行動阻害に代表されるような支援魔法しか使えないように思われるけど、決してそんな訳じゃないらしい。他の魔法と比べて得意だという事だけだそうだ。
それにしても、ジョブにもいろんなバリエーションがあるんだなあ。
△▼△
そして僕とノワール、アーテルは王城の一室にいる。そこにはレベッカ陛下、オスト公爵、冒険者ギルドからグランドマスターのユーイングさん。あとは陛下の護衛のデライラ、ルークス、グランツ。他には陛下お付きの侍女が二人。
「それにしてもやるものよな。貴公のお陰でザフト公の動きがめっきり目立たなくなったわ」
相変わらず表情は厳しいが、きっと褒めてくれてるんだよね、オスト公って。
「そうですね。グリペンとドラケンの婚姻で、日和見の貴族達もこちら側に靡く動きが見られます」
レベッカ陛下は優雅にティーカップを口に運びながら現状に満足しているような言葉を紡ぐ。
「ザフトの寄子の貴族共をやったのって、お前さんなんだろ?」
ユーイングさんは骨付き肉に豪快に齧り付き、さも面白そうに勘ぐってくる。いや、これは確信してるよね。
「さて、どうでしょう?」
貴族殺しだのなんだの言われるのは面倒なので、ここは惚けておこう。特にオスト公はそういうのに厳しそうだし。
「ところでデライラは最近どうなの?」
「ぶほっ! げほげほっ!」
急に話を振って驚いたのかな? スープを飲んでいたデライラが激しくむせた。
「どしたの? デライラ?」
「な、なんでもないわよ!」
ん?
「うふふ、最近のデライラは殿方に大人気なんですよ」
へえ、そうなんだ? 見た目もいいし腕も立つから分からなくはないね。
「王都内の暴徒鎮圧や盗賊団の討伐なんかで目立っちまってなあ。女王陛下のお側で良く見る少女がまるで剣鬼の如くだってんでそりゃあもう評判だぜ? くっくっく」
「うむ。おかげで貴族の倅どもの求婚が後を絶たぬわい」
「もっとも、本人にはまったくその気はないですよ? ショーン。一体誰のせいでしょうねえ?」
ユーイングさん、オスト公、レベッカ陛下が揃ってニヤニヤして僕を見る。デライラはと言えば顔を真っ赤にして俯きながらプルプルしているし。
「あ、あああああたしはあんたを守るの! それが、その……罪滅ぼしだから……」
最後はしぼんで無くなっちゃうんじゃないかと思うくらいか細い声だったけど、言いたい事は分かった。
「ありがとう。でも僕もそんなに弱くないよ?」
すると、レベッカ陛下を始め、全員がガックリと項垂れてしまった。
待って。なんで?
「あなたという方は……」
「貴公は全く……」
「お前さん、朴念仁とか言われねえ?」
うーん、何だ分からないけど、僕はまだ志半ばだからね。難しい事はそれらが片付いてからさ。ね、ノワール?
「はい! ご主人様、どこまでもご一緒します!」
さて、次はどこを攻略しようか。
**長らくご愛読ありがとうございました。キリのよいところですので、この辺りで一先ず完結とさせていただきます。また別の作品でお会いしましょう!**
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次作も期待してます✨
応援ありがとうございました!
え?
第二部???(;'∀')
マジかーーーー。
毎日更新を楽しみにしていただけに急な完結報告がビックリで…
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今後に期待をしつつも、素敵な作品をありがとうございました!
応援ありがとうございました!
なかなか芽が出ない作品でしたので、内容的には未完ですが、区切りのよいところで終了とさせていただきましたm(__)m