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美しい人とは
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俺は交差点で信号待ちをしていた
ふと何気なく、向こう側に目を向けた
50代前半だろうか……
母親に似た年齢の女性が立っていた。
いつもなら何も感じないただの風景の
一つで、
何かを意識する事など無いはずなのに、
その立ち姿に目がとまった。
特別顔が良いとか派手だとかじゃないのに
なんだろうな…キレイだなって思ったんだ
真っ直ぐに伸びた背筋
きちんと揃えられた足
清潔で年齢に見合った服装
でも女性らしさも品も感じられる、
なんて言うか、そう…涼やかだったんだ
自分の母親には感じた事のない、何か。
信号が変わり横断歩道を進む
女性も緩やかに歩き出す。
美しい姿勢と穏やかな表情で。
すれ違う時、無意識に言葉がついて出た
『素敵ですね』
一瞬だけ足を止めた女性、そして一言。
『貴方こそ』
わずか数秒、わずか11文字
行き交う人波の中 交わった刹那の出会い
二度と逢わないだろうし、顔もはっきりとは
覚えいない。
なのに。 心臓に刻まれてしまった
俺はあの時、大人の男になった
ふと何気なく、向こう側に目を向けた
50代前半だろうか……
母親に似た年齢の女性が立っていた。
いつもなら何も感じないただの風景の
一つで、
何かを意識する事など無いはずなのに、
その立ち姿に目がとまった。
特別顔が良いとか派手だとかじゃないのに
なんだろうな…キレイだなって思ったんだ
真っ直ぐに伸びた背筋
きちんと揃えられた足
清潔で年齢に見合った服装
でも女性らしさも品も感じられる、
なんて言うか、そう…涼やかだったんだ
自分の母親には感じた事のない、何か。
信号が変わり横断歩道を進む
女性も緩やかに歩き出す。
美しい姿勢と穏やかな表情で。
すれ違う時、無意識に言葉がついて出た
『素敵ですね』
一瞬だけ足を止めた女性、そして一言。
『貴方こそ』
わずか数秒、わずか11文字
行き交う人波の中 交わった刹那の出会い
二度と逢わないだろうし、顔もはっきりとは
覚えいない。
なのに。 心臓に刻まれてしまった
俺はあの時、大人の男になった
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