5 / 11
第一章 木五倍子の蕾
四.孤独の代償
しおりを挟む
※注意書き
不快な描写がありますので、ご注意ください。
また、この作品はフィクションであり、暴力等を推奨するものでもありません。
良い子も悪い子も決して真似をしないようにお願いします。
どんな命でも大切に接しましょう。
ちせちゃんが来て一週間が経った。
小秋ちゃんと遊んだり、基地内の兵達と遊んだりしていた、そんなある日。
突然、ちせちゃんの姿が消えた。
俺は基地内を走り回る。通り過ぎる人達にちせちゃんを知らないかと聞きながら。
(どこに行ったんだろ……最近、時々姿を消すことはあったけど、今日は朝から見てない)
おはようの挨拶もしていなければ、朝ご飯も食べていない。もうお昼だというのに、一度も姿を見ていないことが不安で堪まらなかった。心配しない筈がない。
考え過ぎだと、心配し過ぎだと言われても良い。今は兎に角ちせちゃんの元気な姿を見て安心がしたい。ただそれだけだ。
基地は広い。
子供の足なら遠くに行く筈はないと思っているが、大人の予想以上な事をやってみせるのも子供だ。
汗を拭いながら足を進める。
(嫌な予感がする)
俺の嫌な予感はよく当たる。だからこそ、早くちせちゃんを見つけて安心したい。
独身寮にもいない。
酒保、食堂にもいない。
あと、ちせちゃんが行きそうな場所、行った場所はどこだろう。
(もしかして一人で基地の外へ……!?)
小秋ちゃんの場所へ一人で行った可能性も考えられなくもない。
(九歳だから一人で行けるとかなんとか思ってたらどうしよう)
心配で仕方がない。
せめて書置きをしてほしい。いや、それでも心配だ。
俺は門に向かって全力で走る。
門を出た時だった。
門の物陰に向日葵が視界の隅に映った。
(向日葵といえば、今日のちせちゃんの服の柄にあった……!)
ちせちゃんの服は前日に用意している。だから分かる。
足を止めて、砂煙を立たせながら止まるまで滑った。
「っと……!」
少しこけそうになりながらも、来た道を戻る。
そして、門の近くにある木で座り込む子供を見つけた。
(ちせちゃんだ。見つかってよかったぁ)
歩きながら、ちせちゃんの背中に話しかけた。
「ちせちゃん、探したよ」
しかし、反応がない。
「ちせちゃん?」
ちせちゃんを覗き込む。
子猫の声が聞こえた。
「ちせちゃん……」
彼女は振り返った。
虚ろな目で。
そして、彼女の手元には、首元を紐で結び、木に繋がれた子猫が。
「なにをしているの……」
子猫は苦しそうな様子を見せなかったが、首に巻かれた紐に違和感があるのか、紐をガジガジと噛んでいる。
「ごめんなさい」
ちせちゃんは謝った。
段々と己がした罪を理解してきたのか、怯えるような表情へと変わっていく。
「ごめんな、さい」
遠くから母猫が鳴いている。
きっと子猫を呼んでいるのだろう。姿は見えない。
「ごめ、なさい」
ちせちゃんのすぐそばに、紐とハサミがあった。そのハサミは、無くした俺のハサミだろう。
「ハサミはどこから?」
俺は腰を低くした。
ちせちゃんの目線に合わせる。
「お兄ちゃんの机から」
「紐は?」
「酒保のおばちゃんからもらった」
聞かれれば素直に答える子供だ。
それなのにどうしてこんなことを。
「子猫に紐を付けたのは?」
「……」
悪いことだと分かっているから黙ったままなのだろう。
「ちせちゃん」
顔を俯いたまま、なにも答えない。
「子猫の首に紐なんて付けたら駄目でしょ?」
「……」
「木に結びつけたら、子猫はどこにも行けなくなるよ。母猫と自由に遊びに行けなくなるし、悲しいよね」
「……」
暫く黙っていたが、ちせちゃんは俺を見た。
「どうして猫はお母さんに甘えられるのに、わたしは甘えられないの?甘えたら駄目なの?」
目に溜まる涙。
「どうして猫は幸せそうなのに、わたしは幸せだって思えないの?」
声が震えている。
彼女の目が見ているものは、きっと過去の記憶。母の姿が見えているのかもしれない。
「猫にはできて、人間のわたしにはできないの?」
「ちせちゃん」
「猫のくせに羨ましいよ。羨ましい羨ましい、羨ましいッ……!!」
「そんな風に言ったら駄目だよ……」
大粒の涙を流しながら、彼女は握り拳で俺を殴ってきた。決して痛くない、弱々しい力で。
「酷いよ。猫はわたしに見せびらかしてくる。お母さんに愛されてるって。だからいじわるをしようと思ったの……少しの時間だけ離しちゃおうって。お母さんと会いたくても会えない時間がどれだけ辛いか、猫にも分からせてやろうって思ったの。少しの時間ならいいでしょ?わたしはずっと、ずっと、ずっと甘えられないんだから。わたしだって……わたしだって……お母さんに愛されたい……のに」
ちせちゃんは俺の首元に抱きついてきた。
声を上げて泣くちせちゃんを初めて見た。
ずっと我慢していたものが爆発したように、嗚咽を漏らしながら大声で泣いた。
俺は小さな体を抱き締める。ゆっくりと、何度も頭を撫でながら。
小さな体で、小さな心で母からの愛情を求めたくても求められない寂しさ、苦痛さを一身に受けてきたんだ。
「ちせちゃんがやったことは悪いことだよ。分かるね?」
「……うん」
「だから、まず子猫を放してあげよう」
「……うん」
ちせちゃんはゆっくりと俺から離れ、置いていたハサミを取り、子猫を傷つけないように首に巻いてあった紐を切った。
子猫は母猫の鳴き声がする方へ走り、そして姿が見えなくなった。
ちせちゃんはまた俺の首元に抱きつく。
「もうやったら駄目だからね」
「……分かった」
「ちせちゃんの心の中に、子猫には悪いことをしてるな、ていう気持ちがあって良かったよ」
「?」
ちせちゃんは目から涙を流し、鼻からは鼻水を垂らしながら、小首を傾げる。
「ハサミで子猫を傷つけなかった。君が子猫を傷つけなくて、本当に良かったよ。後悔するような事が起きなくて、本当に……本当に良かった……」
ちせちゃんの小さな手を両手で握る。
「この手は誰かを傷つける為にあるんじゃないからね」
「うん」
泣きながら、大きく頷いた。
「君が寂しいなら、俺が一緒にいる。痛いなら、一緒に受け止める。辛いなら、言ってほしい。君は一人じゃないんだよ。俺がいるじゃないか。ずっと傍にいるから」
「うん……ッ」
ぎゅーっと、ちせちゃんは首元に抱きつく。
ずっと我慢していたんだ。ずっと。
「ごめんなさい、ごめんなさい、本当に、本当にごめんなさい」
そして、恐らく、この悪いことを誰かに止めてもらいたかったのかもしれない。
頭の中では悪いことだと理解していても、それを上回る妬みが行動に移させた。
元の世界では止めてくれる人はいなかっただろう。ましてや、気付いてくれる人もいないのだろう。彼女を真に見てくれる人も。
それから、猫の親子は見なくなった。どこかへ引越しをしたのだろう。残念がる隊員もいたが、気まぐれな猫のことだから、いつの間にか帰ってくるかもしれないと言って笑っていた。
一方、ちせちゃんの様子は、今まで特に変わったことはなく、明るく、天真爛漫な笑顔を見せてくれた。
ちせちゃんの姿が忽然と消えたのは、それから三日後。
なんの音沙汰もなく、突然の出来事だった。
伍賀さんに止められたが、香具山様に尋ねてみると、「あの子は生きていたからね。元の世界に帰ったんだろう」と答えた。
香具山様は分かっていたんだ。こうなることを。
ちせちゃんは元の世界に帰った。
彼女にとって、また寂しい世界に帰るということだ。
それは俺がどれだけ望んでも、どれだけを手を伸ばしても届かない、生者の世界。
助けてやれない。
ちせちゃんがどれだけ泣いても助けてやれない。
香具山様が出した条件の一つにある、『幸せを感じること』。
元の世界に帰らないのであれば、なんの問題はない。だが、また悲しさと寂しさと辛い世界に戻るのだとしたら、幸せを感じることになんの意味があるのだろう。比較対象が出来てしまい、更に辛い思いをするだけなのではないか。まだ小さな体で上手く割り切れることができるのだろうか。
俺は、そう思えてならなかった。
受けた幸せを糧に、生きる。
そう思えるようになるには、あまりにも時間が短過ぎたから。
「ちせちゃん……」
彼女の手は小さく、そして温かかった。
彼女が着ていた服はどうしようか。
(ちせちゃんが着た時はあんなに可愛かったのに、今はただ切なく見えてくるなぁ……)
もう着てくれる人はいない。
いない。
「寝よう」
もう夜だ。明日からまた軍人として動くようになる。長いようで短かった非番も終わりだ。早く寝なければ。
ベッドに横たわる。
(広いなぁ……)
今だけは、生前に使っていた、幅の狭いベッドが良かった。
不快な描写がありますので、ご注意ください。
また、この作品はフィクションであり、暴力等を推奨するものでもありません。
良い子も悪い子も決して真似をしないようにお願いします。
どんな命でも大切に接しましょう。
ちせちゃんが来て一週間が経った。
小秋ちゃんと遊んだり、基地内の兵達と遊んだりしていた、そんなある日。
突然、ちせちゃんの姿が消えた。
俺は基地内を走り回る。通り過ぎる人達にちせちゃんを知らないかと聞きながら。
(どこに行ったんだろ……最近、時々姿を消すことはあったけど、今日は朝から見てない)
おはようの挨拶もしていなければ、朝ご飯も食べていない。もうお昼だというのに、一度も姿を見ていないことが不安で堪まらなかった。心配しない筈がない。
考え過ぎだと、心配し過ぎだと言われても良い。今は兎に角ちせちゃんの元気な姿を見て安心がしたい。ただそれだけだ。
基地は広い。
子供の足なら遠くに行く筈はないと思っているが、大人の予想以上な事をやってみせるのも子供だ。
汗を拭いながら足を進める。
(嫌な予感がする)
俺の嫌な予感はよく当たる。だからこそ、早くちせちゃんを見つけて安心したい。
独身寮にもいない。
酒保、食堂にもいない。
あと、ちせちゃんが行きそうな場所、行った場所はどこだろう。
(もしかして一人で基地の外へ……!?)
小秋ちゃんの場所へ一人で行った可能性も考えられなくもない。
(九歳だから一人で行けるとかなんとか思ってたらどうしよう)
心配で仕方がない。
せめて書置きをしてほしい。いや、それでも心配だ。
俺は門に向かって全力で走る。
門を出た時だった。
門の物陰に向日葵が視界の隅に映った。
(向日葵といえば、今日のちせちゃんの服の柄にあった……!)
ちせちゃんの服は前日に用意している。だから分かる。
足を止めて、砂煙を立たせながら止まるまで滑った。
「っと……!」
少しこけそうになりながらも、来た道を戻る。
そして、門の近くにある木で座り込む子供を見つけた。
(ちせちゃんだ。見つかってよかったぁ)
歩きながら、ちせちゃんの背中に話しかけた。
「ちせちゃん、探したよ」
しかし、反応がない。
「ちせちゃん?」
ちせちゃんを覗き込む。
子猫の声が聞こえた。
「ちせちゃん……」
彼女は振り返った。
虚ろな目で。
そして、彼女の手元には、首元を紐で結び、木に繋がれた子猫が。
「なにをしているの……」
子猫は苦しそうな様子を見せなかったが、首に巻かれた紐に違和感があるのか、紐をガジガジと噛んでいる。
「ごめんなさい」
ちせちゃんは謝った。
段々と己がした罪を理解してきたのか、怯えるような表情へと変わっていく。
「ごめんな、さい」
遠くから母猫が鳴いている。
きっと子猫を呼んでいるのだろう。姿は見えない。
「ごめ、なさい」
ちせちゃんのすぐそばに、紐とハサミがあった。そのハサミは、無くした俺のハサミだろう。
「ハサミはどこから?」
俺は腰を低くした。
ちせちゃんの目線に合わせる。
「お兄ちゃんの机から」
「紐は?」
「酒保のおばちゃんからもらった」
聞かれれば素直に答える子供だ。
それなのにどうしてこんなことを。
「子猫に紐を付けたのは?」
「……」
悪いことだと分かっているから黙ったままなのだろう。
「ちせちゃん」
顔を俯いたまま、なにも答えない。
「子猫の首に紐なんて付けたら駄目でしょ?」
「……」
「木に結びつけたら、子猫はどこにも行けなくなるよ。母猫と自由に遊びに行けなくなるし、悲しいよね」
「……」
暫く黙っていたが、ちせちゃんは俺を見た。
「どうして猫はお母さんに甘えられるのに、わたしは甘えられないの?甘えたら駄目なの?」
目に溜まる涙。
「どうして猫は幸せそうなのに、わたしは幸せだって思えないの?」
声が震えている。
彼女の目が見ているものは、きっと過去の記憶。母の姿が見えているのかもしれない。
「猫にはできて、人間のわたしにはできないの?」
「ちせちゃん」
「猫のくせに羨ましいよ。羨ましい羨ましい、羨ましいッ……!!」
「そんな風に言ったら駄目だよ……」
大粒の涙を流しながら、彼女は握り拳で俺を殴ってきた。決して痛くない、弱々しい力で。
「酷いよ。猫はわたしに見せびらかしてくる。お母さんに愛されてるって。だからいじわるをしようと思ったの……少しの時間だけ離しちゃおうって。お母さんと会いたくても会えない時間がどれだけ辛いか、猫にも分からせてやろうって思ったの。少しの時間ならいいでしょ?わたしはずっと、ずっと、ずっと甘えられないんだから。わたしだって……わたしだって……お母さんに愛されたい……のに」
ちせちゃんは俺の首元に抱きついてきた。
声を上げて泣くちせちゃんを初めて見た。
ずっと我慢していたものが爆発したように、嗚咽を漏らしながら大声で泣いた。
俺は小さな体を抱き締める。ゆっくりと、何度も頭を撫でながら。
小さな体で、小さな心で母からの愛情を求めたくても求められない寂しさ、苦痛さを一身に受けてきたんだ。
「ちせちゃんがやったことは悪いことだよ。分かるね?」
「……うん」
「だから、まず子猫を放してあげよう」
「……うん」
ちせちゃんはゆっくりと俺から離れ、置いていたハサミを取り、子猫を傷つけないように首に巻いてあった紐を切った。
子猫は母猫の鳴き声がする方へ走り、そして姿が見えなくなった。
ちせちゃんはまた俺の首元に抱きつく。
「もうやったら駄目だからね」
「……分かった」
「ちせちゃんの心の中に、子猫には悪いことをしてるな、ていう気持ちがあって良かったよ」
「?」
ちせちゃんは目から涙を流し、鼻からは鼻水を垂らしながら、小首を傾げる。
「ハサミで子猫を傷つけなかった。君が子猫を傷つけなくて、本当に良かったよ。後悔するような事が起きなくて、本当に……本当に良かった……」
ちせちゃんの小さな手を両手で握る。
「この手は誰かを傷つける為にあるんじゃないからね」
「うん」
泣きながら、大きく頷いた。
「君が寂しいなら、俺が一緒にいる。痛いなら、一緒に受け止める。辛いなら、言ってほしい。君は一人じゃないんだよ。俺がいるじゃないか。ずっと傍にいるから」
「うん……ッ」
ぎゅーっと、ちせちゃんは首元に抱きつく。
ずっと我慢していたんだ。ずっと。
「ごめんなさい、ごめんなさい、本当に、本当にごめんなさい」
そして、恐らく、この悪いことを誰かに止めてもらいたかったのかもしれない。
頭の中では悪いことだと理解していても、それを上回る妬みが行動に移させた。
元の世界では止めてくれる人はいなかっただろう。ましてや、気付いてくれる人もいないのだろう。彼女を真に見てくれる人も。
それから、猫の親子は見なくなった。どこかへ引越しをしたのだろう。残念がる隊員もいたが、気まぐれな猫のことだから、いつの間にか帰ってくるかもしれないと言って笑っていた。
一方、ちせちゃんの様子は、今まで特に変わったことはなく、明るく、天真爛漫な笑顔を見せてくれた。
ちせちゃんの姿が忽然と消えたのは、それから三日後。
なんの音沙汰もなく、突然の出来事だった。
伍賀さんに止められたが、香具山様に尋ねてみると、「あの子は生きていたからね。元の世界に帰ったんだろう」と答えた。
香具山様は分かっていたんだ。こうなることを。
ちせちゃんは元の世界に帰った。
彼女にとって、また寂しい世界に帰るということだ。
それは俺がどれだけ望んでも、どれだけを手を伸ばしても届かない、生者の世界。
助けてやれない。
ちせちゃんがどれだけ泣いても助けてやれない。
香具山様が出した条件の一つにある、『幸せを感じること』。
元の世界に帰らないのであれば、なんの問題はない。だが、また悲しさと寂しさと辛い世界に戻るのだとしたら、幸せを感じることになんの意味があるのだろう。比較対象が出来てしまい、更に辛い思いをするだけなのではないか。まだ小さな体で上手く割り切れることができるのだろうか。
俺は、そう思えてならなかった。
受けた幸せを糧に、生きる。
そう思えるようになるには、あまりにも時間が短過ぎたから。
「ちせちゃん……」
彼女の手は小さく、そして温かかった。
彼女が着ていた服はどうしようか。
(ちせちゃんが着た時はあんなに可愛かったのに、今はただ切なく見えてくるなぁ……)
もう着てくれる人はいない。
いない。
「寝よう」
もう夜だ。明日からまた軍人として動くようになる。長いようで短かった非番も終わりだ。早く寝なければ。
ベッドに横たわる。
(広いなぁ……)
今だけは、生前に使っていた、幅の狭いベッドが良かった。
0
あなたにおすすめの小説
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる