【立場逆転短編集】幸せを手に入れたのは、私の方でした。 

Nao*

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私が離縁の危機と聞いた義妹は自ら婚約破棄…そして初恋の相手である夫の事を誘惑しに来ました。

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 ある殿方と婚約生活を送って居るはずの義妹が、突然私の元を訪ねて来た。

 そして驚く私に、その相手とは既に婚約破棄して来た…お姉様があの人と離縁すると言う話を聞いたからだと説明した。



 あの人と言うのは、義妹の初恋の相手であり…そして私の夫である彼の事だろう。

 今、私と夫は離縁の危機にある…そしてそれは、彼が美しい女を次々と愛人にして居る事が大きな原因であった。



 義妹もこの件を聞いたらしく、やはり地味なお姉様では美形の彼に釣り合わなかった…結婚してもすぐに彼に愛想を尽かされる事は分かって居たと嘲笑うのだった。



 するとその時、渦中の夫が家に帰宅した。

 それに気づいた義妹はすぐに夫の元へ駆けつけ…次に愛人にするなら是非この自分を…いや、いっそ新たな妻に迎えて欲しいと上目遣いで大きな胸を押し当て誘惑するのだった。



 しかしそれを見た夫は…途端に不機嫌な顔になると、そんな義妹を強く突き放した。

 これには義妹も唖然とし…その後、自分のどこに不満があるのかと夫に食って掛かった。



 すると夫は、この噂が流れてからと言うのも大勢の女がすり寄って来て鬱陶しい…自分は妻一筋なのにとハッキリと義妹に告げた。



 そして、そんな事をして居るのは自分ではなく双子の弟の方だ─。

 なのに弟の悪意のせいで、何時しかそれが自分だとすり替えられてしまい迷惑して居るのだと義妹に真実を教えるのだった。



 するとそれを聞いた義妹は、あなたと結ばれる為に婚約破棄までして来たのにと嘆きその場に崩れ落ちた。

 しかし夫も私もそんな義妹を一切慰める事は無く、冷たい目で見下ろすのだった。



 と同時に、私の父が家を訪ねて来て…勝手に婚約破棄した義妹に激怒─。

 元は捨て子であったのを拾い育て、良い相手を用意したと言うのに…恩を仇で返すような真似をした義妹を絶対に許さないと言い放った。



 そして義妹はその場で縁を切られ、我が家からの追放を命じられてしまったが…夫と結ばれる事も出来ず婚約者も失った義妹は、行き場を失ない路頭に迷う事に─。


 
 その後は、自らの身体を売りその日暮らしをして居るそうだが…せっかく名家の娘として生きて行く道を得たのに、自らの勝手な行動でそれを台無しにしてしまうとは実に愚かなものね─。



 一方、夫の弟も罰として田舎で一生大人しく暮らす事を余儀なくされ…結果、私達夫婦が離縁の危機などと言う噂は自然と消えてしまった。



 そして私達夫婦にまた穏やかな日々が戻り…その後私達は全く喧嘩もする事無く、欲しかった子も授かる事となり幸せに暮らして居るわ─。
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