【私は乙女ゲームに似た世界に転生したけど、引き籠りたいのでさっさと離脱します】

In・san・i・ty=DoLL

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【21話】

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不意に聞こえる威厳のある声に驚いて顔を向けると、国王陛下がそこに居た。

良く見ると、会場の大扉が開け放たれていて、中から私達を窺うように沢山の人がこちらを見ていた。

どうやら、私達は言い合いながらいつの間にか大扉の近くまで移動していたみたい。

申し訳なさそうな警備兵の方々がいる。

もしかしたら、国王陛下に止められていたのかしら?

「余がミモザ・ローズミスト侯爵令嬢とグレイ・オーカー男爵令息の婚約を許可したのだ。その事に不服があるなら申してみよ」

大御所登場ね。

国王陛下は私とグレイの婚約を許可してくれたけれど、心情的にはやっぱり、カクタス様と婚約して欲しかったのかしら?

「はい!元々、自分とミモザが婚約するハズだったんです!それを、この男が横槍を入れたから…。どうか、正当な判断を!俺とミモザの関係を正して下さい!」

私にとってはあり得ない主張と言動だわ。

「確かに、お前が幼少の頃にミモザ嬢との顔合わせはあったと聞いた。だが、お前はミモザ嬢に対して酷い言葉を吐き、挙げ句の果てに池に突き落としたと報告が「それは違います!ミモザが勝手に池に飛び込んだんだ!」……」

何という不敬。

国王陛下の言葉を遮るなんて…。

それに、あれだけ言ってもまだ私が勝手に飛び込んだと思い込んでいるのね。

やった方は忘れてしまっても、やられた方は忘れられないのよ?

「余の信頼を置ける者からの報告だ。お前はミモザ嬢を突き飛ばして池に落とした。これは紛れもない事実だ」

「そんな!国王陛下…いえ、父上!俺は貴方の息子ですよ?俺の言う事が信じられないというのですか!?」

あ!

言っちゃった!

国王陛下が遮ってまで隠したのに…。

王妃様から隠していたのにね。

扉の向こうがざわめいている。

聞こえた人から波紋のように広がっていく。

「何を勘違いしているのか知らんが、余の息子にこんな愚息はおらん。例え居たとしても、女性に不埒な真似をするような者は教育が足りておらんという事。恥ずかしくて世には出せぬ」

一見、突き放してるように聞こえるけど一応まだ庇うのね。

寵妃様の息子ですものね。

本来なら一番跡を継がせたい子供だから、招待状の細工に許可を出したのでしょう?

まさか、あんなお粗末な結果になるとは思いもよらなかったでしょうけど。
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