【私は乙女ゲームに似た世界に転生したけど、引き籠りたいのでさっさと離脱します】

In・san・i・ty=DoLL

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【15話】

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「大丈夫か?」

「ええ」

何人目かの挨拶に来た貴族を撃退し、ホッと息を付く。

「自分の方が優れているから、婚約は自分とどうか?」とか「男爵家と侯爵家では釣り合いが取れないだろうから、その婚約は破棄するのをお薦めする!」とか、はっきり言って意味が解らない。

一緒に入場した=国王陛下が認めた婚約者。

のハズなんだけどなぁ。

「ミモザ様!宜しいでしょうか?」

そんな中、また誰かに声をかけられる。

誰だろう?と振り返ってみると、フォッグ伯爵夫人が立っていた。

「ど、どうしてです?…先程は第三王子殿下の婚約者として約束があると言っていたじゃないですか!騙したのね!」

フォッグ伯爵夫人が私に詰め寄る。

何だ何だと、周りにいた見も知らぬ方々が、私達に好奇の目を向ける。

第三王子殿下の婚約者と聞こえたらしい。

鼻息を荒くしたフォッグ伯爵夫人は、予想していたとは言えやっぱり怖い。

彼女は預けられたとはいえ、生まれた時からカクタス様を育ててきたんだもの、良い家の後ろ楯を願うのも仕方がないのかもしれない。

そう考えながら、思わずグレイに掴まっている手に力を込めた。

「私の婚約者に失礼な事を言わないで頂けますか?確かに、国から届いたミモザ様宛の招待状には“伯爵家以上の家の、婚約者が居ない女性を第三王子殿下の婚約者候補として選抜する”とあったみたいですが、あくまでも候補の選抜です。婚約を確定するものでは無いでしょう?」

気付いてくれたグレイが、周りに聞こえるように招待状の内容を話しながら、あからさまに嫌悪した顔でフォッグ伯爵夫人を睨み付ける。

「それは…」

「それにフォッグ伯爵夫妻がローズミスト侯爵家の控え室に訪ねてらした時は、まだ私との婚約が確定していなかったのも確かです」

「え?」

フォッグ伯爵夫人は驚いている。

それはそうでしょう。

「あの時はまだローズミスト侯爵様が、国王陛下に婚約の許可を頂いていなかっただけです。国王陛下に婚約を認めてもらうまでは、いくらなんでも婚約者を名乗るのは図々しいじゃないですか。だから、言えなかっただけで、騙したわけじゃありません。お解り頂けましたか?」
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