23 / 56
15.
しおりを挟む
「ほら、忘れ物してへんか?後でパンツだけ取りに来るとか恥ずかしてようせんで」
「ようせんで?」
「出来ないって意味だよほら、母さんあんまり関西弁喋ると城田が困ってるだろ」
「関西人が関西弁喋って何が悪いねん、あんたこそ1年2年で関東に染まりよって、何が「だろ」や」
今日はやっと退院出来る日、母は元気になったら入院中の優しさはどこへやらだ。
対して退院しても城田の過保護は入院中と変わらない。
「ダメだよ、病み上がりなんだかほら、その荷物は俺が持つから、肩も貸そうか?」
むしろ悪化しているのではないだろうか?
とりあえず、肩は断り、荷物は持ってもらい、父の迎えの車に乗り込む。
日曜日の退院ということで妹を含めた家族総出で来てくれた。
会えば憎まれ口を叩いているが、なんだかんだ良い家族に恵まれたと思う。
「すみません、僕まで乗せてもらって」
「何言うとんや、これから息子がお世話になるんやから、こんくらいのことはさせてーな」
?
なんだろ父の言葉に少し違和感を覚えたのだが、、、
まぁ城田にはお世話になるのは事実なのだが、話し合って少しずつ城田の過保護を治していかないとな。
あと、花岡は今日バイトらしく、「後でちゃんとお祝いする、拒否権はなし」とメッセージが来ていた。
本当に良い友達を持ったな。
車の中ではもっぱら俺の家族が城田を褒めちぎっていた。
一体いつの間にそんなに仲良くなったのか疑問に思っていると、また違和感を感じる。
「父さん、道間違えてるんじゃない?」
「いや、こっちであっとるそんな鈍臭いことするわけないやろ、ええから任せとき」
いや、明らかに俺の部屋とは逆方向に向かっている。
だが父は合ってるの一点張り、心なしか他のメンバーも顔を逸らして口数が減っている。
何かを隠しているのは間違いない。
サプライズ的な?いや、何か嫌な予感がする。
「さぁ着いたで」
と言って父が車を停めたのは見たことの無いマンションだった。
10階ほどあるかなり高そうなマンションだ。
やっぱり目的地は俺の部屋では無かったらしい。
でもここは?
俺が疑問を口にする前にさぁさぁとみんなに背中を押される。
されるがままについて行くと、マンションの入り口のパネルを城田が操作してドアが開く。
どうやら暗証番号式らしい。
もしかしてここは城田が住んでいるマンションなのか?
エレベーターで4階まで上がり、その中のひとつの部屋の鍵を城田が開ける。
やはり城田の部屋で間違いないようだ。
「どうぞ皆さん」
「いやー、いつ来ても綺麗にしとってえらいなぁ」
母が感心したように部屋を見渡す。
いつ来ても?前にも何回かここに来たことあるのか?
もう頭が追いつかない。
「あのー、なんで城田の部屋に?」
俺の質問に両親と妹がニヤニヤし始め、母が放った衝撃の言葉に久々にフリーズする。
「なんでって、アンタ今日からここに城田くんと一緒に住むんやで」
、、、、
『何言うとんや、これから息子がお世話になるんやから、こんくらいのことはさせてーな』
父の言葉に感じた違和感の理由がやっと分かった。
「ようせんで?」
「出来ないって意味だよほら、母さんあんまり関西弁喋ると城田が困ってるだろ」
「関西人が関西弁喋って何が悪いねん、あんたこそ1年2年で関東に染まりよって、何が「だろ」や」
今日はやっと退院出来る日、母は元気になったら入院中の優しさはどこへやらだ。
対して退院しても城田の過保護は入院中と変わらない。
「ダメだよ、病み上がりなんだかほら、その荷物は俺が持つから、肩も貸そうか?」
むしろ悪化しているのではないだろうか?
とりあえず、肩は断り、荷物は持ってもらい、父の迎えの車に乗り込む。
日曜日の退院ということで妹を含めた家族総出で来てくれた。
会えば憎まれ口を叩いているが、なんだかんだ良い家族に恵まれたと思う。
「すみません、僕まで乗せてもらって」
「何言うとんや、これから息子がお世話になるんやから、こんくらいのことはさせてーな」
?
なんだろ父の言葉に少し違和感を覚えたのだが、、、
まぁ城田にはお世話になるのは事実なのだが、話し合って少しずつ城田の過保護を治していかないとな。
あと、花岡は今日バイトらしく、「後でちゃんとお祝いする、拒否権はなし」とメッセージが来ていた。
本当に良い友達を持ったな。
車の中ではもっぱら俺の家族が城田を褒めちぎっていた。
一体いつの間にそんなに仲良くなったのか疑問に思っていると、また違和感を感じる。
「父さん、道間違えてるんじゃない?」
「いや、こっちであっとるそんな鈍臭いことするわけないやろ、ええから任せとき」
いや、明らかに俺の部屋とは逆方向に向かっている。
だが父は合ってるの一点張り、心なしか他のメンバーも顔を逸らして口数が減っている。
何かを隠しているのは間違いない。
サプライズ的な?いや、何か嫌な予感がする。
「さぁ着いたで」
と言って父が車を停めたのは見たことの無いマンションだった。
10階ほどあるかなり高そうなマンションだ。
やっぱり目的地は俺の部屋では無かったらしい。
でもここは?
俺が疑問を口にする前にさぁさぁとみんなに背中を押される。
されるがままについて行くと、マンションの入り口のパネルを城田が操作してドアが開く。
どうやら暗証番号式らしい。
もしかしてここは城田が住んでいるマンションなのか?
エレベーターで4階まで上がり、その中のひとつの部屋の鍵を城田が開ける。
やはり城田の部屋で間違いないようだ。
「どうぞ皆さん」
「いやー、いつ来ても綺麗にしとってえらいなぁ」
母が感心したように部屋を見渡す。
いつ来ても?前にも何回かここに来たことあるのか?
もう頭が追いつかない。
「あのー、なんで城田の部屋に?」
俺の質問に両親と妹がニヤニヤし始め、母が放った衝撃の言葉に久々にフリーズする。
「なんでって、アンタ今日からここに城田くんと一緒に住むんやで」
、、、、
『何言うとんや、これから息子がお世話になるんやから、こんくらいのことはさせてーな』
父の言葉に感じた違和感の理由がやっと分かった。
64
あなたにおすすめの小説
ハッピーライフのために地味で根暗な僕がチャラ男会計になるために
ミカン
BL
地味で根暗な北斗が上手く生きていくために王道学園でチャラ男会計になる話
※主人公へのいじめ描写ありのため苦手な方は閲覧ご注意下さい。
【完結】俺とあの人の青い春
月城雪華
BL
高校一年の夏、龍冴(りょうが)は二つ上の先輩である椰一(やいち)と付き合った。
けれど、告白してくれたにしては制限があまりに多過ぎると思っていた。
ぼんやりとした不信感を抱いていたある日、見知らぬ相手と椰一がキスをしている場面を目撃してしまう。
けれど友人らと話しているうちに、心のどこかで『椰一はずっと前から裏切っていた』と理解していた。
それでも悲しさで熱い雫が溢れてきて、ひと気のない物陰に座り込んで泣いていると、ふと目の前に影が差す。
「大丈夫か?」
涙に濡れた瞳で見上げると、月曜日の朝──その数日前にも件の二人を見掛け、書籍を落としたのだがわざわざ教室まで届けてくれたのだ──にも会った、一学年上の大和(やまと)という男だった。
美人王配候補が、すれ違いざまにめっちゃ睨んでくるんだが?
あだち
BL
戦場帰りの両刀軍人(攻)が、女王の夫になる予定の貴公子(受)に心当たりのない執着を示される話。ゆるめの設定で互いに殴り合い罵り合い、ご都合主義でハッピーエンドです。
血のつながらない弟に誘惑されてしまいました。【完結】
まつも☆きらら
BL
突然できたかわいい弟。素直でおとなしくてすぐに仲良くなったけれど、むじゃきなその弟には実は人には言えない秘密があった。ある夜、俺のベッドに潜り込んできた弟は信じられない告白をする。
あと一度だけでもいいから君に会いたい
藤雪たすく
BL
異世界に転生し、冒険者ギルドの雑用係として働き始めてかれこれ10年ほど経つけれど……この世界のご飯は素材を生かしすぎている。
いまだ食事に馴染めず米が恋しすぎてしまった為、とある冒険者さんの事が気になって仕方がなくなってしまった。
もう一度あの人に会いたい。あと一度でもあの人と会いたい。
※他サイト投稿済み作品を改題、修正したものになります
『聖クロノア学院恋愛譚 』記憶を失ったベータと王族アルファ、封印された過去が愛を試すまで
るみ乃。
BL
聖クロノア学院で、記憶と感情が静かに交差する。
「君の中の、まだ知らない“俺”に、触れたかった」
記憶を失ったベータの少年・ユリス。
彼の前に現れたのは、王族の血を引くアルファ・レオンだった。
封じられた記憶。
拭いきれない心の傷。
噛み合わない言葉と、すれ違う想い。
謎に包まれた聖クロノア学院のなかで、
ふたりの距離は、近づいては揺れ、また離れていく。
触れたいのに、触れられない。
心を開けば、過去が崩れてしまう。
それでも彼らは、確かめずにはいられなかった。
――やがて、学院の奥底に眠る真実が、静かに目を覚ます。
過去と向き合い、誰かと繋がることでしか見えない未来がある。
許し、選びなおし、そしてささやかな祈り。
孤独だった少年たちは、いつしか「願い」を知っていく。
これは、ふたりの愛の物語であると同時に、
誰かの傷が、誰かの救いへと変わっていく物語。
運命に抗うのは、誰か。
未来を選ぶのは、誰なのか。
優しさと痛みが交差する場所で、物語は紡がれる。
諦めた初恋と新しい恋の辿り着く先~両片思いは交差する~【全年齢版】
カヅキハルカ
BL
片岡智明は高校生の頃、幼馴染みであり同性の町田和志を、好きになってしまった。
逃げるように地元を離れ、大学に進学して二年。
幼馴染みを忘れようと様々な出会いを求めた結果、ここ最近は女性からのストーカー行為に悩まされていた。
友人の話をきっかけに、智明はストーカー対策として「レンタル彼氏」に恋人役を依頼することにする。
まだ幼馴染みへの恋心を忘れられずにいる智明の前に、和志にそっくりな顔をしたシマと名乗る「レンタル彼氏」が現れた。
恋人役を依頼した智明にシマは快諾し、プロの彼氏として完璧に甘やかしてくれる。
ストーカーに見せつけるという名目の元で親密度が増し、戸惑いながらも次第にシマに惹かれていく智明。
だがシマとは契約で繋がっているだけであり、新たな恋に踏み出すことは出来ないと自身を律していた、ある日のこと。
煽られたストーカーが、とうとう動き出して――――。
レンタル彼氏×幼馴染を忘れられない大学生
両片思いBL
《pixiv開催》KADOKAWA×pixivノベル大賞2024【タテスクコミック賞】受賞作
※商業化予定なし(出版権は作者に帰属)
この作品は『KADOKAWA×pixiv ノベル大賞2024』の「BL部門」お題イラストから着想し、創作したものです。
https://www.pixiv.net/novel/contest/kadokawapixivnovel24
僕を惑わせるのは素直な君
秋元智也
BL
父と妹、そして兄の家族3人で暮らして来た。
なんの不自由もない。
5年前に病気で母親を亡くしてから家事一切は兄の歩夢が
全てやって居た。
そこへいきなり父親からも唐突なカミングアウト。
「俺、再婚しようと思うんだけど……」
この言葉に驚きと迷い、そして一縷の不安が過ぎる。
だが、好きになってしまったになら仕方がない。
反対する事なく母親になる人と会う事に……。
そこには兄になる青年がついていて…。
いきなりの兄の存在に戸惑いながらも興味もあった。
だが、兄の心の声がどうにもおかしくて。
自然と聞こえて来てしまう本音に戸惑うながら惹かれて
いってしまうが……。
それは兄弟で、そして家族で……同性な訳で……。
何もかも不幸にする恋愛などお互い苦しみしかなく……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる