刺されて始まる恋もある

神山おが屑

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31.

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キスをして離れた後お互いの顔を見つめ言葉を交わさないまま、またキスをするそんなことを何度も繰り返してどれくらいが過ぎただろう。

「へクシッ」

唇と唇を合わせるだけのキスで幸せに浸っていた俺は城田のくしゃみで我に返る。

そういえば城田は風呂から上がってずっとパンイチだった。
、、、城田、心なしか膨らみが大きいような。

、、、かくゆう俺も少し、、

「ご、ごめん、城田。風邪ひく前に服着てくれ、、、その、目のやり場に困る。」

堪らず俺が言うと城田は少しニヤニヤしながら

「黒川、なんかやらしいこと考えてる?」

「なっ、違っ、」

いや、めっちゃ考えてたが言えるわけもないし正直、ファーストキスでいっぱいいっぱいだ。

「ふふ、冗談だよ、半分ね」

「半分とは?」

「正直、続きをしたい気持ちはあるけど、俺黒川のことちゃんと大切にしたいからさ、ゆっくりちょっとずつ進めていこう、ね?」

クソ、また惚れ直してしまったこのイケメンが!

俺が顔真っ赤になったのを隠すように顔を背けるとクスクスと笑って服を着るために離れていった。


その日は城田とのキスが何度も何度も頭に浮かんでしまいベッドの上で転がりながら悶え続け寝れたのは明け方近くになった頃だった。



城田とのファーストキスの次の日城田は風邪で大学を休んだ。
風呂上がりに裸のまま居たのが良くなかったのかもしれない。
熱が38度以上あったから俺も病院に付き添おうとしたが城田に大丈夫だからと断られてしまった。

心配だが城田も気を使ってしまうだろうからいつも通り大学に行くことにした。
バイトは朝オーナーに城田の風邪のことを伝えたら看病してあげてと俺も休みを貰った。
ただ一度帰る時に店によって欲しいらしい。

「意外だな、雪人が風邪なんて体調管理もバッチリな完璧超人ってイメージなのに、、、なんか月兎も寝不足みたいだし、もしかして昨日裸で風邪ひくようなことでもしてたとか?」

いつもならすぐに「ハイハイ」と受け流すところだが教室でニヤニヤしてからかって来る花岡の言葉に昨日のキスと城田のパンイチ姿が頭に浮かび、俺はすぐに返事を返す事が出来なかった。

「、、、え、マジ?図星?」

ガタンッとまた誰かが教室を走って出ていった。絶対勘違いしただろ!

「ち、違う、いや、その花岡が想像してるようなことはしてないから!」

「そこまではしなくとも、何か心当たりのあることはしたんだ」

「それは、、、その」

また誰かが教室を走って出ていく。
うん、もう変な噂が流れることは諦めた。

「まぁ詳しくは聞かないで置いてやるよ、、、ただ看病してたら熱に浮かされた恋人に襲われるっなんてのも漫画でよくあるパターンだよな」

「なっ、城田に限ってそんなのある訳ないだろ」

また誰かが走って、、いやもういいよ、というか今のは花岡の勝手な妄想だぞ!

とはいえこれから看病する身としては花岡の言葉のせいで少し意識してしまったのは確かだった。
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