29 / 69
≪本編≫
【本編29】
しおりを挟む
【十夜side】
「どうせなら臨場感込めよう」
とクライアントの…誰だっけ?
ケーキくれるおじさんが余計な事を言い出して、近くの店での撮影になった。
11月にしては今日はかなり冷え込むんだが…。
っつーか、この格好マジで寒いんだけど!?
お前ら全員1回ミニスカ履いてみろってんだ!
店に着く間に車の中で、皆でストーリー性がとか色々考えてたら面倒になってつい《いきあたりばったり》と書いたら全員あっさり考えるのをやめた。
店に着くと、一般人が普通にいる。
まぁ、当たり前だよなぁ。
撮影はこの時期には使用していないテラス席でやるって…。
だよな。
わざわざ、寒いトコで食いたくないもんな。
そりゃ、撮影には都合がいいだろう。
だけどな?
椅子冷たいんだろ?
こっちは座る部分生身なんだよ!
…女側の都合解る奴いねぇの?
クライアントが店内にいるお客さんに説明しているみたいだったけど、俺はウィンドウに並んだケーキを見ていた。
めっちゃ旨そう!
あ、あれ食べたい!
チョコのもいいな。
ベリータルト!
チーズムースケーキ!
食べたーい!
はっ!秀臣が笑ってる…。
しまった。
つい、夢中になった…。
秀臣が協力してくれるお客さんに頭を下げる。
俺も慌てて下げる。
すっかり忘れてたわ。
こういう時、秀臣ってすげぇなって思う。
今16なんだよな。
子供の時からやってると身に付くもんなのかね。
撮影はケーキを選ぶ所から始まった。
俺がつい素でケーキに目移りしたのがそのまま採用になったりしたが、テラス席までは順調に進んでいた。
ぶっちゃけ、寒い。
椅子座りたくない…。
世の中の女はこれを耐えてるんだよな?
すごいな!
まじ、尊敬するわ!!
意を決して座ろうと思ったら秀臣に腰を掴まれそのまま膝に座らされた。
なん‥っだ…と!?
超自然に膝抱っこだと?
何だ?この幸せを垂れ流しているカップル感!?
あ、いやいや、垂れ流さないと駄目だった。
俺達は今、カップル設定だった。
やべぇ、一瞬素に戻るトコだったわ。
秀臣が自然に後ろから抱き締めてきた。
あ、暖かい。
ってか、手慣れてる?
あー、彼女とかいそうだもんな。
モテるだろうなぁ。
…ちょっともやっとした。
顔に出てないだろうな?
「YORU、食べさせて?」
1つのケーキを2人で食べる。
もぐもぐしてる秀臣が可愛くて、眺めながらケーキを食べてたらいつの間にか無くなってた。
あ、やべぇ。
1人で食べ過ぎた。
…秀臣が笑ってるし、まぁ、いいか。
「はい、カット!良かったよ!」
一発OKで助かった…。
正直、マジで寒い。
秀臣が抱き締めてくれてるからまだましだけど、カット掛かったしこのぬくとさともおさらばだな。
そう思ってたら秀臣が体を離して立たせてくれた。
離れるとやっぱ寒い。
「どうしてですか!」
突然女の金切り声。
「君ねぇ、事務所通して説明したでしょう?」
「納得出来ません!」
何だ?騒がしいな。
そうは言ってもね、作品として使えないものを世に出す訳にはいかないし、事務所側もスチル見て納得して引いたんだよ?」
クライアントに食って掛かるあの女は、この前秀臣とペアを組んだヤツだ。
「あんなお粗末な作品滅多に見ないよ」
カメラマンが痛恨の一撃。
「そんな…あんたが仕事を邪魔したのね!」
何故か俺に狙いを定めている。
邪魔なんてしてないって言っても聞きそうにないよなぁ。
あの日、どう見ても人気が出てきた秀臣を取り込もうとしていた彼女の演技は酷かった。
一応プロなんだから自分の仕事に誇り持たなきゃ駄目だろ?
この前の写真見せてもらったけど、あれは恋人同士には見えなかったからな?
俺に詰め寄ろうとした女を機転を利かせてくれた周りのスタッフが取り囲んでくれた。
竜也は溜め息を吐きながらちぃと顔を見合わせていた。
竜也が一番嫌がる瞬間だ。
ちぃはその後に過剰に相手をしてもらえるからちょっとうきうきしている。
そうこうしていたら、秀臣が俺の前に立っていた。
男前じゃんw
ただな、俺達、いちゃもんつけられるの馴れてんだ…。
ほら。
「お嬢さん。可愛い顔が台無しだよ?どうしたの?」
「どうしたもこうした‥も…」
ちぃの胡散臭い笑顔の出番だw
女が固まった。
「うん?真美ちゃんだったよね?良かったら話聞くよ?」
良く名前覚えてるなぁ。
「え?あの…」
「落ち着いて?何か飲む?」
ちぃは女の顔を覗き込んでにっこりと笑った。
「どうせなら臨場感込めよう」
とクライアントの…誰だっけ?
ケーキくれるおじさんが余計な事を言い出して、近くの店での撮影になった。
11月にしては今日はかなり冷え込むんだが…。
っつーか、この格好マジで寒いんだけど!?
お前ら全員1回ミニスカ履いてみろってんだ!
店に着く間に車の中で、皆でストーリー性がとか色々考えてたら面倒になってつい《いきあたりばったり》と書いたら全員あっさり考えるのをやめた。
店に着くと、一般人が普通にいる。
まぁ、当たり前だよなぁ。
撮影はこの時期には使用していないテラス席でやるって…。
だよな。
わざわざ、寒いトコで食いたくないもんな。
そりゃ、撮影には都合がいいだろう。
だけどな?
椅子冷たいんだろ?
こっちは座る部分生身なんだよ!
…女側の都合解る奴いねぇの?
クライアントが店内にいるお客さんに説明しているみたいだったけど、俺はウィンドウに並んだケーキを見ていた。
めっちゃ旨そう!
あ、あれ食べたい!
チョコのもいいな。
ベリータルト!
チーズムースケーキ!
食べたーい!
はっ!秀臣が笑ってる…。
しまった。
つい、夢中になった…。
秀臣が協力してくれるお客さんに頭を下げる。
俺も慌てて下げる。
すっかり忘れてたわ。
こういう時、秀臣ってすげぇなって思う。
今16なんだよな。
子供の時からやってると身に付くもんなのかね。
撮影はケーキを選ぶ所から始まった。
俺がつい素でケーキに目移りしたのがそのまま採用になったりしたが、テラス席までは順調に進んでいた。
ぶっちゃけ、寒い。
椅子座りたくない…。
世の中の女はこれを耐えてるんだよな?
すごいな!
まじ、尊敬するわ!!
意を決して座ろうと思ったら秀臣に腰を掴まれそのまま膝に座らされた。
なん‥っだ…と!?
超自然に膝抱っこだと?
何だ?この幸せを垂れ流しているカップル感!?
あ、いやいや、垂れ流さないと駄目だった。
俺達は今、カップル設定だった。
やべぇ、一瞬素に戻るトコだったわ。
秀臣が自然に後ろから抱き締めてきた。
あ、暖かい。
ってか、手慣れてる?
あー、彼女とかいそうだもんな。
モテるだろうなぁ。
…ちょっともやっとした。
顔に出てないだろうな?
「YORU、食べさせて?」
1つのケーキを2人で食べる。
もぐもぐしてる秀臣が可愛くて、眺めながらケーキを食べてたらいつの間にか無くなってた。
あ、やべぇ。
1人で食べ過ぎた。
…秀臣が笑ってるし、まぁ、いいか。
「はい、カット!良かったよ!」
一発OKで助かった…。
正直、マジで寒い。
秀臣が抱き締めてくれてるからまだましだけど、カット掛かったしこのぬくとさともおさらばだな。
そう思ってたら秀臣が体を離して立たせてくれた。
離れるとやっぱ寒い。
「どうしてですか!」
突然女の金切り声。
「君ねぇ、事務所通して説明したでしょう?」
「納得出来ません!」
何だ?騒がしいな。
そうは言ってもね、作品として使えないものを世に出す訳にはいかないし、事務所側もスチル見て納得して引いたんだよ?」
クライアントに食って掛かるあの女は、この前秀臣とペアを組んだヤツだ。
「あんなお粗末な作品滅多に見ないよ」
カメラマンが痛恨の一撃。
「そんな…あんたが仕事を邪魔したのね!」
何故か俺に狙いを定めている。
邪魔なんてしてないって言っても聞きそうにないよなぁ。
あの日、どう見ても人気が出てきた秀臣を取り込もうとしていた彼女の演技は酷かった。
一応プロなんだから自分の仕事に誇り持たなきゃ駄目だろ?
この前の写真見せてもらったけど、あれは恋人同士には見えなかったからな?
俺に詰め寄ろうとした女を機転を利かせてくれた周りのスタッフが取り囲んでくれた。
竜也は溜め息を吐きながらちぃと顔を見合わせていた。
竜也が一番嫌がる瞬間だ。
ちぃはその後に過剰に相手をしてもらえるからちょっとうきうきしている。
そうこうしていたら、秀臣が俺の前に立っていた。
男前じゃんw
ただな、俺達、いちゃもんつけられるの馴れてんだ…。
ほら。
「お嬢さん。可愛い顔が台無しだよ?どうしたの?」
「どうしたもこうした‥も…」
ちぃの胡散臭い笑顔の出番だw
女が固まった。
「うん?真美ちゃんだったよね?良かったら話聞くよ?」
良く名前覚えてるなぁ。
「え?あの…」
「落ち着いて?何か飲む?」
ちぃは女の顔を覗き込んでにっこりと笑った。
0
あなたにおすすめの小説
完結・オメガバース・虐げられオメガ側妃が敵国に売られたら激甘ボイスのイケメン王から溺愛されました
美咲アリス
BL
虐げられオメガ側妃のシャルルは敵国への貢ぎ物にされた。敵国のアルベルト王は『人間を食べる』という恐ろしい噂があるアルファだ。けれども実際に会ったアルベルト王はものすごいイケメン。しかも「今日からそなたは国宝だ」とシャルルに激甘ボイスで囁いてくる。「もしかして僕は国宝級の『食材』ということ?」シャルルは恐怖に怯えるが、もちろんそれは大きな勘違いで⋯⋯? 虐げられオメガと敵国のイケメン王、ふたりのキュン&ハッピーな異世界恋愛オメガバースです!
俺の居場所を探して
夜野
BL
小林響也は炎天下の中辿り着き、自宅のドアを開けた瞬間眩しい光に包まれお約束的に異世界にたどり着いてしまう。
そこには怪しい人達と自分と犬猿の仲の弟の姿があった。
そこで弟は聖女、自分は弟の付き人と決められ、、、
このお話しは響也と弟が対立し、こじれて決別してそれぞれお互い的に幸せを探す話しです。
シリアスで暗めなので読み手を選ぶかもしれません。
遅筆なので不定期に投稿します。
初投稿です。
オッサン、エルフの森の歌姫【ディーバ】になる
クロタ
BL
召喚儀式の失敗で、現代日本から異世界に飛ばされて捨てられたオッサン(39歳)と、彼を拾って過保護に庇護するエルフ(300歳、外見年齢20代)のお話です。
禁書庫の管理人は次期宰相様のお気に入り
結衣可
BL
オルフェリス王国の王立図書館で、禁書庫を預かる司書カミル・ローレンは、過去の傷を抱え、静かな孤独の中で生きていた。
そこへ次期宰相と目される若き貴族、セドリック・ヴァレンティスが訪れ、知識を求める名目で彼のもとに通い始める。
冷静で無表情なカミルに興味を惹かれたセドリックは、やがて彼の心の奥にある痛みに気づいていく。
愛されることへの恐れに縛られていたカミルは、彼の真っ直ぐな想いに少しずつ心を開き、初めて“痛みではない愛”を知る。
禁書庫という静寂の中で、カミルの孤独を、過去を癒し、共に歩む未来を誓う。
花形スタァの秘密事
和泉臨音
BL
この国には花形と呼ばれる職業がある。人々を魔物から守る特務隊と人々の心を潤す歌劇団だ。
男ばかりの第三歌劇団に所属するシャクナには秘密にしていることがあった。それは幼いころ魔物から助けてくれた特務隊のイワンの大ファンだということ。新聞記事を見ては「すき」とつぶやき、二度と会うことはないと気軽に想いを寄せていた。
しかし魔物に襲われたシャクナの護衛としてイワンがつくことになり、実物のイワンが目の前に現れてしまうのだった。
※生真面目な特務隊員×ひねくれ歌劇団員。魔物が体の中に入ったり出てきたりする表現や、戦闘したりしてるので苦手な方はご注意ください。
他サイトにも投稿しています。
幽閉王子は最強皇子に包まれる
皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。
表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。
ざこてん〜初期雑魚モンスターに転生した俺は、勇者にテイムしてもらう〜
キノア9g
BL
「俺の血を啜るとは……それほど俺を愛しているのか?」
(いえ、ただの生存戦略です!!)
【元社畜の雑魚モンスター(うさぎ)】×【勘違い独占欲勇者】
生き残るために媚びを売ったら、最強の勇者に溺愛されました。
ブラック企業で過労死した俺が転生したのは、RPGの最弱モンスター『ダーク・ラビット(黒うさぎ)』だった。
のんびり草を食んでいたある日、目の前に現れたのはゲーム最強の勇者・アレクセイ。
「経験値」として狩られる!と焦った俺は、生き残るために咄嗟の機転で彼と『従魔契約』を結ぶことに成功する。
「殺さないでくれ!」という一心で、傷口を舐めて契約しただけなのに……。
「魔物の分際で、俺にこれほど情熱的な求愛をするとは」
なぜか勇者様、俺のことを「自分に惚れ込んでいる健気な相棒」だと盛大に勘違い!?
勘違いされたまま、勇者の膝の上で可愛がられる日々。
捨てられないために必死で「有能なペット」を演じていたら、勇者の魔力を受けすぎて、なんと人間の姿に進化してしまい――!?
「もう使い魔の枠には収まらない。俺のすべてはお前のものだ」
ま、待ってください勇者様、愛が重すぎます!
元社畜の生存本能が生んだ、すれ違いと溺愛の異世界BLファンタジー!
復讐の鎖に繋がれた魔王は、光に囚われる。
篠雨
BL
予言の魔王として闇に閉ざされた屋敷に隔離されていたノアール。孤独な日々の中、彼は唯一の光であった少年セレを、手元に鎖で繋ぎ留めていた。
3年後、鎖を解かれ王城に連れ去られたセレは、光の勇者としてノアールの前に戻ってきた。それは、ノアールの罪を裁く、滅却の剣。
ノアールが死を受け入れる中、勇者セレが選んだのは、王城の命令に背き、彼を殺さずに再び鎖で繋ぎ直すという、最も歪んだ復讐だった。
「お前は俺の獲物だ。誰にも殺させないし、絶対に離してなんかやらない」
孤独と憎悪に囚われた勇者は、魔王を「復讐の道具」として秘密裏に支配下に置く。しかし、制御不能な力を持つ勇者を恐れた王城は、ついに二人を排除するための罠を仕掛ける。
歪んだ愛憎と贖罪が絡み合う、光と闇の立場が逆転した物語――彼らの運命は、どこへ向かうのか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる