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【エピローグ】
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グレイはスッと片膝を立ててしゃがむと私の手を取った。
「ミモザ・ローズミスト侯爵令嬢。私、グレイ・オーカー改め、ダブグレイ・ウィスタリアは、貴女の事が好きです。どうか、私の妻になって頂けませんか?」
この国の正式なプロポーズだった。
え?
待って?
「…って、ウィスタリアって帝国じゃないのよ!グレイってば帝国の皇太子殿下なの!?え?跡継ぎって、次期皇帝陛下!?」
いやいやいやいやいや。
ちょっと待って!
「そういう事になるな。もちろん、引き籠りの条件はほぼ一緒だが、出来れば公の場にだけ一緒に出て欲しい。まぁ、無理強いはしないけどね」
サラッと何言ってるの!
待って待って待って待って!
「…理解が追い付かない!」
「学園の卒業まで時間はあるからゆっくり考えていいよ」
いいえ。
答えならもう出てるの。
ただ、ちょっと混乱しているだけ。
だって、次期皇帝陛下って事は…皇妃って事よ?
私に務まるの!?
ニコニコと笑顔で見上げてくるグレイを見ていたら聞いてみたくなった。
「…グレイは本当に私で良いの?」
私はグレイにされた質問を返す。
「お嬢?」
グレイは驚いた顔で私を見上げてくる。
「何よ!私はもうグレイとずっと生きていくって決めてたんだから!乙女ゲームのシナリオからさっさと離脱して引き籠るのよ!今さら、婚約破棄は受け付けないんだからね!破棄されたらヘイズ修道院行きで生涯幽閉生活なんだから!」
ちょっとツンデレみたいな言い方になっちゃったけど、グレイなら笑って許してくれるのは解っている。
「皇太子妃とか…私…」
一緒には居たい。
でも、そこは大事じゃないの?
「無理そうなら別に姉さんに婿取りして継いでもらうさ。皇帝よりお嬢が欲しい」
何でもない事のように言うグレイ。
「生死の境に思い出したのはお前の存在だ。お前が俺を現実に繋ぎ止めてくれた。もちろん、一生を掛けて幸せにす…」
「…グレイ?」
そこはするって言い切って?
何で止めたの?
「一生を掛けて2人で幸せなろう」
グレイは立ち上がって言い直してくれた。
「あ…そうね。そうよ。私1人が幸せじゃ意味無いもんね」
前世の記憶から私を探し出してくれて、不思議な縁で巡り会えた人。
あなたとなら、きっと、幸せになれるわ。
でも、ごめんなさい。
引き籠りは続行させてね。
「引き籠ってても良いから、俺と一生一緒に幸せになってくれるか?」
私の考えを見透かしたグレイは、そう言って笑いながら私の手にキスをしてくれた。
だから、私は元気良く返事をする。
「ええ!貴方の為に何十年分の半ぶn…3分の1ぐらいは貴方の隣で色々と頑張るわ!」
そう答えると、グレイがフワッと抱き締めてくれる。
私が言わんとしている事を解ってくれたのね。
「それは最高だな!」
私達はお互いを見つめながら笑い合った。
【私は乙女ゲームに似た世界に転生したけど、引き籠りたいのでさっさと離脱します】
というか、離脱しました!
かしら?
<完>
「ミモザ・ローズミスト侯爵令嬢。私、グレイ・オーカー改め、ダブグレイ・ウィスタリアは、貴女の事が好きです。どうか、私の妻になって頂けませんか?」
この国の正式なプロポーズだった。
え?
待って?
「…って、ウィスタリアって帝国じゃないのよ!グレイってば帝国の皇太子殿下なの!?え?跡継ぎって、次期皇帝陛下!?」
いやいやいやいやいや。
ちょっと待って!
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サラッと何言ってるの!
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いいえ。
答えならもう出てるの。
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私はグレイにされた質問を返す。
「お嬢?」
グレイは驚いた顔で私を見上げてくる。
「何よ!私はもうグレイとずっと生きていくって決めてたんだから!乙女ゲームのシナリオからさっさと離脱して引き籠るのよ!今さら、婚約破棄は受け付けないんだからね!破棄されたらヘイズ修道院行きで生涯幽閉生活なんだから!」
ちょっとツンデレみたいな言い方になっちゃったけど、グレイなら笑って許してくれるのは解っている。
「皇太子妃とか…私…」
一緒には居たい。
でも、そこは大事じゃないの?
「無理そうなら別に姉さんに婿取りして継いでもらうさ。皇帝よりお嬢が欲しい」
何でもない事のように言うグレイ。
「生死の境に思い出したのはお前の存在だ。お前が俺を現実に繋ぎ止めてくれた。もちろん、一生を掛けて幸せにす…」
「…グレイ?」
そこはするって言い切って?
何で止めたの?
「一生を掛けて2人で幸せなろう」
グレイは立ち上がって言い直してくれた。
「あ…そうね。そうよ。私1人が幸せじゃ意味無いもんね」
前世の記憶から私を探し出してくれて、不思議な縁で巡り会えた人。
あなたとなら、きっと、幸せになれるわ。
でも、ごめんなさい。
引き籠りは続行させてね。
「引き籠ってても良いから、俺と一生一緒に幸せになってくれるか?」
私の考えを見透かしたグレイは、そう言って笑いながら私の手にキスをしてくれた。
だから、私は元気良く返事をする。
「ええ!貴方の為に何十年分の半ぶn…3分の1ぐらいは貴方の隣で色々と頑張るわ!」
そう答えると、グレイがフワッと抱き締めてくれる。
私が言わんとしている事を解ってくれたのね。
「それは最高だな!」
私達はお互いを見つめながら笑い合った。
【私は乙女ゲームに似た世界に転生したけど、引き籠りたいのでさっさと離脱します】
というか、離脱しました!
かしら?
<完>
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一気読みさせて頂きました(*´∀`)
グレイ君策士(  ̄▽ ̄)
閲覧&感想ありがとうございます♡
始めに思い付いたのがグレイの設定だったので、そう言って貰えるのはとても嬉しいです♪
凄く面白かったです
後日談とか是非読みたいです(^ ^)
閲覧&感想ありがとうございます♡
後日談希望嬉しいです✨
現在進行形で書いてますので、もうしばらくお待ち頂けたらと思います。
続きを楽しみにしています~!
面白いお話を、読ませて頂いて有難うございます。
閲覧&感想ありがとうございます♡
こちらこそお読み頂いてありがとうございます。
最後まで楽しんで貰えたら嬉しいです。