137 / 160
三章 ギルド
装備はばっちり
しおりを挟む
チューヤとカールの模擬戦は、なんと四時間あまりも続いた。二人共、地べたに座り込んでいる。観戦していた者達からは両者魔力切れで引き分けという結果に見えた。
しかし悔し気な顔をしているのはカールで、チューヤはどちらかといえばホッとしている表情だ。
「くっ! まだまだ精進が足りないか」
「バカ言ってんじゃねえ。テメーみてえなめんどくせーヤツとは当分やりたくねえぜ」
継戦能力という点では、まだチューヤに若干余裕があり、カールは文字通り空っぽという感じだ。しかしカールの攻撃は接近戦に魔法を織り交ぜたバリエーションが豊富で、さすがのチューヤも一瞬たりとも気が抜けない。実際、チューヤ自身が傷だらけである。それはカールの攻撃が纏魔の鎧を貫通したという事でもある。
「まだまだ致命傷には程遠い」
「いや、致命傷ってお前……」
確かにカールの言う通り、チューヤが負ったのはかすり傷程度。これが実戦だったら軍配はチューヤに上がっていたかもしれない。対するカールは怪我の程度で言えばチューヤよりも遥かに酷い。しかしそれは殆どがチューヤが得意な接近戦で負ったものだ。それは敵に飛び込んで行かなければならないという対魔族戦を見越したものである。
やがて二人は観戦していたメンバー達の元へと移動し、着ていた防具類を外す。マリアンヌ、スージィ、ミラがすぐさま二人の怪我の手当を行い、ジルとマンセルは二人が来ていた防具の損傷具合の確認を始めた。
「いやあ、すげえぜその防具。そいつが無けりゃ、骨の一本二本じゃ済まなかったんじゃねえかな」
「うむ。強度、しなやかさのみならず、衝撃をやわらげるクッション性までも備えている。これが量産されれば、金属鎧など馬鹿馬鹿しくて使ってはいられないだろう」
手当を受けながら、チューヤとカールは口々に防具を称賛した。言うまでもなく、希少な魔獣の素材を惜しみなく使用したものであり、量産などは不可能な話だ。アストレイズの四人分を揃えるのがやっとだったのである。
見た目は何処にでもあるような皮鎧。グローブは肘まで保護するロングタイプ。ブーツも同様に膝までカバーする。さらに着用しているパンツやシャツすらも、魔獣の筋繊維を編み込んで作ったワンオフの品。一見軽装備にしか見えないこれらが、金属製の全身鎧の防御力を遥かに上回る。
「ふむ。これといった損傷はないようですな」
「あれだけの攻撃を……信じ難いな」
マンセルもジルも、かなり激しい攻撃がヒットしているのを目撃している。しかし吟味した防具は、多少の傷などはあったものの、実戦に影響があるようなものではなかった。それだけに目を丸くして驚いている。
「ああ、コイツがあれば、ガンガン敵ン中に突っ込んで行っても無理が利くと思うぜ!」
「コラ!」
「てっ!? 何だよ?」
「チューヤは無理しちゃダメ!」
手当を受けながら能天気な事を言うチューヤの脳天に、チョップを落としながらマリアンヌがクレームを入れる。しかしそこに以外なところからフォローが入る。
「変異種の大群を潜り抜けて魔族に肉薄するには、多少の被弾も覚悟しなければならない。そこのバカが言いたかったのはそういう事だ」
「そうそう、そういう事――って誰がバカだああン!? もっかいやるかこの野郎!」
「望むところd――ッ!?」
「イデッ!?」
今度はチューヤ、カール、二人の脳天にゲンコツが落ちた。無論、マリアンヌとスージィである。
「君達は相変わらず仲がいいな。それでも、今日はそこまでにしておくんだな。ほら、お客さんだ」
男子二人が女子二人に制裁を食らうまでがセットになっている寸劇を、生温かい視線で眺めていたジルだが、屋敷の入り口から入ってくる男に視線を移して残念そうにそう言った。
「ふむ、組合長と……あとは見慣れない方々ですな。お迎えいたしましょう」
そう言ってマンセルが屋敷の門へと歩いて行く。
やって来たのはピットアイン傭兵組合の組合長。そして見慣れない男が二人。一人は文官風の男で如何にも宮仕えといった雰囲気だ。そしてもう一人は傭兵らしい雰囲気はあるが、見た目は優男で荒事はあまり得意そうには見えない。
マンセルが先導してその三人が近付いてくる間に、ジルがミラにテーブルとチェアをもう一組用意するように言う。
「やあ組合長、イングラでの会合の報告かい?」
まだミラの準備は終わっていないが、ジルの方から気さくに声をかけると、まず組合長が軽く会釈をする。
「ええ、今ピットアインに着いた所です。商会長はこちらにいそうな気がしたので直接お邪魔させていただきました」
組合長がそう言いながら苦笑する。最近のジルは商会の仕事を部下に任せ、アストレイズと共にいる時間が多いとのもっぱらの評判だからだ。そう言われたジルもやはり苦笑だ。
「そしてこちらの二人なのですが……」
そういって一緒にいる二人の方へ視線を向ける。
「私は王立図書館長をしているショカという者です。お初にお目に掛かります、バロネス。そしてこちらがの皆さんが噂の……」
ショカと名乗った文官風の男がジルに向かって頭を下げ、次いでアストレイズのメンバーに視線を移していった。
「どうしたのかな? あまりに若い美男美女ばかりで驚いたのかな?」
「あ、いえ。そのような事は……」
美男美女かどうかはともかく、その若さに驚いた事については図星を突かれ、少しばかり慌てるショカ。
「構わねえよ。そういうのもいい加減慣れちまった」
チューヤがそう言いながら手をヒラヒラと振った。ただしショカの方は、次は気を付けろという無言のプレッシャーを感じる。
「僕はピットアハトの傭兵組合から派遣されてきた、ナイルといいます。腕っぷしの方はからっきしですが。ハハハ……」
ナイルと名乗ったのは二十代半ば程の若い男。人懐っこい笑顔を浮かべながら挨拶をする。
そうしている間にミラとマンセルが彼等の分のテーブルと椅子、そしてお茶と軽食を準備した。
「せっかくの気持ちのいい午後だ。ここで話を聞こう」
ジルがそう提案すると、そよ風が芝生を揺らしていった。
しかし悔し気な顔をしているのはカールで、チューヤはどちらかといえばホッとしている表情だ。
「くっ! まだまだ精進が足りないか」
「バカ言ってんじゃねえ。テメーみてえなめんどくせーヤツとは当分やりたくねえぜ」
継戦能力という点では、まだチューヤに若干余裕があり、カールは文字通り空っぽという感じだ。しかしカールの攻撃は接近戦に魔法を織り交ぜたバリエーションが豊富で、さすがのチューヤも一瞬たりとも気が抜けない。実際、チューヤ自身が傷だらけである。それはカールの攻撃が纏魔の鎧を貫通したという事でもある。
「まだまだ致命傷には程遠い」
「いや、致命傷ってお前……」
確かにカールの言う通り、チューヤが負ったのはかすり傷程度。これが実戦だったら軍配はチューヤに上がっていたかもしれない。対するカールは怪我の程度で言えばチューヤよりも遥かに酷い。しかしそれは殆どがチューヤが得意な接近戦で負ったものだ。それは敵に飛び込んで行かなければならないという対魔族戦を見越したものである。
やがて二人は観戦していたメンバー達の元へと移動し、着ていた防具類を外す。マリアンヌ、スージィ、ミラがすぐさま二人の怪我の手当を行い、ジルとマンセルは二人が来ていた防具の損傷具合の確認を始めた。
「いやあ、すげえぜその防具。そいつが無けりゃ、骨の一本二本じゃ済まなかったんじゃねえかな」
「うむ。強度、しなやかさのみならず、衝撃をやわらげるクッション性までも備えている。これが量産されれば、金属鎧など馬鹿馬鹿しくて使ってはいられないだろう」
手当を受けながら、チューヤとカールは口々に防具を称賛した。言うまでもなく、希少な魔獣の素材を惜しみなく使用したものであり、量産などは不可能な話だ。アストレイズの四人分を揃えるのがやっとだったのである。
見た目は何処にでもあるような皮鎧。グローブは肘まで保護するロングタイプ。ブーツも同様に膝までカバーする。さらに着用しているパンツやシャツすらも、魔獣の筋繊維を編み込んで作ったワンオフの品。一見軽装備にしか見えないこれらが、金属製の全身鎧の防御力を遥かに上回る。
「ふむ。これといった損傷はないようですな」
「あれだけの攻撃を……信じ難いな」
マンセルもジルも、かなり激しい攻撃がヒットしているのを目撃している。しかし吟味した防具は、多少の傷などはあったものの、実戦に影響があるようなものではなかった。それだけに目を丸くして驚いている。
「ああ、コイツがあれば、ガンガン敵ン中に突っ込んで行っても無理が利くと思うぜ!」
「コラ!」
「てっ!? 何だよ?」
「チューヤは無理しちゃダメ!」
手当を受けながら能天気な事を言うチューヤの脳天に、チョップを落としながらマリアンヌがクレームを入れる。しかしそこに以外なところからフォローが入る。
「変異種の大群を潜り抜けて魔族に肉薄するには、多少の被弾も覚悟しなければならない。そこのバカが言いたかったのはそういう事だ」
「そうそう、そういう事――って誰がバカだああン!? もっかいやるかこの野郎!」
「望むところd――ッ!?」
「イデッ!?」
今度はチューヤ、カール、二人の脳天にゲンコツが落ちた。無論、マリアンヌとスージィである。
「君達は相変わらず仲がいいな。それでも、今日はそこまでにしておくんだな。ほら、お客さんだ」
男子二人が女子二人に制裁を食らうまでがセットになっている寸劇を、生温かい視線で眺めていたジルだが、屋敷の入り口から入ってくる男に視線を移して残念そうにそう言った。
「ふむ、組合長と……あとは見慣れない方々ですな。お迎えいたしましょう」
そう言ってマンセルが屋敷の門へと歩いて行く。
やって来たのはピットアイン傭兵組合の組合長。そして見慣れない男が二人。一人は文官風の男で如何にも宮仕えといった雰囲気だ。そしてもう一人は傭兵らしい雰囲気はあるが、見た目は優男で荒事はあまり得意そうには見えない。
マンセルが先導してその三人が近付いてくる間に、ジルがミラにテーブルとチェアをもう一組用意するように言う。
「やあ組合長、イングラでの会合の報告かい?」
まだミラの準備は終わっていないが、ジルの方から気さくに声をかけると、まず組合長が軽く会釈をする。
「ええ、今ピットアインに着いた所です。商会長はこちらにいそうな気がしたので直接お邪魔させていただきました」
組合長がそう言いながら苦笑する。最近のジルは商会の仕事を部下に任せ、アストレイズと共にいる時間が多いとのもっぱらの評判だからだ。そう言われたジルもやはり苦笑だ。
「そしてこちらの二人なのですが……」
そういって一緒にいる二人の方へ視線を向ける。
「私は王立図書館長をしているショカという者です。お初にお目に掛かります、バロネス。そしてこちらがの皆さんが噂の……」
ショカと名乗った文官風の男がジルに向かって頭を下げ、次いでアストレイズのメンバーに視線を移していった。
「どうしたのかな? あまりに若い美男美女ばかりで驚いたのかな?」
「あ、いえ。そのような事は……」
美男美女かどうかはともかく、その若さに驚いた事については図星を突かれ、少しばかり慌てるショカ。
「構わねえよ。そういうのもいい加減慣れちまった」
チューヤがそう言いながら手をヒラヒラと振った。ただしショカの方は、次は気を付けろという無言のプレッシャーを感じる。
「僕はピットアハトの傭兵組合から派遣されてきた、ナイルといいます。腕っぷしの方はからっきしですが。ハハハ……」
ナイルと名乗ったのは二十代半ば程の若い男。人懐っこい笑顔を浮かべながら挨拶をする。
そうしている間にミラとマンセルが彼等の分のテーブルと椅子、そしてお茶と軽食を準備した。
「せっかくの気持ちのいい午後だ。ここで話を聞こう」
ジルがそう提案すると、そよ風が芝生を揺らしていった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
異世界帰りの少年は現実世界で冒険者になる
家高菜
ファンタジー
ある日突然、異世界に勇者として召喚された平凡な中学生の小鳥遊優人。
召喚者は優人を含めた5人の勇者に魔王討伐を依頼してきて、優人たちは魔王討伐を引き受ける。
多くの人々の助けを借り4年の月日を経て魔王討伐を成し遂げた優人たちは、なんとか元の世界に帰還を果たした。
しかし優人が帰還した世界には元々は無かったはずのダンジョンと、ダンジョンを探索するのを生業とする冒険者という職業が存在していた。
何故かダンジョンを探索する冒険者を育成する『冒険者育成学園』に入学することになった優人は、新たな仲間と共に冒険に身を投じるのであった。
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
12/23 HOT男性向け1位
男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)
大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。
この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人)
そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ!
この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。
前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。
顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。
どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね!
そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる!
主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。
外はその限りではありません。
カクヨムでも投稿しております。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
男女比1対5000世界で俺はどうすれバインダー…
アルファカッター
ファンタジー
ひょんな事から男女比1対5000の世界に移動した学生の忠野タケル。
そこで生活していく内に色々なトラブルや問題に巻き込まれながら生活していくものがたりである!
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる